DR(災害復旧)とは?3つのサイト戦略

公開: 更新: カテゴリ: マネジメント系

30秒で結論

DR(災害復旧)とは(全体像)

DRは、「Disaster Recovery」の略で、日本語では災害復旧災害などで止まってしまったITシステムを、復旧させるための備え(戦略)のことだ。

ここで一番のポイント。前に学んだBCPは「事業全体」を止めないための計画だった。それに対して、DRは「ITシステムの復旧」に特化したもの。つまり、DRはBCPの「IT版」にあたる。「DR=BCP」と思い込むと誤りになる。BCPのほうが広く、DRはそのうちITを立て直す部分だ。


詳しく:3つのサイト戦略

ここが心臓部。DRでは、もしものときに切り替える予備の拠点(サイト)を用意する。その準備度合いで、3つの戦略に分かれる。表で押さえよう。

DRの3つのサイト戦略

戦略準備度合い切替の速さ/コスト
ホットサイト常に最新の状態を用意すぐ切り替えられる/コスト高
ウォームサイトある程度準備しておく短時間で切り替え/中くらい
コールドサイト場所(設備)だけ用意復旧に時間がかかる/コスト安

ここで注意。「ホットが一番えらい」という単純な優劣ではない。速さとコストのバランスで、どれを選ぶかを決める。お金をかければ速いが、それが必ず正解とは限らない。「ホットを選べば必ず正解」と思い込むと誤りだ。

わかりやすく言い換えると

身近なたとえで整理しよう。

DRは、「お店の予備店舗の備え」のイメージ。本店が使えなくなっても、すぐ商売を再開できるようにしておく、ITの立て直しだ。

3つのサイトは、「すぐに開ける完全な予備店(ホット)」「ある程度準備した予備店(ウォーム)」「空き物件だけ確保(コールド)」のイメージ。要するに、準備度合いが違う。

「単純な優劣ではない」というのは、速さとコストを見て、ちょうどよいものを選ぶこと。つまり、いつもホットが正解、というわけではない。


試験のツボ

🔴 一番出る:DRの正体

①災害などで止まったITシステムを復旧させる備え

②あらかじめ用意しておく復旧の戦略

🔴 次に出る:BCPとの違い

①DRはITシステムの復旧に特化

②BCPは事業全体の継続(DRはそのIT版)

🟡 押さえると安定:3つのサイト

①ホット(即時・高い)・ウォーム(短時間)・コールド(時間がかかる・安い)

②速さとコストのバランスで選ぶ


よくある間違い

「DRとBCPは、まったく同じものだ」→ ✗  DRはITシステムの復旧、BCPは事業全体の継続。BCPのほうが広い。

「DRのサイトは、必ずホットサイトを選ぶのが正解だ」→ ✗  速さとコストのバランスで選ぶ。ホットが必ず正解とは限らない。

「コールドサイトは、すぐに切り替えられる」→ ✗  コールドは場所だけ用意するので、復旧には時間がかかる。すぐ切り替わるのはホット。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(DRの正体)

📝 オリジナル問題 1 DRの正体

DR(災害復旧)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 社員の出退勤を記録して、毎月の給与を計算するためのしくみである
  2. 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指す
  3. 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動である
  4. 災害などで止まったITシステムを、復旧させる備えのことである
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 4 だ。

DRは、災害などで止まったITシステムを、復旧させる備えである。あらかじめ用意しておく復旧の戦略なのだ。

選択肢1は給与計算、選択肢2は請求書の事務、選択肢3は広告で、どれも違う。

選択肢判定理由
1給与計算のしくみではない
2請求書の事務の話
3広告活動ではない
4ITシステムを復旧させる備えで正しい

オリジナル問題2(BCPとの違い)

📝 オリジナル問題 2 DRとBCPの違い

DRとBCPの違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. DRは事業全体の継続で、BCPはITシステムの復旧に特化している
  2. DRもBCPも、社員の給与を計算するためだけに使う計画である
  3. DRはITシステムの復旧に特化し、BCPは事業全体の継続である
  4. DRもBCPも同じで、呼び名が違うだけで違いはないとされている
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 3 だ。

DRはITシステムの復旧に特化し、BCPは事業全体の継続である。DRは、BCPのIT版にあたるのだ。

選択肢1は説明が逆、選択肢2は給与計算、選択肢4は「同じ」が誤りである。

選択肢判定理由
1DRとBCPの説明が逆
2給与計算の計画ではない
3DRはIT・BCPは事業全体で正しい
4両者には違いがある

オリジナル問題3(3つのサイト)

📝 オリジナル問題 3 DRの3つのサイト

DRのサイト戦略に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. ホットサイトは復旧に時間がかかり、コールドサイトはすぐ切り替わる
  2. ホットサイトはすぐ切り替わり、コールドサイトは復旧に時間がかかる
  3. ホットもコールドも、社員の給与を計算するためだけの拠点である
  4. ホットもコールドも、取引先へ請求書を郵送するための拠点である
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 2 だ。

ホットサイトはすぐ切り替わり、コールドサイトは復旧に時間がかかる。ホットは常に準備済み、コールドは場所だけ、という違いなのだ。

選択肢1は説明が逆、選択肢3は給与計算、選択肢4は請求書の事務で誤りである。

選択肢判定理由
1ホットとコールドの説明が逆
2ホットは即時・コールドは時間で正しい
3給与計算の拠点ではない
4請求書の事務の拠点ではない

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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