V&Vとは(全体像)
V&Vは、「Verification(検証)」と「Validation(妥当性確認)」の2つをまとめた言葉。作ったものの品質を、2つの角度から確かめる活動だ。
- Verification(検証) … 「仕様どおりに、正しく作れているか」を確かめる。たとえば、設計書のとおりに実装できているか。
- Validation(妥当性確認) … 「そもそも、正しいもの(求められているもの)を作っているか」を確かめる。たとえば、ユーザーの要求を本当に満たしているか。
合言葉で覚えると分かりやすい。Verification=「正しく作っているか(作り方が合っているか)」、Validation=「正しいものを作っているか(作る対象が合っているか)」。
詳しく:2つの違いと「両方必要」
ここが心臓部。VerificationとValidationの違いを表で押さえよう。
VerificationとValidationの違い
| 言葉 | 何を確かめるか | 合言葉 |
|---|---|---|
| Verification(検証) | 仕様どおりに正しく作れているか | 正しく作っているか |
| Validation(妥当性確認) | そもそも正しいものを作っているか | 正しいものを作っているか |
ここでよく問われるのが、2つの合言葉の対応。「正しく作る」のがVerification、「正しいものを作る」のがValidation。似ているが、作り方が合っているか/作る対象が合っているか、という別の視点だ。
そしてもう1つ大事なのが、両方を行う必要があること。仕様どおりに正しく作れていても(Verificationはクリア)、そもそも求められていないものなら意味がない(Validationが必要)。逆もまた同じ。どちらか一方だけでは不十分、という点が問われる。
わかりやすく言い換えると
身近なたとえで整理しよう。
VerificationとValidationは、料理にたとえられる。Verificationは「レシピどおりに正しく作れたか」、Validationは「そもそも、お客さんが食べたい料理だったか」。要するに、作り方の確認と、作る対象の確認だ。
「正しく作る」と「正しいものを作る」は、レシピどおりでも、注文と違えば意味がない、という関係。つまり、両方そろって初めて満足してもらえる。
「一方だけで十分」というのは思い込み。両方を行う、と覚えておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:2つの活動
①Verification(検証)=仕様どおりに正しく作れているか
②Validation(妥当性確認)=そもそも正しいものを作っているか
🔴 次に出る:合言葉の対応
①Verification=「正しく作っているか」(作り方)
②Validation=「正しいものを作っているか」(作る対象)
🟡 押さえると安定:両方必要
①どちらか一方だけでは不十分
②VerificationとValidationの両方を行う
よくある間違い
①「VerificationとValidationは、まったく同じ意味だ」→ ✗ Verificationは「正しく作っているか」、Validationは「正しいものを作っているか」。視点が違う。
②「Verificationさえ行えば、Validationはいらない」→ ✗ 両方が必要。仕様どおりでも、求められていないものなら意味がない。
③「Validationは、仕様どおりに作れているかを確かめることだ」→ ✗ 仕様どおりかを見るのはVerification。Validationは、正しいものを作っているかを見る。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(V&Vの正体)
V&Vに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 品質を確かめる2つの活動で、検証と妥当性確認をまとめて指す言葉である
- 社員の出退勤を記録して、毎月の給与を計算するためのしくみのことである
- 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指している
- 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動のことである
解答は 1 だよ。
V&Vは、品質を確かめる2つの活動で、検証(Verification)と妥当性確認(Validation)だよ。
選択肢2は給与計算、選択肢3は請求書の事務、選択肢4は広告で、どれも違うよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 検証と妥当性確認の2活動で正しい |
| 2 | ✗ | 給与計算のしくみではない |
| 3 | ✗ | 請求書の事務の話 |
| 4 | ✗ | 広告活動ではない |
オリジナル問題2(2つの違い)
VerificationとValidationの違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- Verificationは正しいものを作っているか、Validationは正しく作っているかである
- Verificationは正しく作っているか、Validationは正しいものを作っているかである
- VerificationもValidationも、社員の給与を計算することだけを指している
- VerificationもValidationも同じで、呼び名が2つあるだけで違いはないとされる
解答は 2 だよ。
Verificationは正しく作っているか、Validationは正しいものを作っているかだよ。「作り方」と「作る対象」の違いだね。
選択肢1は説明が逆、選択肢3は給与計算、選択肢4は「違いはない」が誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | VerificationとValidationの説明が逆 |
| 2 | ✓ | 正しく作る・正しいものを作るで正しい |
| 3 | ✗ | 給与計算のものではない |
| 4 | ✗ | 両者には違いがある |
オリジナル問題3(両方必要)
V&Vの実施に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 検証さえ行えば、妥当性確認はいっさい行わなくてよいとされている
- 妥当性確認さえ行えば、検証はいっさい行わなくてよいとされている
- どちらも、社員の給与を計算することだけを目的にした活動だとされている
- 検証と妥当性確認の両方を行う必要があり、一方だけでは不十分である
解答は 4 だよ。
V&Vは、VerificationとValidationの両方を行う必要があり、一方だけでは不十分だよ。仕様どおりでも、求められていないものなら意味がないんだ。
選択肢1・2は「一方だけでよい」が誤り、選択肢3は給与計算で誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | Validationも必要 |
| 2 | ✗ | Verificationも必要 |
| 3 | ✗ | 給与計算が目的ではない |
| 4 | ✓ | 両方が必要で正しい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 V&V = 品質を確かめる2つの活動。Verification(検証)とValidation(妥当性確認)。
- 🔴 合言葉 = Verification=正しく作っているか/Validation=正しいものを作っているか。
- 🟡 両方必要 = どちらか一方だけでは不十分。両方を行う。
次に学ぶ
- テスト種類(UT/IT/ST/UAT) ── 段階ごとのテスト。V&Vの考え方を具体化したもの。
- レビュー・インスペクション ── 読んで欠陥を見つける活動。検証(Verification)の代表的な手段。
執筆: SikakuQuest編集部