親権とは?行使のしかたと最近の改正

公開: 更新: カテゴリ: 民法

30秒で結論

親権とは(全体像)

親権とは、未成年の子の利益のために、親が世話・教育や財産管理を行う権利であり義務のこと。「権利」とあるが、子のための義務の面が強いのがポイント。

中身は大きく2つに分かれる。

親権は子の利益のためにあるので、行使のしかたが子を害するときは、親権の喪失や停止といった制限を受けることもある。


詳しく:行使のしかたと最近の改正

ここが心臓部。誰が親権を行使するか、そして最近の改正点が問われる。

親権を誰が行使するか

場面誰が親権者か
婚姻中父母が共同で行使する
離婚後父母の双方または一方を親権者と定める

婚姻中は、父母が共同で親権を行使する。離婚後については、父母の双方または一方を親権者と定める(どちらにするかを選ぶしくみ。離婚後は当然に共同になるわけではない)。親権のしくみは改正が進んでいる分野なので、受験する年度の最新の内容を確認しておくとよい。

次に、最近の改正で変わった点。

最近の改正

項目変更
懲戒権廃止された(体罰などを正当化しない方向へ)

かつて親権の中に「懲戒権」があったが、児童虐待を防ぐ観点から廃止された。子をしつけるという名目で体罰などを正当化できない、という方向への改正。

わかりやすく言い換えると

つまり、親権は「子のための、世話と財産管理の役目」。親の権利というより、子を守るための義務の色が濃い。

要するに、中身は「身のまわり(身上監護)+お金まわり(財産管理)」の2本立て。誰がやるかは「婚姻中は父母そろって/離婚後は双方か一方を選ぶ」。そして懲戒権は廃止、と覚えるとラク。


試験のツボ

🔴 一番出る:親権の内容(身上監護・財産管理)

①身上監護 = 世話・教育(居所の指定・職業の許可など)

②財産管理 = 子の財産の管理と、子に代わる契約(法定代理)

🔴 次に出る:行使のしかた

婚姻中は父母が共同で行使。離婚後は父母の双方または一方を親権者と定める。

🟡 押さえると安定:懲戒権の廃止

かつての懲戒権は廃止された。親権は子の利益のためのもの。


よくある間違い

「親権は親の都合のための権利で、義務の面はない」→ ✗  親権は子の利益のためのもので、義務の面が強い。

「親権には今も懲戒権がある」→ ✗  懲戒権は廃止された。

「離婚後は当然に父母の共同親権になる」→ ✗  離婚後は父母の双方または一方を親権者と定める(当然に共同ではない)。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(親権の意義)

📝 オリジナル問題 1 親権の意義

親権の意義に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 親権は、もっぱら親の利益のためだけの権利であって、義務の面はないものとされている
  2. 親権は、子の利益のために、監護教育と財産管理を行う親の権利であり義務とされる
  3. 親権は、成年に達した子に対しても当然に行使できるものとされている
  4. 親権は、行使のしかたが子を害しても、制限を受けることはないものとされている
シビヒュドラ
シビヒュドラ 解答・解説

解答は 2 である。

親権は、未成年の子の利益のために、監護教育と財産管理を行う親の権利であり義務なのだ。親の都合ではなく、子のためのものなのだよ。

選択肢1は「義務の面はない」とする点が誤りだ。選択肢3の「成年の子にも当然行使」、選択肢4の「制限を受けない」も誤り。

選択肢判定理由
1子のためのもので義務の面が強い
2子の利益のための権利であり義務で正しい
3親権は未成年の子に対するもの
4子を害するときは制限を受ける

オリジナル問題2(親権の内容)

📝 オリジナル問題 2 親権の内容

親権の内容に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 親権の内容は、身上監護と財産管理であり、子に代わって行う法定代理権も含まれる
  2. 親権には今も懲戒権が含まれ、しつけのための体罰は正当化されるものとされている
  3. 親権の内容は財産管理だけで、子の世話や教育はいっさい含まれないものとされている
  4. 親権の内容は身上監護だけで、子の財産を管理する権限は含まれないものとされている
シビヒュドラ
シビヒュドラ 解答・解説

解答は 1 だ。

親権の内容は、身上監護(世話・教育)と財産管理であり、子に代わる法定代理も含まれるのだ。2本柱で押さえるとよいのだよ。

選択肢2は懲戒権が今もあるとする点が誤り(廃止された)。選択肢3の「財産管理だけ」、選択肢4の「身上監護だけ」も誤り。

選択肢判定理由
1身上監護・財産管理・法定代理で正しい
2懲戒権は廃止された
3身上監護も含まれる
4財産管理も含まれる

オリジナル問題3(離婚後の親権)

📝 オリジナル問題 3 離婚後の親権

離婚後の親権に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 離婚後は、必ず父母の一方だけが親権者となり、双方を親権者にはできないとされる
  2. 離婚後は、当然に父母の共同親権となり、親権者を定める必要はないものとされている
  3. 離婚後は、親権者を定めず、子が自分で親権者を選ぶものとされている
  4. 離婚後は、父母のうちの双方または一方を、その子の親権者と定めるものとされている
シビヒュドラ
シビヒュドラ 解答・解説

解答は 4 である。

離婚後は、父母の双方または一方を親権者と定めるのだ。離婚後に当然に共同となるわけではないのだよ。親権は改正が進む分野なので、受験する年度の最新の内容を確認しておくとよいのだ。

選択肢1の「必ず一方だけ」、選択肢2の「当然に共同」、選択肢3の「子が自分で選ぶ」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1双方を親権者とすることもできる
2当然に共同ではなく定めが必要
3子が自分で選ぶわけではない
4双方または一方を親権者と定めるで正しい

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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