マルチクラウド・ハイブリッド戦略とは?2つの戦略の違いとねらい

公開: 更新: カテゴリ: ストラテジ系

30秒で結論

マルチクラウド・ハイブリッド戦略とは(全体像)

クラウド(インターネット越しに使うコンピュータ資源)の使い方には、いくつかの戦略がある。よく混同される2つが、マルチクラウドハイブリッドクラウド

この2つは似ているが別もの。マルチクラウドは「クラウドを複数」、ハイブリッドは「クラウド+自社設備」。組み合わせる相手が違う。「マルチクラウド=ハイブリッド」と思うのは誤りで、ここが一番問われる。

なお、自社専用に作るクラウドをプライベートクラウド、誰でも使える共用のクラウドをパブリッククラウドという。


詳しく:2つの戦略の違いとねらい

ここが心臓部。まずマルチクラウドとハイブリッドの違いを表で押さえる。

マルチクラウドとハイブリッドの違い

戦略組み合わせるもの主なねらい
マルチクラウド複数のクラウド(AWS+Azureなど)1社依存を避ける・冗長化・最適化
ハイブリッドクラウドクラウド+自社設備(オンプレミス)既存資産の活用・規制対応

マルチクラウドのねらいは、特定の1社に縛られない(ベンダーロックイン回避)こと。複数のクラウドを使えば、1社で障害が起きても別のクラウドで補えるし、サービスごとに有利なクラウドを選べる。

ハイブリッドクラウドのねらいは、今まで使ってきた自社設備(オンプレミス)を活かしつつ、クラウドの便利さも取り入れること。とくに、データを社外に出しにくい金融や医療では、機密データは自社設備、それ以外はクラウド、という使い分けが向いている。

そして市場のシェアについて。

クラウド市場のシェア(イメージ)

順位主なクラウド立ち位置
1位AWS最大手だが独占ではない
2位Microsoft Azure追いかける存在
3位Google Cloud続く

クラウドといえばAWSが最大手だが、「AWSが独占している」わけではない。AzureやGoogle Cloudなどが追いかけており、複数の有力なクラウドがある。なお、具体的なシェアの数字は年々変わるので、受験する年度の最新情報で確認しておきたい。

わかりやすく言い換えると

要するに、マルチクラウドは「複数の銀行に口座を分ける」、ハイブリッドは「銀行(クラウド)と自宅の金庫(自社設備)を併用する」ようなものだとイメージするとラク。

つまり、マルチクラウドはお店(クラウド会社)を1つに絞らず複数使うこと——1社に縛られず、もしもの時にも強い。ハイブリッドは外のサービス(クラウド)と手元の設備(オンプレミス)を組み合わせること——大事なものは手元に置きつつ便利さも取る。

そして覚えどころは、マルチ=クラウドを複数、ハイブリッド=クラウド+自社設備という組み合わせ相手の違い、というわけ。


試験のツボ

🔴 一番出る:マルチクラウドとハイブリッドの違い

①マルチクラウド=複数のクラウドを併用(1社依存を避ける)

②ハイブリッド=クラウド+自社設備(オンプレミス)。マルチクラウド=ハイブリッドではない

🔴 次に出る:それぞれのねらい

①マルチクラウド=ベンダーロックイン回避・冗長化

②ハイブリッド=既存資産の活用・規制対応(金融・医療など)

🟡 押さえると安定:市場シェア

AWSは最大手だが独占ではない(Azureなどが追う)。具体的なシェアは受験年度の最新情報で確認。


よくある間違い

「マルチクラウドとハイブリッドクラウドは同じものだ」→ ✗  マルチクラウドは複数のクラウド併用、ハイブリッドはクラウド+自社設備で別もの。

「クラウド市場はAWSが独占している」→ ✗  AWSは最大手だが独占ではない。AzureやGoogle Cloudなどが追っている。

「ハイブリッドクラウドは自社設備をいっさい使わない」→ ✗  ハイブリッドはクラウドと自社設備(オンプレミス)を組み合わせる戦略。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(マルチクラウド)

📝 オリジナル問題 1 マルチクラウド

マルチクラウドに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. マルチクラウドは複数のクラウドを併用する戦略で、1社に縛られないことなどをねらいとしている
  2. マルチクラウドは1社のクラウドだけを使い続ける戦略で、ほかのクラウドは使わないものとされる
  3. マルチクラウドは紙の書類だけで業務を行う方式のことで、クラウドとは関係がないものとされている
  4. マルチクラウドはクラウドをいっさい使わず自社設備だけで運用することを指すものとされている
テクキング
テクキング 解答・解説

解答は 1 だ、わが子よ。

マルチクラウドは、複数のクラウドを併用する戦略で、1社に縛られない(ベンダーロックイン回避)ことなどをねらいとする。冗長化や最適化にも役立つのぞ。

選択肢2は「1社だけ」が誤り、選択肢3は「紙の書類だけ」が誤り、選択肢4は「自社設備だけ」が誤りである。

選択肢判定理由
1複数クラウド併用で1社依存を避け正しい
21社だけでなく複数を併用する
3紙の書類だけの方式ではない
4自社設備だけの運用ではない

オリジナル問題2(ハイブリッドとの区別)

📝 オリジナル問題 2 ハイブリッドとの区別

マルチクラウドとハイブリッドクラウドに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. マルチクラウドもハイブリッドもまったく同じもので、組み合わせる相手に違いはないものとされている
  2. ハイブリッドクラウドはクラウドをいっさい使わない戦略で、自社設備だけで運用するものとされる
  3. マルチクラウドは複数のクラウド併用、ハイブリッドはクラウドと自社設備の組み合わせで、別ものである
  4. マルチクラウドはクラウドと自社設備の組み合わせで、ハイブリッドは複数のクラウド併用を指すとされる
テクキング
テクキング 解答・解説

解答は 3 だ。

マルチクラウドは複数のクラウドの併用、ハイブリッドクラウドはクラウドと自社設備(オンプレミス)の組み合わせで、別ものぞ。組み合わせる相手が違う、と覚えるがよい、わが子よ。

選択肢1は「まったく同じ」が誤り、選択肢2は「クラウドを使わない」が誤り、選択肢4は2つの説明が逆で誤りである。

選択肢判定理由
1組み合わせる相手が違う別もの
2ハイブリッドもクラウドを使う
3マルチ=複数クラウド・ハイブリッド=クラウド+自社設備で正しい
4マルチとハイブリッドの説明が逆

オリジナル問題3(市場シェア)

📝 オリジナル問題 3 クラウド市場のシェア

クラウド市場のシェアに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. クラウド市場はAWSが完全に独占しており、ほかに利用できるクラウドは存在しないものとされている
  2. AWSは最大手だが市場を独占しているわけではなく、AzureやGoogle Cloudなどが追いかけている
  3. クラウド市場にはAWSしか存在せず、AzureやGoogle Cloudという名前のクラウドは無いものとされる
  4. クラウド市場ではすべての会社のシェアがつねに完全に同じで、順位や差はいっさい無いものとされる
テクキング
テクキング 解答・解説

解答は 2 だ、わが子よ。

AWSは最大手だが、市場を独占しているわけではないAzureGoogle Cloudなどが追いかけており、複数の有力なクラウドがあるのぞ。

選択肢1は「完全に独占」が誤り、選択肢3は「AWSしか存在しない」が誤り、選択肢4は「シェアがつねに同じ」が誤りである。

選択肢判定理由
1AWSは独占ではない
2最大手だが独占でなく他社が追い正しい
3AzureやGoogle Cloudも存在する
4シェアには順位や差がある

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

勉強は、クエストになった。

資格の勉強を、冒険に変えるRPG学習アプリ

App Storeで見る