情報量・エントロピーとは?情報量は『その出来事の珍しさ・驚き度合い』を数値で表す考え方

公開: 更新: カテゴリ: テクノロジ系

30秒で結論

情報量とは(全体像)

情報量は、ある出来事が起きたと知ったときの「驚きの大きさ」を数値にしたもの。よく起きることを聞いても驚かないが、めったに起きないことを聞くと「えっ」と驚く——この驚きの大きさが情報量だ。

だから、確率が小さい(珍しい)出来事ほど情報量は大きい。逆に、必ず起きるとわかっていること(確率1)を聞いても情報はゼロに近い。

そして、いろいろな出来事の情報量を、起きやすさで重みづけして平均したものがエントロピー。「次に何が起きるか、どれくらい予想しにくいか」を表す指標だと思えばいい。予想しにくいほどエントロピーは大きい。


詳しく:この式と性質だけ覚えれば戦える

ここが記事の心臓部。まずは2つの式

情報量とエントロピーの式

名前意味
情報量I = -log₂(確率)1つの出来事の驚きの大きさ(ビット単位)
エントロピーH = -Σ(確率×log₂確率)情報量の平均(全体の予想しにくさ)

式の `log₂`(ログ・に)は「2を何回かけたらその数になるか」を表すもので、単位はビットになる。むずかしく見えるが、試験では具体的な値の計算がよく出る。

情報量の計算例

出来事確率情報量
コインの表1/21ビット
4つから1つ1/42ビット
サイコロの61/6約2.6ビット

確率が半分になるごとに情報量は1ビットずつ増える、と覚えると感覚がつかめる。

次に、エントロピーの大事な性質

つまり、「バラバラ=大きい、片寄り=小さい」と覚えればいい。

そして応用。エントロピーはデータ圧縮の理論的な限界(シャノン限界)を表す。「これ以上は縮められない」という下限で、後で学ぶハフマン符号化はこの限界に近づく圧縮方法だ。

わかりやすく言い換えると

要するに、情報量は「ニュースの驚き度」だ。

「明日は東から日が昇る」と言われても驚かない(確率1に近い=情報量ほぼ0)。でも「明日は雪が降る(真夏に)」と言われたら驚く(珍しい=情報量が大きい)。

エントロピーは「くじ引きの読みにくさ」のイメージ。当たりとハズレが半々のくじは予想しにくい(エントロピー大)。逆に、99%当たるくじは「まあ当たるだろう」と読めてしまう(エントロピー小)。


試験のツボ

🔴 一番出る:情報量は -log₂(確率)

①珍しい(確率が小さい)ほど情報量は大きい

②確率1/2なら1ビット、1/4なら2ビット

🔴 次に出る:エントロピーは均等分布で最大

①全部の確率が同じとき最大(最も予想しにくい)

②1つに集中するほど小さい

🟡 押さえると安定:圧縮の理論限界(シャノン限界)

①エントロピーは「これ以上縮められない」下限

②ハフマン符号化はこの限界に近づく


よくある間違い

「情報量=データのファイルサイズ」→ ✗  情報量は「不確実さ・珍しさの尺度」。バイト数とは別の概念。

「対数の底は10で計算する」→ ✗  情報理論ではlog₂(底は2)。単位はビットになる。

「エントロピーは確率が偏っているほど大きい」→ ✗  逆。均等(バラバラ)なときに最大、偏ると小さい。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(情報量の計算)

📝 オリジナル問題 1 情報量の計算

ある出来事の起こる確率が1/4であるとき、その情報量として正しいものはどれか。

  1. 起こる確率がとても高い出来事なので、その情報量はほぼ0ビットになると考えられる
  2. 確率を10進のまま使い、情報量は1/4すなわち0.25ビットになる
  3. 確率が1/4でも1/2でも情報量は同じで、つねに1ビットで一定である
  4. 2を2回かけると4になるので、情報量は-log₂(1/4)=2ビットになる
シーピードラ
シーピードラ 解答・解説

解答は 4 だぜ。

情報量は -log₂(確率)。確率1/4なら、2を2回かけると4だから、-log₂(1/4)=2ビットだ。確率が半分になるごとに1ビットずつ増える感覚で押さえとけ。

選択肢1は1/4を「高い確率」と取り違えている。選択肢2は確率をそのまま使う誤り。選択肢3は「つねに1ビット」が誤りで、確率で変わるぜ。

選択肢判定理由
11/4は珍しめ、情報量は0ではない
2log₂を取らず確率のまま使っている
3確率で情報量は変わる
4-log₂(1/4)=2ビットで正しい

オリジナル問題2(エントロピーの性質)

📝 オリジナル問題 2 エントロピーの性質

エントロピーの性質に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. エントロピーは1つの出来事に確率が集中しているときに最大の値をとる
  2. エントロピーはすべての出来事の確率が等しいときに最大の値をとる
  3. エントロピーは出来事の数が少ないほど大きく、多いほど小さくなる
  4. エントロピーは確率の偏り方に関係なく、つねに一定の値で変わらない
シーピードラ
シーピードラ 解答・解説

解答は 2 だぜ。

エントロピーは「予想しにくさ」の平均だから、すべての確率が等しいとき最大になる。どれが起きるか一番読めない状態だな。逆に1つに集中すると読めてしまうので小さくなる。

選択肢1は「集中で最大」が逆。選択肢3は出来事の数だけで決まるわけではない。選択肢4の「つねに一定」も誤りで、確率の偏りで変わるぜ。

選択肢判定理由
1集中するとむしろ小さくなる
2均等分布で最大になる
3数だけでは決まらない
4偏りで値は変わる

オリジナル問題3(応用)

📝 オリジナル問題 3 情報量とデータ圧縮

情報量・エントロピーの応用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 情報量は記録に必要なバイト数そのものを表しており、圧縮とはまったく無関係な指標である
  2. エントロピーが大きいデータほど無駄が多く、いくらでも小さく圧縮できる
  3. エントロピーはデータ圧縮の理論的な限界を表し、ハフマン符号化はそこに近づく
  4. ハフマン符号化はエントロピーを無視して、つねに固定長で符号を割り当てる
シーピードラ
シーピードラ 解答・解説

解答は 3 だぜ。

エントロピーは「これ以上は縮められない」というデータ圧縮の理論限界(シャノン限界)を表す。後で学ぶハフマン符号化は、その限界に近づくように符号を割り当てる方法だ。

選択肢1は「バイト数そのもの」が誤り。選択肢2は「いくらでも小さく」が誤りで、限界がある。選択肢4はハフマンを固定長としている点が誤りで、頻度に応じた可変長だぜ。

選択肢判定理由
1情報量はバイト数そのものではない
2圧縮には理論的な限界がある
3エントロピー=圧縮限界、ハフマンが漸近
4ハフマンは頻度に応じた可変長

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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