品質管理(QC・QA)とは(全体像)
品質管理は、システムなどの成果物の品質を、きちんと確保するための進め方のこと。大きく3つのプロセスに分かれる。
- 品質計画 … どんな品質基準で進めるかを、最初に決める。
- QA(品質保証) … やり方(プロセス・手順)が、決めたとおり守られているかを確かめる(監査)。
- QC(品質管理) … できあがった成果物を検査して、基準を満たしているかを確かめる。
ここで一番大事なのが、QAとQCの違い。名前が似ていて混同しやすいが、QAは「作り方(過程)」を見る、QCは「できたもの(結果)」を見る、と区別する。
詳しく:QAとQCの違い
ここが心臓部。QAとQCの違いを表で押さえよう。
QAとQCの違い
| 言葉 | 正式名(意味) | 何を見るか |
|---|---|---|
| QA | Quality Assurance(品質保証) | やり方(プロセス・手順)が守られているか |
| QC | Quality Control(品質管理) | できあがった成果物が基準を満たすか |
QA(品質保証)は、「正しい作り方で進めているか」を確かめる。手順やルールが守られていれば、良いものができるはず、という考え方だ。過程(プロセス)を見るのがポイント。
QC(品質管理)は、「できたものが基準を満たしているか」を、検査で確かめる。結果(成果物)を見るのがポイントだ。
つまり、QA=作り方をチェック、QC=できたものをチェック。「QA=QC(同じ)」と書くと誤りになる。
なお、品質にかかるお金(品質コスト)も観点として大事で、予防・評価・内部失敗・外部失敗の4つに分けて考える(評価だけ、ではない)。
わかりやすく言い換えると
身近なたとえで整理しよう。
QAとQCは、料理にたとえると分かりやすい。QAは「レシピや衛生手順がきちんと守られているかを確かめる」、QCは「できあがった料理を味見して確かめる」。要するに、QAは作り方の確認、QCはできた料理の確認だ。
「QA=QC」というのは思い込み。QAは過程、QCは結果、と覚えておこう。
品質コストは、「失敗してから直すと高くつくから、先に予防にお金をかける」という考え方。つまり、予防・評価・失敗への対応を、まとめてコストとして見るわけだ。
試験のツボ
🔴 一番出る:QAとQCの違い
①QA(品質保証)=やり方(プロセス)が守られているか
②QC(品質管理)=できあがった成果物を検査する
🔴 次に出る:3つのプロセス
①品質計画=最初に品質基準を決める
②QA(過程の確認)とQC(結果の確認)
🟡 押さえると安定:品質コスト
①予防・評価・内部失敗・外部失敗の4つに分ける
②「評価だけ」ではない
よくある間違い
①「QAとQCは、まったく同じものだ」→ ✗ QAはやり方(プロセス)、QCはできたもの(成果物)を見る。見るところが違う。
②「QCとは、やり方(プロセス)が守られているかを監査することだ」→ ✗ プロセスを監査するのはQA。QCは、できあがった成果物を検査すること。
③「品質コストは、評価にかかる費用だけを指す」→ ✗ 予防・評価・内部失敗・外部失敗の4つに分けて考える。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(品質管理の正体)
品質管理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- プロジェクトの成果物の品質を、きちんと確保していくための進め方である
- 社員の出退勤の時刻を記録して、毎月の給与を計算するためのしくみである
- 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指している
- 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動のことである
解答は 1 だよ。
品質管理は、プロジェクトの成果物の品質を、きちんと確保するための進め方だよ。
選択肢2は給与計算、選択肢3は請求書の事務、選択肢4は広告活動で、どれも違うよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 成果物の品質を確保する進め方で正しい |
| 2 | ✗ | 給与計算のしくみではない |
| 3 | ✗ | 請求書の事務の話 |
| 4 | ✗ | 広告活動ではない |
オリジナル問題2(QAとQCの違い)
QAとQCの違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- QAはできた成果物を検査し、QCはやり方を監査する、逆の関係である
- QAもQCも、社員の給与を計算することだけを目的にした同じしくみである
- QAもQCも同じ意味で、呼び名が2つあるだけで違いはないとされている
- QAはやり方(プロセス)が守られているか、QCはできた成果物を検査する
解答は 4 だよ。
QAはやり方(プロセス)が守られているか、QCはできた成果物を検査するよ。「QAは過程、QCは結果」と覚えてね。
選択肢1は説明が逆、選択肢2は給与計算、選択肢3は「違いはない」が誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | QAとQCの説明が逆 |
| 2 | ✗ | 給与計算のしくみではない |
| 3 | ✗ | 両者には違いがある |
| 4 | ✓ | QAは過程・QCは結果で正しい |
オリジナル問題3(QCの役割)
QC(品質管理)の役割に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- やり方(プロセス)が守られているかを監査することを指している
- 社員の出退勤を記録して、給与を計算することを指している言葉である
- できあがった成果物を検査して、基準を満たすかを確かめることである
- 取引先へ請求書を郵送する事務作業のことを、まとめて指している
解答は 3 だよ。
QCは、できあがった成果物を検査して、基準を満たすかを確かめることだよ。結果(できたもの)を見るのがQCだね。
選択肢1はQA(プロセスの監査)、選択肢2の給与計算、選択肢4の請求書の事務は、いずれも誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | プロセスの監査はQA |
| 2 | ✗ | 給与計算の話ではない |
| 3 | ✓ | 成果物を検査するで正しい |
| 4 | ✗ | 請求書の事務ではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 QAとQC = QA(品質保証)はやり方(プロセス)、QC(品質管理)はできた成果物を見る。
- 🔴 3つのプロセス = 品質計画(基準を決める)・QA(過程の確認)・QC(結果の確認)。
- 🟡 品質コスト = 予防・評価・内部失敗・外部失敗の4つに分けて考える。
次に学ぶ
- PMBOK ── プロジェクトマネジメントの知識体系。品質管理もその大事な一部。
執筆: SikakuQuest編集部