集合とは(全体像)
集合とは、ものの集まりのことだ。たとえば「球技が好きな人の集まり」のように、ある条件にあてはまるものをまとめたもの。中身の1つ1つを要素という。
2つの集合を組み合わせると、いろいろな「演算」ができる。代表が次の4つだ。
- 和集合(A∪B) … AかBの、どちらかに入っているもの全部。
- 積集合(A∩B) … AとB、両方に入っているもの。
- 差集合(A−B) … Aに入っていて、Bに入っていないもの。
- 補集合(A') … Aに入っていないもの全部。
これらは、丸を重ねた図(ベン図)で表すと、ひと目で分かる。
詳しく:和集合・積集合と「足し算ではない」
ここが心臓部。とくに大事な、和集合と積集合を押さえよう。
集合の4つの演算
| 演算 | やさしい意味 |
|---|---|
| 和集合(A∪B) | AかBの、どちらかに入っているもの全部 |
| 積集合(A∩B) | AとB、両方に入っているもの |
| 差集合(A−B) | Aに入っていて、Bに入っていないもの |
| 補集合(A') | Aに入っていないもの全部 |
- 和集合 … どちらかに入っていれば、入る。
- 積集合 … 両方に入っているものだけ。
ここで一番のポイント。和集合は、単純な足し算ではない。AとBに同じ要素(重複)があれば、重複は1つだけ数える。「A∪B=AとBの個数を足すだけ」と思い込むと誤りになる。
なお、否定すると演算が入れ替わるド・モルガンの法則もある(「(A∪B)'=A'∩B'」など)。難しく見えるが、否定すると、和と積が入れ替わる、と押さえれば十分だ。
わかりやすく言い換えると
身近なたとえで整理しよう。2つのサークル(集合)で考えるとわかりやすい。
和集合は、「どちらかのサークルに入っている人、全員」のイメージ。積集合は、「両方のサークルをかけもちしている人」のイメージだ。
差集合は、「Aのサークルにいて、Bには入っていない人」。補集合は、「Aに入っていない人、全員」だ。つまり、サークルの外側にいる人全員だ。
「足し算ではない」というのは、両方に入っている人(かけもち)を、二重に数えないこと。要するに、重複は1人として数える。
試験のツボ
🔴 一番出る:和集合と積集合
①和集合(A∪B)=どちらかに入っているもの全部
②積集合(A∩B)=両方に入っているもの
🔴 次に出る:足し算ではない
①和集合は、単純な足し算ではない
②重複する要素は、1つだけ数える
🟡 押さえると安定:差・補集合とベン図
①差集合=Aにあり、Bにないもの/補集合=Aにないもの全部
②ベン図で表すと、ひと目で分かる
よくある間違い
①「和集合(A∪B)は、AとBの個数を足すだけだ」→ ✗ 重複する要素は1つだけ数える。単純な足し算ではない。
②「積集合(A∩B)は、どちらかに入っていれば含まれる」→ ✗ どちらかに入っていれば含まれるのは和集合。積集合は両方に入っているもの。
③「補集合(A')は、Aに入っているもののことだ」→ ✗ 補集合は逆で、Aに入っていないもの全部。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(集合の正体)
集合に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 社員の出退勤を記録して、毎月の給与を計算するためのしくみである
- 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指す
- ある条件にあてはまるものの集まりで、中身の1つ1つを要素という
- 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動である
解答は 3 だぱん。
集合は、ものの集まりのことで、中身の1つ1つを要素というんだぱん。条件にあてはまるものをまとめたものだぱん。
選択肢1は給与計算、選択肢2は請求書の事務、選択肢4は広告で、どれも違うぱん。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与計算のしくみではない |
| 2 | ✗ | 請求書の事務の話 |
| 3 | ✓ | ものの集まりで正しい |
| 4 | ✗ | 広告活動ではない |
オリジナル問題2(和集合と積集合)
和集合と積集合の違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 和集合は両方に入っているもの、積集合はどちらかに入っているものだ
- 和集合はどちらかに入っているもの、積集合は両方に入っているものだ
- 和集合も積集合も、社員の給与を計算するためのものだとされている
- 和集合も積集合も、取引先へ請求書を郵送するためのものだとされる
解答は 2 だぱん。
和集合はどちらかに入っているもの、積集合は両方に入っているものだぱん。どちらかでよいか、両方そろうか、の違いだぱん。
選択肢1は説明が逆、選択肢3は給与計算、選択肢4は請求書の事務で誤りだぱん。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 和集合と積集合の説明が逆 |
| 2 | ✓ | 和はどちらか・積は両方で正しい |
| 3 | ✗ | 給与計算のものではない |
| 4 | ✗ | 請求書の事務のものではない |
オリジナル問題3(足し算ではない)
和集合の数え方に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 社員の給与を計算するときと同じ数え方をするとされているものだ
- 取引先へ請求書を郵送する枚数と同じ数え方をするとされている
- AとBの個数を、そのまま足すだけでよいとされているものである
- 重複する要素は1つだけ数える。単純な足し算ではないものである
解答は 4 だぱん。
和集合は、重複する要素は1つだけ数える。単純な足し算ではないんだぱん。両方に入っているもの(かけもち)を二重に数えないようにするんだぱん。
選択肢1の給与計算、選択肢2の請求書、選択肢3の「そのまま足す」は、いずれも違うぱん。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与計算の数え方ではない |
| 2 | ✗ | 請求書の枚数ではない |
| 3 | ✗ | そのまま足すだけではない |
| 4 | ✓ | 重複は1つだけ数えるで正しい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 集合 = ものの集まり。中身の1つ1つを要素という。
- 🔴 和集合と積集合 = 和集合(A∪B)はどちらか、積集合(A∩B)は両方に入っているもの。
- 🟡 足し算ではない = 和集合は、重複する要素を1つだけ数える。ベン図で表すと分かりやすい。
次に学ぶ
- 論理演算(AND/OR/NOT/XOR) ── 真・偽で行う計算。集合の和・積と、考え方が似ている。
- ベン図 ── 集合を丸で表す図。和集合や積集合が、ひと目で分かる。
執筆: SikakuQuest編集部