基本情報の勉強が続かない人へ。三日坊主を抜け出す続け方のコツ

公開: 更新: カテゴリ: 学習法・キャリア

「続かない」のは、意志が弱いからではない

最初に、いちばん大事な前提をお伝えします。勉強が続かないとき、多くの人は「自分の意志が弱いせいだ」と考えます。でも、それはたいてい、見当違いなんです。

人の意志の力には、もともと限りがあります。仕事や家事で疲れた夜、強い意志で机に向かおうとしても、続かなくて当たり前。意志に頼る作戦は、最初から分が悪いんです。だから、続かなかったときに、自分を責める必要はありません。

責めるべきは、あなたではなく、「意志に頼ろうとした設計」のほうです。言い換えれば、続け方を変えれば、結果も変わる。やる気のあるなしに関わらず、自然と机に向かってしまう——そんな仕組みを作ることが、続けるための本当のコツなんです。

ここを取り違えると、「続かない自分はダメだ」と落ち込んで、ますます遠ざかってしまいます。そうではなく、「続く仕組みをまだ作っていないだけ」と捉え直す。その視点の切り替えが、すべての出発点になります。では、具体的な仕組みを四つ、順に見ていきましょう。


コツ①:始める一歩を、ばかばかしいほど小さくする

ひとつ目のコツは、「始めるハードルを、限界まで下げる」ことです。

多くの人は、「勉強するなら1時間はやらないと」と考えます。でも、その「1時間」という重さが、机に向かう足を止めてしまう。疲れている日ほど、「1時間か…今日はいいや」となりがちです。

そこで、目標を思いきって小さくします。「1日1問だけ解く」「テキストを1ページ開くだけ」。ばかばかしいくらい小さくていいんです。大事なのは、ゼロにしないこと。1問でも解けば、その日は「やった日」になります。

小さな一歩には、二つの効果がある。ひとつは、取りかかる心理的なハードルが下がること。もうひとつは、始めてしまえば、つい続けたくなること。人は「1問だけ」のつもりで始めても、流れに乗ると「もう少し」と進めることが多い。小さな一歩は、大きな勉強への入口になるのである。

つまり、「1問だけ」は、1問で終わってもいいし、乗ってきたら10問でもいい。要するに、始めることそのものを、いちばん簡単にしてあげる。それが、続ける仕組みの土台になります。


コツ②:すでにある習慣に、くっつける

ふたつ目のコツは、「新しい習慣を、いまある習慣にくっつける」ことです。

ゼロから新しい習慣を作るのは、とても大変です。でも、毎日必ずやっていること——たとえば朝のコーヒー、通勤電車、寝る前の歯みがき——に勉強をくっつけると、ぐっと続きやすくなります。

このとき役立つのが、「もしAしたら、Bする」という形で、あらかじめ決めておくやり方です。たとえば、「朝、電車に乗ったら、過去問を1問解く」「夜、歯をみがいたら、テキストを1ページ読む」。きっかけと行動をセットで決めておくと、迷う隙がなくなります。

わかりやすく言い換えると、「いつやろうかな」と毎回考えるから、続かないんです。考えるより先に、きっかけが来たら体が動く。そこまで仕組み化できると、勉強は「特別な決意」ではなく、「いつもの流れの一部」に変わります。

新しい習慣は、単独では根づきにくい。 けれど、すでに毎日やっていることに「乗せる」と、その既存の習慣が、勉強を思い出させてくれるきっかけになる。「通勤電車=過去問の時間」と決めてしまえば、電車に乗るたびに、自然と手が動くようになります。


コツ③:進んだ証拠を、目に見える形で残す

三つ目のコツは、「自分が進んだ証拠を、見える形で残す」ことです。

勉強がつらくなる理由のひとつは、「やっても進んでいる気がしない」ことです。手応えが見えないと、人は続ける気力を失います。逆に、進んでいる実感があれば、それが次への燃料になります。

だから、進んだ証拠を、目に見える形にします。カレンダーに、やった日に印をつける。解いた問題数を記録する。アプリの学習記録を眺める。どんな形でもいい。印が並んでいくのを見ると、「ここまでやってきた」という実感が積み上がります。

この「できた」の積み重ねは、小さな達成感を生みます。小さな達成感は、次の一歩への意欲につながる。つまり、進んだ証拠を残すことは、自分で自分にごほうびを用意しているのと同じなんです。


コツ④:「ゼロの日」を作らない、でも休んでもいい

四つ目のコツは、少し意外かもしれません。「完璧にやろうとしない」ことです。

続かない人ほど、実は真面目で、「やるなら毎日きっちり」と考えがちです。でも、一日できなかったとき、その完璧主義が裏目に出ます。「もうダメだ、続かなかった」と、すべてを投げ出してしまうんです。

そこで、ルールをゆるめます。目指すのは「毎日完璧」ではなく、「ゼロの日を作らない」こと。疲れた日は、1問でいい。テキストを開いて閉じるだけでもいい。完璧でなくても、ほんの少し触れれば、流れは途切れません。

続く人の、ゆるいルール

完璧を目指さない「毎日きっちり」より「ゼロの日を作らない」を優先する
疲れた日は最小限1問だけ・1ページだけでも「やった日」に数える
一度休んでも戻る抜けても自分を責めず、翌日からまた印をつけ直す

そして、もし一日抜けてしまっても、自分を責めないこと。一日休んだくらいで、それまでの積み重ねは消えません。大事なのは、抜けた翌日に、また戻ってくることです。要するに、「完璧に続ける」より「やめないで戻ってくる」。そのしなやかさが、長い学習を支えてくれます。


心が折れそうなときの、立て直し方

最後に、それでも心が折れそうになったときの話を。

科目Bの難しい問題が解けなかったり、思うように点が伸びなかったり。そんなとき、「自分には向いていないのかも」という気持ちが、すっと忍び込んできます。これは、誰にでも起きることです。とくに科目Bは、20問を100分かけて解く、アルゴリズム(擬似言語)と情報セキュリティが中心の科目。じっくり考える力が問われるぶん、慣れるまでは手こずりやすく、つまずきを感じやすい場面でもあります。

人は、うまくいかない経験が続くと、「やっても無駄だ」と感じやすくなります。でも、それは本当の実力ではなく、一時的に視野が狭くなっているだけのことが多いんです。たとえば連結リストのようなデータ構造も、最初は難しく見えても、何度か図を描くうちに、ふっと腑に落ちる瞬間が来ます。難しさは、才能の問題ではなく、慣れる前の段階だというだけなんです。

そんなときこそ、遠いゴールを見るのをやめて、「今日の一問」だけに目を向けてみてください。一問解けた、一つ理解できた。その小さな手応えが、「自分にもできる」という感覚を、少しずつ取り戻させてくれます。

  • 前提:続かないのは意志でなく「設計」の問題。自分を責めない
  • コツ①:始める一歩を、ばかばかしいほど小さくする(1日1問でいい)
  • コツ②:すでにある習慣にくっつける(「電車に乗ったら1問」)
  • コツ③:進んだ証拠を見える形で残す(印・記録で達成感を積む)
  • コツ④:ゼロの日を作らない。でも休んでも、翌日戻ればいい

つまり、続けるコツは、強い意志を持つことではありません。意志がなくても続いてしまう、ゆるくて賢い仕組みを、自分のために用意してあげること。それができれば、三日坊主は、もうあなたの話ではなくなります。



理解度チェック

ここまでの内容が、どれくらい身についたか確かめてみましょう。

📝 オリジナル問題 1 続かない原因の捉え方

勉強が「続かない」原因の捉え方として、いちばん適切なものはどれか。

  1. 意志の弱さでなく続け方の設計の問題と考える
  2. 続かないのは本人のやる気が足りないせいである
  3. 一度でも休んだらもう取り返しがつかない
  4. 才能のある人だけが勉強を続けられるものだ
テクマスター
テクマスター 解答・解説

解答は 1 です。

続かないのは、意志ややる気の問題ではなく、「続け方の設計」の問題です。つまり、自分を責めるのではなく、続く仕組みをどう作るかに目を向けることが大切なんです。

選択肢判定理由
1✓ 正解設計を変えれば続く
2✗ 誤りやる気頼みは続かない
3✗ 誤り翌日戻れば取り返せる
4✗ 誤り才能の問題ではない

要するに、続く仕組みをまだ作っていないだけ、と捉え直すのが出発点です。

📝 オリジナル問題 2 習慣化のコツ

勉強を習慣にするコツとして、ここまでで勧めた方法はどれか。

  1. 毎日必ず1時間以上やると固く決めて守る
  2. やる気が高まった日にまとめて一気に進める
  3. すべて完璧にこなせた日だけを成功として数える
  4. すでにある習慣にくっつけて行動を決めておく
テクマスター
テクマスター 解答・解説

解答は 4 です。

新しい習慣は、すでに毎日やっていることにくっつけると続きやすくなります。わかりやすく言い換えると、「電車に乗ったら1問」のように、きっかけと行動をセットで決めておくのがコツです。

選択肢判定理由
1✗ 誤り重い目標は足を止める
2✗ 誤りやる気頼みは続かない
3✗ 誤り完璧主義は投げ出しを招く
4✓ 正解既存習慣に乗せると続く

つまり、「いつやるか」を毎回考えずにすむ形にするのが、続けるコツです。

📝 オリジナル問題 3 心が折れそうなとき

勉強がつらくて心が折れそうなときの向き合い方として、適切なものはどれか。

  1. 向いていない証拠なので潔くやめるのがよい
  2. 遠いゴールでなく「今日の一問」に目を向ける
  3. つらさが消えるまで何もせず完全に休み続ける
  4. もっと大きな目標を立てて一気に追い込む
テクマスター
テクマスター 解答・解説

解答は 2 です。

うまくいかない経験が続くと、人は視野が狭くなりがちです。つまり、そんなときこそ遠いゴールから目を離し、「今日の一問」という近い一歩に目を向けると、小さな手応えを取り戻せます。

選択肢判定理由
1✗ 誤り難しさは慣れる前の段階
2✓ 正解近い一歩が手応えを生む
3✗ 誤り流れが切れて戻りにくい
4✗ 誤り大きな目標は重く感じる

要するに、小さな「できた」の積み重ねが、折れそうな心を立て直します。


「続かないのは自分のせいじゃない、仕組みを作ればいい」と感じてもらえたなら、編集部としてはとても嬉しいです。

「電車に乗ったら1問」のリズムを作るのに、4択問題を1問ずつ解けるシカクエのアプリも選択肢の一つです。1問1分から、スキマ時間に積み重ねられます。

アプリを見てみる

もちろん、市販のテキストや過去問サイトで、自分のペースで続けるのも、まったく問題ありません。

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