譲渡所得とは?概算取得費と居住用の特例

公開: 更新: カテゴリ: タックスプランニング

30秒で結論

譲渡所得とは(全体像)

譲渡所得は、土地・建物・株などを売ったときのもうけ。売った金額から、買ったときの費用(取得費)や売るためにかかった費用(譲渡費用)を引いて計算する。

押さえるのは、取得費が分からないときの概算取得費と、マイホーム特有の特例、そして長期と短期の区分。とくに大きな控除や軽減税率は、居住用財産に限られる点がFP2級でよく問われる。


詳しく:概算取得費と居住用の特例

ここが記事の心臓部。まず、取得費が分からないときの扱い。

取得費が分からないとき

項目中身
概算取得費売った金額(譲渡価額)の5%を取得費にできる
使うとき買ったときの費用が分からないとき

そして、マイホーム(居住用財産)の特例。

居住用財産の主な特例

特例中身
3,000万円特別控除もうけから3,000万円まで引ける(居住用に限る)
10年超の軽減税率所有期間10年超で税率が軽くなる(居住用に限る)

整理のコツは、まず取得費が不明なら5%だと押さえること。買ったときの費用が分からなければ、売った金額の5%を取得費にできる。次に大きな特例は居住用に限る。3,000万円特別控除や10年超の軽減税率は、マイホームの売却だけの特例で、ふつうの長期譲渡に当然に使えるわけではない。長期譲渡は所有期間5年超。

なお、特例の要件は改正で変わることがある。受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておくとよい。

わかりやすく言い換えると

つまり譲渡所得は、「売ったもうけにかかる所得で、マイホームには特別なおまけがある」とイメージするとラク。

要するに、買ったときの費用が分からないときは、売った金額の5%を取得費にできる(概算取得費)。そして、3,000万円の特別控除所有期間10年超の軽減税率は、マイホーム(居住用財産)の売却だけの特例。ふつうの土地などの長期譲渡に当然に使えるわけではない。なお、長期譲渡は所有期間5年超で区分される。

ひっかけは「3,000万円特別控除は、どんな土地の売却にも使える」という思い込み。居住用財産の特例に限られる、と押さえておこう。


試験のツボ

🔴 一番出る:大きな特例は居住用に限る

①3,000万円特別控除は居住用財産の特例

②10年超の軽減税率も居住用財産の特例

🔴 次に出る:概算取得費は5%

①取得費が分からないとき

②売った金額の5%を取得費にできる

🟡 押さえると安定:長期と短期

①長期譲渡は所有期間5年超

②短期はそれ以下


よくある間違い

「3,000万円特別控除は、どんな土地の売却にも使える」→ ✗  3,000万円特別控除は、居住用財産(マイホーム)の売却の特例に限られる。

「取得費が分からないときは、取得費をいっさい引けない」→ ✗  取得費が分からないときは、売った金額の5%を取得費にできる。

「10年超の軽減税率は、すべての長期譲渡に当然に使える」→ ✗  10年超の軽減税率は、居住用財産の特例に限られる。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(概算取得費)

📝 オリジナル問題 1 概算取得費

取得費が分からないときの取り扱いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 取得費が分からないようなときは、売った金額の5%を取得費にできる
  2. 取得費が分からないときは、取得費をいっさい引けないものとされている
  3. 取得費が分からないときは、売った金額の50%を取得費にするものである
  4. 取得費は、譲渡所得の計算とはまったく関係のないもののことである
タクフェア
タクフェア 解答・解説

解答は 1 です。

取得費が分からないときは、売った金額(譲渡価額)の5%を取得費にできるのよ。これを概算取得費というのね。

選択肢2は「いっさい引けない」、選択肢3は「50%」、選択肢4は「関係ない」で、いずれも誤りなのよ。

選択肢判定理由
1売った金額の5%にでき正しい
25%を取得費にできる
350%ではなく5%
4取得費を引いて計算する

オリジナル問題2(居住用の特例)

📝 オリジナル問題 2 居住用財産の特例

3,000万円特別控除に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 3,000万円特別控除は、株式の売却にだけ使えるものとされている
  2. 3,000万円特別控除は、土地や建物とはまったく関係のないものである
  3. 3,000万円特別控除は、どんな土地の売却でもいつも自由に使えるものである
  4. 3,000万円特別控除は、居住用財産(マイホーム)の売却の特例に限られる
タクフェア
タクフェア 解答・解説

解答は 4 です。

3,000万円特別控除は、居住用財産(マイホーム)の売却の特例に限られるのよ。どんな土地でも使えるわけではないのね。

選択肢1は「株式だけ」、選択肢2は「土地や建物と関係ない」、選択肢3は「どんな土地でも」で、いずれも誤りなのよ。

選択肢判定理由
1居住用財産の特例
2居住用の土地建物の特例
3居住用財産に限られる
4マイホームの特例に限られ正しい

オリジナル問題3(長期譲渡)

📝 オリジナル問題 3 長期譲渡

長期譲渡に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 長期譲渡は、所有していた期間とはまったく関係なく決まるものである
  2. 長期譲渡は、所有していた期間が5年を超えるかどうかで区分される
  3. 長期譲渡は、所有期間が100年を超えるかどうかで区分されるものである
  4. 長期譲渡は、譲渡所得の計算とはいっさい関係のないものである
タクフェア
タクフェア 解答・解説

解答は 2 です。

長期譲渡は、所有期間が5年を超えるかどうかで区分されるのよ。5年が境目なのね。

選択肢1は「期間と関係ない」、選択肢3は「100年」、選択肢4は「関係ない」で、いずれも誤りなのよ。

選択肢判定理由
1所有期間で区分される
25年超で区分されて正しい
3100年ではなく5年
4譲渡所得の区分

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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