ERP(統合基幹業務システム)とは?一元管理とFit to Standard

公開: 更新: カテゴリ: ストラテジ系

30秒で結論

ERPとは(全体像)

ERPは、「Enterprise Resource Planning」の略で、日本語では統合基幹業務システム会社の中心的な業務(基幹業務)を、ひとつのシステムにまとめて管理するのが役割だ。

ここでいう基幹業務とは、会社の土台になる仕事——財務(お金)・人事(人)・生産・販売・在庫など。これらを別々のシステムで動かすと、データがつながらず、同じ数字を二度入力したり、食い違ったりしやすい。

ERPは、これらを1つにまとめることで、データを一元管理する。つまり、会社全体が同じ最新の数字を見られるようになる、というのが最大のねらいだ。


詳しく:一元管理とFit to Standard

ここが心臓部。まず、ERPの利点を表で押さえよう。

ERPで変わること

ERPがない(バラバラ)ERPがある(統合)
データ部署ごとに別々で食い違う1か所にまとまり、同じ数字
入力同じ情報を何度も入力一度の入力で全体に反映
全体把握集めるのに手間最新の状況をすぐ見られる

そしてもう1つ大事なのが、Fit to Standard(フィット・トゥ・スタンダード)という導入の考え方。

これは、自社の業務を、ERPの標準的なやり方(標準機能)に合わせるという方針のこと。ERPには、多くの会社で使われてきた「良いやり方」があらかじめ入っている。それに自社を合わせるほうが、システムを大きく作り変えずに済み、ムダな手間や費用を減らせる

逆に、何でも自社に合わせて完全に作り変える(フルカスタマイズ)と、手間も費用も大きくなる。今は「まず標準に合わせる(Fit to Standard)」のが主流、という点が問われる。

なお、ERPは大企業専用ではない。インターネット経由のクラウドERPが広まり、中小企業でも使えるようになっている。

わかりやすく言い換えると

身近なたとえで整理しよう。

ERPは、家計を「1冊の家計簿」にまとめるイメージ。食費・光熱費・お小遣いを別々のメモに書くと食い違うが、1冊にまとめれば全体がひと目で分かる。要するに、バラバラの情報を1か所に集めて、同じ数字で見るしくみだ。

Fit to Standardは、市販の家計簿アプリを、そのまま使うのと同じ。自分専用にゼロから作るより、よくできた既製品に合わせるほうがラクで早い。つまり、標準に合わせて手間を減らす、という考え方だ。

「ERPは大企業だけ」というのは思い込み。クラウドのおかげで中小でも使える、と覚えておこう。


試験のツボ

🔴 一番出る:ERPの正体

①財務・人事・生産・販売・在庫などの基幹業務をまとめて管理

②データを一元管理し、全体を同じ数字で見られる

🔴 次に出る:Fit to Standard

①自社の業務を、ERPの標準機能に合わせる方針

②フルカスタマイズより、手間や費用を減らせる

🟡 押さえると安定:規模を問わない

①クラウドERPが広まり、中小企業でも使える

②大企業専用ではない


よくある間違い

「ERPは、部署ごとにデータを別々に持つしくみだ」→ ✗  ERPは逆で、データを1か所にまとめて一元管理する。

「ERPの導入は、何でも自社に合わせて完全に作り変えるのが主流だ」→ ✗  今は、業務を標準機能に合わせるFit to Standardが主流。手間や費用を減らせる。

「ERPは、大企業だけが使えるシステムだ」→ ✗  クラウドERPが広まり、中小企業でも使えるようになっている。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(ERPの正体)

📝 オリジナル問題 1 ERPの正体

ERP(統合基幹業務システム)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 財務・人事・生産・販売の基幹業務を、1つにまとめて管理するシステムである
  2. 完成したシステムの不具合を、運用しながら直していく日々の作業のことである
  3. 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことだけを指している
  4. 検索結果で自然に上位に出るための、Webサイトの工夫のことを指している
ストフクロ
ストフクロ 解答・解説

解答は 1 だよ。

ERPは、財務・人事・生産・販売などの基幹業務を、1つにまとめて管理するシステムだよ。データを一元管理するのがねらいなんだ。

選択肢2は運用中の修正、選択肢3は請求書の事務、選択肢4はSEOの話で、どれも違うよ。

選択肢判定理由
1基幹業務をまとめて管理で正しい
2運用中の不具合修正の話
3請求書の事務の話
4SEO(検索対策)の話

オリジナル問題2(一元管理の利点)

📝 オリジナル問題 2 ERPの一元管理

ERPによるデータの一元管理の利点として、最も適切なものはどれか。

  1. 部署ごとにデータを別々に持つので、食い違いがいつまでも残るようになる
  2. 同じ情報を何度も入力する必要があり、入力の手間がいちばん増えるとされる
  3. データが1か所にまとまり、会社全体が同じ最新の数字を見られるようになる
  4. データをすべて紙に印刷して保管し、検索できなくするためのしくみである
ストフクロ
ストフクロ 解答・解説

解答は 3 だよ。

ERPの一元管理では、データが1か所にまとまり、会社全体が同じ最新の数字を見られるようになるよ。食い違いや二重入力を減らせるんだ。

選択肢1の「食い違いが残る」、選択肢2の「手間が増える」、選択肢4の「紙で検索できなく」は、いずれも誤りだよ。

選択肢判定理由
1食い違いを減らすのが利点
2入力の手間はむしろ減る
3同じ最新の数字を見られるで正しい
4紙で検索できなくするものではない

オリジナル問題3(Fit to Standard)

📝 オリジナル問題 3 Fit to Standard

ERPの導入方針「Fit to Standard」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. ERPを使わず、すべての業務を手作業の紙の帳簿だけで進める方針のことである
  2. ERPを導入したあとは、二度と業務を見直してはいけないという決まりである
  3. 何でも自社に合わせてゼロから完全に作り変えることを、最優先する方針である
  4. 自社の業務を、ERPの標準機能に合わせることで手間や費用を減らす方針である
ストフクロ
ストフクロ 解答・解説

解答は 4 だよ。

Fit to Standardは、自社の業務を、ERPの標準機能に合わせることで、手間や費用を減らす方針だよ。フルカスタマイズより効率がよいんだ。

選択肢1の「紙の帳簿だけ」、選択肢2の「見直し禁止」、選択肢3の「ゼロから完全に作り変える」は、いずれも誤りだよ。

選択肢判定理由
1紙の帳簿だけの方針ではない
2見直し禁止という決まりではない
3完全な作り変えはFit to Standardの逆
4標準機能に合わせて減らす方針で正しい

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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