マルウェアの種類とは(全体像)
マルウェアとは、コンピュータに害を与える、悪意のあるソフトウェアをまとめて呼ぶ総称のことだ(malicious software=悪意のあるソフト)。代表的な種類を見てみよう。
- ウイルス … 他のファイルに寄生して、自己複製して増える
- ワーム … 単独で、自律的にネットワーク経由で増える(寄生しない)
- トロイの木馬 … 正規のソフトを装って潜入する(自己複製はしない)
- そのほか、スパイウェア(情報をこっそり集める)・ランサムウェア(暗号化して身代金)など
ここで一番のポイント。マルウェアは総称で、ウイルスはその1種類だ。「マルウェアとウイルスは、まったく同じ意味だ」と思い込むと誤りで、ウイルスは、たくさんあるマルウェアのうちの1つにすぎない。
詳しく:ウイルス・ワーム・トロイの木馬の違い
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マルウェアの代表的な種類
| 種類 | やさしい意味 |
|---|---|
| マルウェア | 悪意あるソフトの総称(ウイルスは1種類) |
| ウイルス | 他のファイルに寄生して、自己複製して増える |
| ワーム | 単独で、自律的に増える(寄生しない) |
| トロイの木馬 | 正規ソフトを装って潜入(自己複製しない) |
似ていて混乱しやすいのが、ウイルス・ワーム・トロイの木馬だ。ウイルスは「他のファイルに寄生」して増える。ワームは「寄生せず、単独で」自律的に増える。トロイの木馬は「正規ソフトのふりをして」潜入する。
ここで一番のポイント。ワームは、寄生せず単独で増える。「ワームとウイルスは、まったく同じものだ」と思い込むと誤りで、寄生するか(ウイルス)、単独で増えるか(ワーム)が違う。
わかりやすく言い換えると
身近なたとえで整理しよう。
マルウェアは、「悪さをするソフト全部をまとめた呼び名」のイメージ。ウイルスは、その中の一種類だ。
3つの違いは、「ウイルス=他のファイルに取りつく/ワーム=自分だけで勝手に広がる/トロイの木馬=いい人のふりをして入り込む」こと。要するに、増え方や入り方が違う。
トロイの木馬は、「贈り物に見せかけて中に兵士をしのばせた、神話の木馬のように、正規ソフトを装って忍び込む」こと。つまり、いい人のふりをして入り込む。
試験のツボ
🔴 一番出る:マルウェアは総称
①マルウェアは、悪意あるソフトの総称
②ウイルスは、その1種類にすぎない
🔴 次に出る:ウイルス・ワーム・トロイの違い
①ウイルス=他のファイルに寄生して増える
②ワーム=単独で自律的に増える/トロイ=正規ソフトを装う
🟡 押さえると安定:そのほかの種類
①スパイウェア=情報をこっそり集める
②ファイルレス=ファイルを残さずメモリ上で動く
よくある間違い
①「マルウェアとウイルスは、まったく同じ意味だ」→ ✗ マルウェアは総称で、ウイルスはその1種類にすぎない。
②「ワームとウイルスは、まったく同じものだ」→ ✗ ウイルスは寄生して増える、ワームは単独で自律的に増える。
③「トロイの木馬は、自己複製して勝手に増える」→ ✗ トロイの木馬は正規ソフトを装って潜入し、自己複製はしない。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(マルウェアの正体)
マルウェアに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 社員の出退勤を記録して、毎月の給与を計算するためのしくみだ
- 悪意あるソフトをまとめた総称で、ウイルスはその1種類である
- 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指す
- 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動である
解答は 2 である。
マルウェアは、悪意あるソフトの総称じゃ。ウイルスはその1種類にすぎぬと心得るがよい。
選択肢1は給与計算、選択肢3は請求書の事務、選択肢4は広告ゆえ、どれも違うのじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与計算のしくみではない |
| 2 | ✓ | 悪意あるソフトの総称で正しい |
| 3 | ✗ | 請求書の事務の話 |
| 4 | ✗ | 広告活動ではない |
オリジナル問題2(ウイルスとワームの違い)
ウイルスとワームの違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ウイルスは他に寄生して増え、ワームは単独で増えるものである
- 社員の給与を計算するときだけ、違いが出るとされているものだ
- 取引先への請求書の枚数しだいで、決まるとされているのである
- ウイルスもワームも、まったく同じものだとされているのである
解答は 1 である。
ウイルスは他のファイルに寄生して増え、ワームは単独で自律的に増えるのじゃ。寄生するかどうかが違うと心得るがよい。
選択肢2の給与、選択肢3の請求書、選択肢4の「まったく同じ」は、いずれも違うのじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 寄生する・単独で増えるで正しい |
| 2 | ✗ | 給与計算で違いが出るのではない |
| 3 | ✗ | 請求書の枚数で決まるのではない |
| 4 | ✗ | 増え方が違い、同じではない |
オリジナル問題3(トロイの木馬)
トロイの木馬に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 社員の給与を計算するときだけ、現れるとされているものである
- 取引先への請求書の枚数しだいで、決まるとされているものだ
- 正規のソフトを装って、こっそりと潜入するマルウェアである
- システムの動きが、少しだけ速くなるとされているものである
解答は 3 である。
トロイの木馬は、正規のソフトを装って潜入するマルウェアじゃ。自己複製はせぬと心得るがよい。
選択肢1の給与、選択肢2の請求書、選択肢4の「速くなる」は、いずれも違うのじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与計算とは関係ない |
| 2 | ✗ | 請求書の枚数で決まるのではない |
| 3 | ✓ | 正規ソフトを装って潜入で正しい |
| 4 | ✗ | 速くなるものではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 マルウェアは総称 = 悪意あるソフトの総称。ウイルスは、その1種類にすぎない。
- 🔴 3つの違い = ウイルス(他に寄生して増える)・ワーム(単独で自律的に増える)・トロイの木馬(正規ソフトを装って潜入、自己複製しない)。
- 🟡 そのほかの種類 = スパイウェア(情報をこっそり集める)・ファイルレス(ファイルを残さずメモリ上で動く)など。
次に学ぶ
- ランサムウェア ── 身代金を要求するマルウェア。種類の一つで、被害が大きい。
- 情報セキュリティ10大脅威2025 ── 重大な脅威の一覧。マルウェアによる攻撃が、上位に並ぶ。
執筆: SikakuQuest編集部