まず動かせない費用:受験料
最初に、誰にとっても共通でかかるお金からお伝えします。それが受験料です。
基本情報技術者試験の受験料は、7,500円(税込)です。これは、独学でも講座利用でも、誰もが必ず支払う部分。教材や勉強法をどう選んでも、ここは動かせません。
受験料は、制度の見直しや改定で金額が変わることがある。実際、過去にも改定されてきた経緯がある。申し込みの前には、必ずIPA(情報処理推進機構)の公式サイトで、その時点の最新の金額を確かめてほしい。「7,500円」はあくまで目安として受け取っておくのが安全である。
つまり、受験料は「土台の固定費」。ここを起点に、教材や講座のお金を上乗せしていく、とイメージするとわかりやすいです。なお、基本情報は通年CBT方式で何度でも申し込めますが、受け直すたびに受験料がかかる点は、頭の片隅に置いておくと計画が立てやすくなります。
支払いは、受験を申し込むときに、クレジットカードやコンビニ払いといった方法で行うのが一般的です。試験日を予約する手続きと、受験料の支払いは、ひとつの流れでつながっている、とイメージしておくとスムーズです。詳しい支払い方法は、申し込みを受け付けているサイトで案内されます。
いちばん安く済ませる:独学のお金
次に、お金を絞りたい人の選択肢、独学のケースです。
独学の中心になるのは、市販のテキストです。基本情報の入門書や対策本は、おおむね1冊2,000円台から3,500円ほど。科目A用と科目B用で2冊そろえる人も多いので、教材費はだいたい3,000円から7,000円くらいが一つの目安になります。
テキストを選ぶときに、ひとつだけ気をつけたい点があります。それは、2023年からの新制度(科目A・科目B)に対応した版かを確かめること。古い「午前・午後」前提の本だと、出題範囲や形式がずれてしまいます。発行年や「科目B対応」といった表記を、購入前にチェックしておくと、買い直しの失敗を防げます。
そして、心強いのが過去問です。基本情報には、無料で過去問を解けるWebサイトが昔からあり、多くの合格者が活用しています。わかりやすく言い換えると、問題演習の部分は、お金をかけずに積み重ねられるということ。これは独学の大きな味方です。
しかも、こうした過去問サイトは、ただ解くだけではありません。分野ごとに絞って演習できたり、間違えた問題を記録できたりと、機能も充実しています。市販テキストで知識を入れて、過去問サイトで手を動かす——この組み合わせだけで、独学の土台はかなり固められるんです。
独学にかかるお金の目安
| 項目 | 目安の金額 |
|---|---|
| 受験料 | 7,500円(税込・変動あり) |
| 市販テキスト | 3,000〜7,000円(1〜2冊) |
| 過去問サイト | 無料のものが利用できる |
| 合計の目安 | 1万円〜1万5千円ほど |
要するに、独学なら総額1万円台で挑戦できることもある、というのが現実的な見立てです。もちろん、テキストを買い足したり、苦手分野の補強に追加の本を入れたりすれば、もう少し増えます。でも、「お金が理由で受けられない」という心配は、独学ならかなり小さくできるんです。
サポートにお金をかける:通信講座のお金
三つ目は、独学に不安がある人や、効率よく進めたい人の選択肢、通信講座です。
通信講座や動画教材を使う場合、費用はぐっと上がって、数万円ほどが目安になります。金額の幅は大きく、サービスの内容次第で変わります。映像授業、質問対応、学習スケジュールの管理、模擬試験——こうした手厚さに、お金を払う形です。
ひとくちに通信講座といっても、形はさまざまです。スマホで観られる映像講義が中心のもの、テキストと添削がセットになったもの、オンラインで何度でも質問できるもの。価格は、この手厚さとおおむね比例します。安いものは数千円台から、手厚いものは数万円まで、という幅で捉えておくと、選ぶときの目安になります。
ただ、ここは誤解しないでほしいところです。講座にお金をかけたほうが、必ず受かるというわけではありません。独学で合格する人もたくさんいます。つまり、通信講座は「合格を買う」ものではなく、「つまずきを減らし、続けやすくする」ための投資なんです。
独学が向くのは、自分でペースを作れる人、わからない所を調べて進めるのが苦でない人。講座が向くのは、一人だと続かない人、最短で効率よく進めたい人、質問できる相手がほしい人。どちらが正しいということはなく、自分の性格と相談して選ぶのが、いちばん後悔の少ない決め方です。
個人的には、まず独学の教材で少し触れてみて、「これは一人だと厳しいな」と感じたら講座を足す、という順番も賢いと思います。最初から数万円を決めなくても、走り出してから調整できる。お金のかけ方は、あとからでも変えられるんです。
知っておくと得:費用を抑えられる制度
お金の話には、もうひとつ知っておくと得な視点があります。それは、費用の一部を、自分以外が負担してくれる場合があることです。
ひとつは、会社の補助です。勤め先によっては、合格したときに受験料を負担してくれたり、教材費を補助してくれたりする制度があります。
まずは、自分の会社にそうした仕組みがないか、確認してみる価値があります。意外と、知らずに使っていなかった、というケースは少なくありません。
もうひとつは、国の教育訓練給付制度です。厚生労働大臣が指定した講座を受けて条件を満たすと、受講料の一部があとから支給される仕組みで、基本情報の対策講座にも、対象になっているものがあります。
ただし、対象の講座かどうか、自分が条件を満たすかどうかは、人や講座によって変わります。利用を考えるなら、講座の案内やハローワークで、申し込みの前に確認しておくのが確実です。給付の割合や上限も制度の見直しで変わることがあるので、その時点の最新の案内を、あわせて見ておくといいでしょう。
会社の補助=合格時の受験料負担や、教材費の補助。まずは勤め先の制度を確認してみる。教育訓練給付=指定された講座を条件付きで受けると、受講料の一部があとから支給される。対象の講座か、条件を満たすかは人と講座しだい。どちらも「使えたら負担を下げられる」もので、一度調べておく価値があるのである。
つまり、表示された金額が、そのまま自分の最終負担になるとは限りません。使える制度がないかを一度調べておくだけで、実質のコストは下げられることがあるんです。
「総額」をどう考えるか——自分のかけ方を決める
ここまでを、総額の視点でまとめておきます。
独学に絞れば1万円台から、通信講座をしっかり使えば数万円。同じ「基本情報合格」というゴールでも、そこへ至る道のコストは、選び方で何倍も変わります。大事なのは、金額の大小ではなく、「自分はどこにお金をかけたいか」をはっきりさせることです。
たとえば、2の補数表現のような基礎理論や、スタック・キューのようなデータ構造は、独学のテキストでも十分に学べる範囲です。一方で、認証要素(MFA)を含むセキュリティのように、用語が多くて整理が大変な分野を、講座の解説で一気に理解したい、という選び方もあります。
- 受験料:7,500円(税込)。誰もが必ずかかる固定費(金額は要確認)
- 独学:テキスト3,000〜7,000円+無料の過去問サイト。総額1万円台も可能
- 通信講座:数万円。手厚さへの投資で、合格そのものを保証するものではない
- 決め方:金額の大小でなく「自分はどこにお金をかけたいか」で選ぶ
つまり、費用の話は「いくらかかるか」だけでなく、「自分にとって、何にお金を使うのが納得できるか」という話でもあります。その軸さえ決まれば、教材選びの迷いは、ぐっと小さくなります。
理解度チェック
ここまでの内容が、どれくらい身についたか確かめてみましょう。
基本情報技術者試験の受験料について、正しいものはどれか。
- 独学で受験する人だけが受験料の支払いを求められる
- 7,500円(税込)で、改定で変わることがある
- 一度払えば何度でも無料で受け直せる
- 受験料は完全に無料で誰でも受けられる
解答は 2 です。
受験料は7,500円(税込)で、誰もが必ず支払う固定費です。ただし、制度の改定で金額が変わることがあるので、申し込み前にIPAの公式サイトで最新の額を確かめてください。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 全員に共通でかかる |
| 2 | ✓ 正解 | 税込で変動の可能性あり |
| 3 | ✗ 誤り | 受け直しごとにかかる |
| 4 | ✗ 誤り | 無料ではない |
つまり、受験料は動かせない土台の費用、と覚えておくと計画が立てやすいです。
独学で基本情報に挑戦する場合の費用について、正しいものはどれか。
- 過去問を解くにはどれも必ず有料サイトの登録がいる
- テキスト代だけで十万円を超えるのが普通だ
- 市販テキストと無料の過去問で総額1万円台も可能
- 独学では教材を一切買わずに合格するのが前提だ
解答は 3 です。
独学の中心は市販テキストで、過去問は無料のWebサイトを活用できます。わかりやすく言い換えると、受験料と教材費を合わせても総額1万円台に収まることがある、ということです。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 無料の過去問サイトがある |
| 2 | ✗ 誤り | テキストは数千円が中心 |
| 3 | ✓ 正解 | 総額1万円台も可能 |
| 4 | ✗ 誤り | 教材は使うのが一般的 |
要するに、お金が理由で受けられない心配は、独学ならかなり小さくできます。
通信講座にお金をかけることの意味として、いちばん正確なものはどれか。
- 続けやすさやつまずき減らしへの投資である
- 講座を申し込めば合格そのものが保証される
- 講座を使わないと受験すら認められない
- 独学より必ず安く済むのが通信講座だ
解答は 1 です。
通信講座は「合格を買う」ものではなく、つまずきを減らし、続けやすくするための投資です。つまり、独学で受かる人も多くいて、講座は手厚さにお金を払う選択肢の一つなんです。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ 正解 | 続けやすさへの投資 |
| 2 | ✗ 誤り | 合格は保証されない |
| 3 | ✗ 誤り | 独学でも受験できる |
| 4 | ✗ 誤り | 講座のほうが高めになる |
要するに、自分の性格と続けやすさに合わせて選ぶのが、納得のいくかけ方です。
「お金のかけ方は、自分の続けやすさで選べばいい」と感じてもらえたなら、編集部としてはとても嬉しいです。
まずは無料や少額の範囲で、4択問題を1問ずつ解いて手応えを試したい人は、シカクエのアプリも選択肢の一つです。通勤の途中や寝る前に、5分から積み重ねられます。
もちろん、市販のテキストや過去問サイトで、自分のペースで進めるのも、まったく問題ありません。
次に読むなら、こんな記事もどうぞ。
→ 2の補数表現 — コンピュータが負の数を扱う仕組みを支える、基礎理論の入口 → スタック・キュー — データを出し入れする順番を決める、基本のデータ構造 → 認証要素(MFA) — 本人確認を多重にして安全性を高める、セキュリティの考え方