非上場株式の評価とは(全体像)
上場していない会社の株式は、市場で売買されないので価格がない。そこで、だれが持っているか(立場)で評価方法を分けている。
押さえるのは、支配株主と少数株主で方法が違うこと。会社を動かせる同族株主は会社の実態に近い高めの評価、影響力の小さい少数株主は配当をもとにした低めの評価になる。ここがFP2級で問われる。
詳しく:立場と会社規模による評価
ここが記事の心臓部。立場による分かれ方を表で押さえる。
非上場株式の評価方法
| 株主の立場 | 評価方式 |
|---|---|
| 同族株主(支配株主) | 原則的評価方式(類似業種比準・純資産価額・その併用) |
| 同族以外の少数株主 | 配当還元方式 |
ポイントは、会社を支配する同族株主は原則的評価方式、影響力の小さい少数株主は配当還元方式になること。配当還元方式は配当をもとにする簡単な方法で、評価額は低めになりやすい。
そして原則的評価方式は、会社規模(大会社・中会社・小会社)で使う方式の比率が変わる。大会社は類似業種比準方式が中心、小会社は純資産価額方式が中心、中会社はその併用が基本。会社の規模で実態に合う方法を使い分けるしくみだ。評価の細かい扱いは改正で変わることもあるので、受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておこう。
わかりやすく言い換えると
つまり、「会社を動かせる同族株主は原則的評価、影響力の小さい少数株主は配当還元」とイメージするとラク。
要するに、まず立場で2つに分かれ、同族株主の原則的評価はさらに会社規模で方式の比率が変わる、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:立場で方法が変わる
①同族株主(支配株主)は原則的評価方式
②同族以外の少数株主は配当還元方式
🔴 次に出る:原則的評価方式の中身
①類似業種比準方式・純資産価額方式・その併用
②会社規模(大・中・小)で使う比率が変わる
🟡 押さえると安定:配当還元方式
①配当をもとにする簡単な方法
②少数株主向けで評価額は低めになりやすい
よくある間違い
①「非上場株式はだれが持っていても同じ評価方法」→ ✗ 株主の立場(同族株主か少数株主か)で方法が変わる。
②「少数株主も原則的評価方式で評価する」→ ✗ 同族以外の少数株主は配当還元方式。
③「原則的評価方式は会社の規模に関係なく同じ」→ ✗ 会社規模(大・中・小)で使う方式の比率が変わる。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(立場による分かれ方)
非上場株式の評価に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 会社を支配する同族株主は原則的評価方式、少数株主は配当還元方式で評価する
- 非上場株式は、だれが持っていても配当還元方式で評価するものと決められている
- 非上場株式は、株主の立場に関係なくつねに同じ評価額になるものとされる
- 非上場株式は、市場価格がそのまま評価額になるものと決められている
解答は 1 だ。
会社を支配する同族株主は原則的評価方式、影響力の小さい少数株主は配当還元方式で評価する。立場で方法が分かれるのがポイントだよ。
選択肢2の「全員配当還元」、選択肢3の「つねに同じ」、選択肢4の「市場価格」は、いずれも誤りだ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 同族は原則的・少数株主は配当還元で正しい |
| 2 | ✗ | 同族株主は原則的評価 |
| 3 | ✗ | 立場で変わる |
| 4 | ✗ | 非上場は市場価格がない |
オリジナル問題2(会社規模による違い)
原則的評価方式に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 原則的評価方式は、会社の規模に関係なくつねに同じ方法で評価するものとされる
- 原則的評価方式は、配当だけをもとに評価する簡単な方法だと決められている
- 原則的評価方式は、上場している会社の株式にだけ使うものと決められている
- 原則的評価方式は、会社規模(大・中・小)で使う方式の比率が変わるものである
解答は 4 だ。
原則的評価方式は、会社規模(大・中・小)で使う方式の比率が変わる。大会社は類似業種比準中心、小会社は純資産価額中心だよ。
選択肢1の「規模に関係なく同じ」、選択肢2の「配当だけ」、選択肢3の「上場会社だけ」は、いずれも誤りだ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 会社規模で比率が変わる |
| 2 | ✗ | 配当だけは配当還元方式 |
| 3 | ✗ | 非上場株式に使う |
| 4 | ✓ | 会社規模で方式の比率が変わるで正しい |
オリジナル問題3(配当還元方式)
配当還元方式に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 配当還元方式は、会社を支配する立場にある同族株主にだけ使うものと決められている
- 配当をもとにする簡単な方法で、影響力の小さい少数株主の株式の評価に使うものだ
- 配当還元方式は、純資産をもとに評価する方法だと決められているものとされる
- 配当還元方式は、評価額がつねに最も高くなる方法だと決められている
解答は 2 だ。
配当還元方式は、配当をもとにする簡単な方法で、影響力の小さい少数株主の株式の評価に使う。評価額は低めになりやすいよ。
選択肢1の「同族株主にだけ」、選択肢3の「純資産をもとに」、選択肢4の「最も高くなる」は、いずれも誤りだ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 少数株主に使う |
| 2 | ✓ | 配当をもとに少数株主の評価で正しい |
| 3 | ✗ | 純資産は純資産価額方式 |
| 4 | ✗ | 評価額は低めになりやすい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 同族株主(支配株主)は原則的評価方式、少数株主は配当還元方式。立場で方法が分かれる。
- 🔴 原則的評価方式は類似業種比準・純資産価額・その併用で、会社規模(大・中・小)で比率が変わる。
- 🟡 配当還元方式は配当をもとにする簡単な方法で、少数株主向け(評価額は低め)。
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執筆: SikakuQuest編集部