相関・回帰分析とは(全体像)
相関・回帰分析とは、2つ(以上)のデータの「関係」を調べる方法のことだ。
- 相関 … 2つのデータが、どれくらい関連しているか(強さと向き)を見る。
- 回帰 … あるデータから、別のデータを予測する。
相関の強さは、相関係数という数値で表す。−1から+1までの範囲で、
- +1に近い … 強い正の相関(片方が増えると、もう片方も増える)。
- −1に近い … 強い負の相関(片方が増えると、もう片方は減る)。
- 0に近い … ほとんど関連がない(無相関)。
ここで一番のポイント。相関係数は−1〜+1の範囲で、これを超えることはない。「相関係数は2や3になることもある」と思い込むと誤りになる。
詳しく:回帰と「相関≠因果」
ここが心臓部。回帰と、一番大事な注意点を押さえよう。
相関・回帰のポイント
| 項目 | やさしい意味 |
|---|---|
| 相関係数 | 関連の強さと向き(−1〜+1) |
| 正の相関/負の相関 | 一緒に増える/片方が増えると片方が減る |
| 回帰 | あるデータから、別のデータを予測する |
| 相関≠因果 | 相関があっても、原因と結果の関係とは限らない |
回帰は、たとえば「気温から、アイスの売上を予測する」のように、あるデータをもとに、別のデータを見積もること。
そして、一番大事な注意点が「相関≠因果」。相関があっても、片方がもう片方の「原因」とは限らない。たとえば、「アイスの売上」と「水の事故の数」は、どちらも夏に増えるので相関があるが、アイスが事故の原因ではない(どちらも「気温」が背景にある)。「相関があれば、因果関係がある」と思い込むと誤りになる。
わかりやすく言い換えると
身近なたとえで整理しよう。
相関は、「2つのデータが、一緒に動くかどうか・どちらの向きか」を見ること。正の相関は一緒に増える、負の相関は片方が増えると片方が減る。
回帰は、「あるデータから、別のデータを予想すること」。たとえば、気温から売上を予測する。つまり、手元のデータから先を見積もる。
「相関≠因果」は、「一緒に動いて見えても、片方が原因とは限らない」こと。要するに、相関があるからといって、原因と結果だと決めつけてはいけない。
試験のツボ
🔴 一番出る:相関係数
①相関係数は−1〜+1の範囲
②+1に近いと正の相関、−1に近いと負の相関、0に近いと無相関
🔴 次に出る:相関≠因果
①相関があっても、因果関係とは限らない
②一緒に動いて見えても、片方が原因とは限らない
🟡 押さえると安定:回帰
①あるデータから、別のデータを予測する
②機械学習(教師あり学習)の基礎にもなる
よくある間違い
①「相関があれば、片方がもう片方の原因だ(因果関係がある)」→ ✗ 相関があっても、因果関係とは限らない(相関≠因果)。
②「相関係数は、2や3など、−1〜+1を超える値にもなる」→ ✗ 相関係数は−1から+1までの範囲。これを超えることはない。
③「回帰は、データの関連の強さだけを見るものだ」→ ✗ 関連の強さを見るのは相関。回帰は、あるデータから別のデータを予測する。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(相関・回帰の正体)
相関・回帰分析に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 社員の出退勤を記録して、毎月の給与を計算するためのしくみである
- 2つ以上のデータの、間にある「関係」を調べる方法のことである
- 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指す
- 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動である
解答は 2 だぱん。
相関・回帰分析は、2つ以上のデータの「関係」を調べる方法なんだぱん。関連の強さを見たり、予測したりするんだぱん。
選択肢1は給与計算、選択肢3は請求書の事務、選択肢4は広告で、どれも違うぱん。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与計算のしくみではない |
| 2 | ✓ | データの関係を調べる方法で正しい |
| 3 | ✗ | 請求書の事務の話 |
| 4 | ✗ | 広告活動ではない |
オリジナル問題2(相関係数の範囲)
相関係数に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 社員の給与を計算した金額が、そのまま相関係数になるとされている
- 取引先へ郵送した請求書の枚数が、相関係数になるとされているものだ
- 相関係数は、2や3など、−1〜+1を超える値にもなるとされている
- 相関係数は−1〜+1の範囲で、+1に近いほど強い正の相関である
解答は 4 だぱん。
相関係数は、−1〜+1の範囲で、+1に近いほど強い正の相関なんだぱん。−1に近いと負の相関、0に近いと無相関だぱん。
選択肢1の給与、選択肢2の請求書、選択肢3の「−1〜+1を超える」は、いずれも違うぱん。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与の金額ではない |
| 2 | ✗ | 請求書の枚数ではない |
| 3 | ✗ | −1〜+1を超えない |
| 4 | ✓ | −1〜+1で+1に近いほど正の相関で正しい |
オリジナル問題3(相関≠因果)
相関と因果の関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 相関があっても、必ずしも片方が原因とは限らない(相関≠因果)
- 相関があれば、必ず片方がもう片方の原因だとされているものだ
- 社員の給与を計算するときだけ、相関を考えるとされているものだ
- 取引先へ請求書を郵送する枚数だけに、相関があるとされている
解答は 1 だぱん。
相関があっても、片方が原因とは限らない(相関≠因果)んだぱん。一緒に動いて見えても、原因と決めつけないようにするといいぱん。
選択肢2の「必ず原因」、選択肢3の給与、選択肢4の請求書は、いずれも違うぱん。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 相関があっても因果とは限らないで正しい |
| 2 | ✗ | 必ず原因とは限らない |
| 3 | ✗ | 給与計算だけの話ではない |
| 4 | ✗ | 請求書の枚数だけの話ではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 相関 = 2つのデータの関連の強さ・向き。相関係数(−1〜+1)で表す。
- 🔴 回帰 = あるデータ(説明変数)から、別のデータ(目的変数)を予測する。
- 🟡 相関≠因果 = 相関があっても、原因と結果の関係とは限らない。
次に学ぶ
- 代表値(平均・中央値・最頻値) ── データの中心を表す指標。相関・回帰とあわせて、データ分析の基礎。
- 相関係数 ── 関連の強さを表す数値(−1〜+1)。相関を読み解く中心になる。
執筆: SikakuQuest編集部