RTO・RPOとは?違いとトレードオフ

公開: 更新: カテゴリ: マネジメント系

30秒で結論

RTO・RPOとは(全体像)

RTOとRPOは、BCP/DR(もしもの備え)で、「どこまでの復旧を目指すか」を決める2つの目標だ。略称が似ているが、見ているものが違う。

ここで一番のポイント。RTOは「時間」、RPOは「時点」を表す。「RTO=RPO」と思い込むと誤りになる。どれだけ早く戻すか(RTO)か、どこまで戻せるか(RPO)か、で区別しよう。


詳しく:違いとトレードオフ

ここが心臓部。2つの違いを表で押さえよう。

RTOとRPOの違い

指標何の目標か
RTO(目標復旧時間)いつまでに復旧させるか(時間)4時間以内に復旧
RPO(目標復旧時点)どこまでデータを戻せるか(時点)1時間前の状態まで

RPOは、バックアップの頻度と関係が深い。こまめにバックアップを取っていれば、戻せる時点が近くなり、消えるデータが少なくてすむ(RPOが短い)。

そして大事なのが、トレードオフRTOやRPOを短くするほど、復旧設備やバックアップにかかるお金は増える。すぐ復旧でき、データもほとんど失わない、という理想には、その分コストがかかる。「短ければ短いほど、無条件に良い」と思い込むと誤りだ。コストとのバランスで決める。

わかりやすく言い換えると

身近なたとえで整理しよう。ゲームのセーブで考えるとわかりやすい。

RTOは、「ゲームを止めてから、また遊べるようになるまでの時間」のイメージ。つまり、どれだけ早く再開できるか、だ。

RPOは、「どのセーブポイントから再開するか=どれだけ進行が巻き戻るか」のイメージ。こまめにセーブ(バックアップ)していれば、巻き戻りは少ない。要するに、消える分の大きさだ。

トレードオフは、「速く・巻き戻り少なくするほど、お金がかかる」こと。つまり、理想を求めるほどコストが上がる。


試験のツボ

🔴 一番出る:RTOとRPOの違い

①RTO=目標復旧時間(いつまでに復旧するか)

②RPO=目標復旧時点(どこまでデータを戻せるか)

🔴 次に出る:RPOとバックアップ

①RPOは、許すデータ消失の量を表す

②こまめにバックアップすると、RPOは短くなる

🟡 押さえると安定:トレードオフ

①RTO・RPOを短くするほど、コストは増える

②短ければ無条件に良いのではなく、コストとのバランス


よくある間違い

「RTOとRPOは、まったく同じ意味だ」→ ✗  RTOは「いつまでに復旧するか(時間)」、RPOは「どこまで戻せるか(時点)」。見ているものが違う。

「RTOやRPOは、短ければ短いほど、無条件に良い」→ ✗  短くするほどコストが増える。コストとのバランスで決める。

「RPOは、復旧までにかかる時間のことだ」→ ✗  復旧までの時間はRTO。RPOは、どこまでデータを戻せるか(時点)。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(RTOとRPOの違い)

📝 オリジナル問題 1 RTOとRPOの違い

RTOとRPOの違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. RTOはどこまで戻せるか、RPOはいつまでに復旧するかを表すものだ
  2. RTOはいつまでに復旧するか、RPOはどこまで戻せるかを表すものだ
  3. RTOもRPOも、社員の給与を計算する時間を表すものだとされている
  4. RTOもRPOも同じで、呼び名が違うだけで違いはないとされている
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 2 だ。

RTOはいつまでに復旧するか(時間)、RPOはどこまで戻せるか(時点)を表す。時間か、時点か、の違いなのだ。

選択肢1は説明が逆、選択肢3は給与計算、選択肢4は「同じ」が誤りである。

選択肢判定理由
1RTOとRPOの説明が逆
2RTOは時間・RPOは時点で正しい
3給与計算の時間ではない
4両者には違いがある

オリジナル問題2(RPOの意味)

📝 オリジナル問題 2 RPOの意味

RPO(目標復旧時点)の意味として、最も適切なものはどれか。

  1. 復旧したとき、どの時点まで戻せるか(許すデータ消失の量)である
  2. 社員の給与を、毎月いつ計算するかを決めた時点だとされているものだ
  3. 取引先へ請求書を、毎月いつ郵送するかを決めた時点だとされている
  4. 完成したシステムを、いつ宣伝し始めるかを決めた時点のことである
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 1 だ。

RPOは、復旧したとき、どの時点まで戻せるか(許すデータ消失の量)である。こまめにバックアップすれば、戻せる時点は近くなるのだ。

選択肢2の給与計算、選択肢3の請求書、選択肢4の宣伝は、いずれも違う。

選択肢判定理由
1どこまで戻せるかで正しい
2給与計算の時点ではない
3請求書の郵送の時点ではない
4宣伝の時点ではない

オリジナル問題3(トレードオフ)

📝 オリジナル問題 3 RTO・RPOのトレードオフ

RTO・RPOとコストの関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. RTOやRPOは、短くしてもコストはいっさい変わらないとされている
  2. RTOやRPOは、長くするほどコストが増えていくものだとされている
  3. RTOやRPOは、短くするほどコストが増えていくトレードオフがある
  4. RTOやRPOは、社員の給与の額だけで決まるものだとされているものだ
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 3 だ。

RTOやRPOは、短くするほどコストが増えるトレードオフがある。すぐ復旧・巻き戻り少なくするには、その分お金がかかるのだ。

選択肢1の「変わらない」、選択肢2の「長くするほど増える」、選択肢4の給与は、いずれも違う。

選択肢判定理由
1コストは変わる
2短くするほど増える(逆)
3短くするほどコスト増で正しい
4給与の額で決まるのではない

まとめ

押さえどころ

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執筆: SikakuQuest編集部

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