情報セキュリティ10大脅威とは(全体像)
情報セキュリティ10大脅威とは、IPA(情報処理推進機構)が、毎年まとめて公表する、重大な脅威の一覧のことだ。前の年に世の中で大きな被害を出した攻撃などを、専門家が選んで並べる。
大きな特徴は、組織編と個人編の、2つに分かれていること。
- 組織編 … 会社などをねらう脅威(ランサムウェア・サプライチェーン攻撃・内部不正など)
- 個人編 … 個人をねらう脅威(フィッシング・不正ログイン・クレジットカードの不正利用など)
ここで一番のポイント。組織編と個人編は、別々に発表される。「組織も個人も、同じ順位で1つにまとまっている」と思い込むと誤りで、ねらわれる相手によって、脅威の中身が違う。
詳しく:ランサムウェアと、順位の変化
ここが心臓部。ポイントを表で押さえよう。
10大脅威のポイント
| 項目 | やさしい意味 |
|---|---|
| 公表元 | IPA(情報処理推進機構)が毎年まとめる |
| 2つの区分 | 組織編と個人編に分かれる(別々) |
| 組織編の常連 | ランサムウェアが長年トップクラス |
| 順位の変化 | 毎年変わる(固定ではない) |
組織編で、長年トップクラスにあるのがランサムウェアだ(データを使えなくして身代金を要求する攻撃)。サプライチェーン攻撃(取引先などを経由した攻撃)も、上位の常連だ。
個人編は、近ごろは順位を付けず、五十音順などで並べる形になっている。フィッシングや不正ログインなどが、毎年あがってくる。
ここで一番のポイント。10大脅威の顔ぶれや順位は、毎年変わる。「10大脅威は、毎年ずっと同じ内容で固定だ」と思い込むと誤りで、その年の状況に合わせて見直される。
わかりやすく言い換えると
身近なたとえで整理しよう。
10大脅威は、「その年に流行した危険を、専門家がまとめてくれる『注意ランキング』」のイメージ。要するに、いま気をつけるべき脅威の一覧だ。
組織編と個人編に分かれるのは、「会社がねらわれる危険と、個人がねらわれる危険は、中身が違うから」こと。
毎年変わるというのは、「流行する攻撃が変わるので、ランキングも毎年見直される」こと。つまり、固定ではない。
試験のツボ
🔴 一番出る:2つの区分
①組織編と個人編に分かれて発表される(別々)
②会社向けと個人向けで、脅威の中身が違う
🔴 次に出る:組織編の代表
①ランサムウェアが、組織編で長年トップクラス
②サプライチェーン攻撃も、上位の常連
🟡 押さえると安定:順位の変化
①顔ぶれや順位は、毎年変わる(固定ではない)
②個人編は、近ごろ順位を付けず並べる形
よくある間違い
①「組織も個人も、同じ順位で1つにまとまっている」→ ✗ 組織編と個人編は別々に発表される。ねらう相手で中身が違う。
②「10大脅威は、毎年ずっと同じ内容で固定だ」→ ✗ 顔ぶれや順位は、その年の状況に合わせて毎年変わる。
③「10大脅威は、IPAとは関係なく決まる」→ ✗ IPA(情報処理推進機構)が、毎年まとめて公表している。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(10大脅威の正体)
情報セキュリティ10大脅威に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 社員の出退勤を記録して、毎月の給与を計算するためのしくみだ
- IPAが毎年公表する、重大な脅威をまとめた一覧のことである
- 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指す
- 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動である
解答は 2 である。
10大脅威は、IPAが毎年公表する、重大な脅威をまとめた一覧じゃ。いま気をつけるべき脅威の注意ランキングと心得るがよい。
選択肢1は給与計算、選択肢3は請求書の事務、選択肢4は広告ゆえ、どれも違うのじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与計算のしくみではない |
| 2 | ✓ | IPAが公表する脅威の一覧で正しい |
| 3 | ✗ | 請求書の事務の話 |
| 4 | ✗ | 広告活動ではない |
オリジナル問題2(組織編の代表)
10大脅威の組織編に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 社員の給与を計算するときだけ、関係するとされているものだ
- 取引先への請求書の枚数しだいで、決まるとされているのである
- ランサムウェアが、長年にわたりトップクラスにある脅威である
- システムの動きが、少しだけ速くなるとされているものである
解答は 3 である。
組織編では、ランサムウェアが長年トップクラスじゃ。サプライチェーン攻撃も上位の常連と心得るがよい。
選択肢1の給与、選択肢2の請求書、選択肢4の「速くなる」は、いずれも違うのじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与計算とは関係ない |
| 2 | ✗ | 請求書の枚数で決まるのではない |
| 3 | ✓ | ランサムウェアが組織編の常連で正しい |
| 4 | ✗ | 速くなるものではない |
オリジナル問題3(順位の変化)
10大脅威の順位に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 顔ぶれや順位は、その年ごとに見直されて変わるものである
- 社員の給与を計算するときだけ、変わるとされているものだ
- 取引先への請求書の枚数しだいで、変わるとされているのだ
- 毎年ずっと同じ内容で、固定だとされているものである
解答は 1 である。
10大脅威の顔ぶれや順位は、その年の状況に合わせて毎年変わるのじゃ。固定ではないと心得るがよい。
選択肢2の給与、選択肢3の請求書、選択肢4の「固定」は、いずれも違うのじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 毎年見直されて変わるで正しい |
| 2 | ✗ | 給与計算で変わるのではない |
| 3 | ✗ | 請求書の枚数で変わるのではない |
| 4 | ✗ | 固定ではなく毎年変わる |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 2つの区分 = 組織編と個人編に分かれて発表される(別々)。ねらう相手で脅威の中身が違う。
- 🔴 組織編の代表 = ランサムウェアが長年トップクラス。サプライチェーン攻撃も上位の常連。
- 🟡 順位の変化 = 顔ぶれや順位は毎年変わる(固定ではない)。個人編は近ごろ順位を付けず並べる形。
次に学ぶ
執筆: SikakuQuest編集部