COBIT・ISO/IEC 38500とは?ガバナンスと運用の違い・似た規格との区別

公開: 更新: カテゴリ: マネジメント系

30秒で結論

COBIT・ISO/IEC 38500とは(全体像)

ITガバナンスとは、会社の経営陣(トップ)が「ITをどう使い、どう統制するか」を方向づけ、見張ること。船にたとえると、ガバナンスは「どこへ向かうか決めて監督する船長」、現場の運用(ITILなど)は「実際に船を動かす乗組員」。経営の立場からITを正しく導くのがガバナンス。

このITガバナンスを進めるための代表的な枠組みが、COBITとISO/IEC 38500。

「お手本集のCOBIT」と「国際規格のISO/IEC 38500」、この2つがITガバナンスの代表、と押さえる。


詳しく:ガバナンスと運用の違い・似た規格との区別

ここが心臓部。まず「ガバナンス(統治)」と「運用」の階層を表で押さえる。

ガバナンス(統治)と運用は階層が違う

役割代表
ITガバナンス(統治)経営陣がITを方向づけ・監督COBIT・ISO/IEC 38500
ITサービスマネジメント(運用)現場でサービスを回すITIL

一番大事なのが、COBITとITILは「階層が違う別もの」だということ。COBITは経営の立場からITを方向づける「ガバナンス(統治)」ITILは現場でサービスを運用する「マネジメント」。「COBIT=ITIL」と思うのは誤りで、上に立つのがCOBIT、現場を回すのがITIL、という役割の違いがある。

COBIT 2019には、ガバナンスの原則や、統治と管理を分けた複数のドメイン(領域)、たくさんの目的が定められているが、まずは「COBITはITガバナンスのフレームワーク」と押さえれば十分。

次に、似た名前のISO規格との区別。

ISO/IEC 38500 と ISO/IEC 27001 は別もの

規格何の規格か
ISO/IEC 38500ITガバナンスの国際規格
ISO/IEC 27001情報セキュリティ(ISMS)の国際規格

ISO/IEC 38500はITガバナンスの規格ISO/IEC 27001は情報セキュリティ(ISMS)の規格で、まったく別のもの。番号が似ているので混同しやすいが、「38500=ガバナンス、27001=情報セキュリティ」と区別する。

わかりやすく言い換えると

要するに、ITガバナンスは「経営者がITの舵取りをして監督すること」で、その代表がCOBITとISO/IEC 38500だとイメージするとラク。

つまり、COBITはお手本集(ISACA作)、ISO/IEC 38500は国際規格。役割はどちらも「上に立ってITを正しく方向づける」こと。

そして混同しやすい2つ。COBIT(統治)とITIL(運用)は階層が違うISO/IEC 38500(ガバナンス)とISO/IEC 27001(情報セキュリティ)は別の規格。この2つの区別が覚えどころ、というわけ。


試験のツボ

🔴 一番出る:COBITとISO/IEC 38500はITガバナンスの枠組み

①COBIT=ITガバナンス・管理のフレームワーク(ISACA策定・最新COBIT 2019)

②ISO/IEC 38500=ITガバナンスの国際規格

🔴 次に出る:COBIT(統治)とITIL(運用)の階層

①COBIT=経営の方向づけ(ガバナンス・上位)

②ITIL=現場の運用(マネジメント)。COBIT=ITILではない

🟡 押さえると安定:似た規格との区別

ISO/IEC 38500=ITガバナンス、ISO/IEC 27001=情報セキュリティ(ISMS)。番号が似ているが別もの。


よくある間違い

「COBITとITILは同じもの」→ ✗  COBITは経営の方向づけ(ガバナンス)、ITILは現場の運用で、階層が違う別もの。

「ISO/IEC 38500とISO/IEC 27001は同じ規格」→ ✗  38500はITガバナンス、27001は情報セキュリティ(ISMS)の規格で別もの。

「ITガバナンスは現場の担当者だけが行う運用作業だ」→ ✗  ITガバナンスは経営陣がITを方向づけ・監督すること。現場の運用より上位の役割。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(COBITとは)

📝 オリジナル問題 1 COBITとは

COBITに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. COBITは表計算ソフトの操作方法をまとめたもので、ITガバナンスとは関係がないものとされている
  2. COBITはISACAが策定したITガバナンスのフレームワークで、最新版はCOBIT 2019だ
  3. COBITはネットワークケーブルの規格そのもので、経営のITの方向づけとは無関係なものとされる
  4. COBITは特定の一社だけが社内で使う専用ルールで、ほかの組織は参考にできないものとされている
テクキング
テクキング 解答・解説

解答は 2 だ、わが子よ。

COBITは、ISACAが策定したITガバナンス・管理のフレームワークで、最新はCOBIT 2019である。経営の立場からITを方向づけるお手本集ぞ。

選択肢1は「表計算ソフト」が誤り、選択肢3は「ケーブルの規格」が誤り、選択肢4は「一社専用」が誤りである。

選択肢判定理由
1表計算ソフトの操作方法ではない
2ISACA策定のITガバナンスの枠組みで正しい
3ケーブルの規格ではない
4広く参考にされるフレームワークである

オリジナル問題2(COBITとITILの違い)

📝 オリジナル問題 2 COBITとITILの違い

COBITとITILの関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. COBITとITILはまったく同じもので、経営の方向づけと現場の運用に違いはないものとされている
  2. COBITは現場の運用だけを扱い、ITILは経営の方向づけだけを扱うという対応になっているとされる
  3. COBITもITILも給与計算のしくみで、ITの統治や運用とはいっさい関係がないものとされている
  4. COBITは経営の方向づけ(ガバナンス)、ITILは現場の運用(マネジメント)で階層が異なるのだ
テクキング
テクキング 解答・解説

解答は 4 だ。

COBITは経営の方向づけ(ガバナンス)ITILは現場の運用(マネジメント)で、階層が異なる別ものぞ。上に立つのがCOBIT、現場を回すのがITIL、と覚えるがよい、わが子よ。

選択肢1は「まったく同じ」が誤り、選択肢2は役割が逆で誤り、選択肢3は「給与計算」が誤りである。

選択肢判定理由
1階層が違う別ものである
2ガバナンスと運用の対応が逆
3給与計算のしくみではない
4COBIT=ガバナンス・ITIL=運用で階層が異なり正しい

オリジナル問題3(ISO/IEC 38500)

📝 オリジナル問題 3 ISO/IEC 38500

ISO/IEC 38500に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. ISO/IEC 38500は情報セキュリティ(ISMS)の規格で、ITガバナンスとは無関係なものとされている
  2. ISO/IEC 38500とISO/IEC 27001はまったく同じ規格で、内容に違いはないものとされている
  3. ISO/IEC 38500はITガバナンスの国際規格で、情報セキュリティの規格である27001とは別ものだ
  4. ISO/IEC 38500はゲームソフトの年齢区分を決める規格で、ITとは関係がないものとされている
テクキング
テクキング 解答・解説

解答は 3 だ、わが子よ。

ISO/IEC 38500はITガバナンスの国際規格で、情報セキュリティ(ISMS)の規格であるISO/IEC 27001とは別ものである。番号が似ているが、38500=ガバナンス、27001=情報セキュリティと区別するのぞ。

選択肢1は「情報セキュリティの規格」が誤り、選択肢2は「まったく同じ規格」が誤り、選択肢4は「ゲームの年齢区分」が誤りである。

選択肢判定理由
138500はITガバナンスの規格
238500と27001は別の規格
338500=ガバナンス・27001=情報セキュリティで正しい
4ゲームの年齢区分の規格ではない

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

勉強は、クエストになった。

資格の勉強を、冒険に変えるRPG学習アプリ

App Storeで見る