国地方係争処理委員会とは?委員の構成と、勧告の効力

公開: 更新: カテゴリ: 行政法

30秒で結論

国地方係争処理委員会とは(全体像)

高みから地方の統治を見渡そう。国地方係争処理委員会とは、国の関与に不服がある地方公共団体が「この関与はおかしい」と申し出たとき、中立の立場から審査して勧告する第三者機関のことだ。国と地方のもめごとを、いったん公平な目で見るしくみにあたる。

押さえるのは、これが国と地方の対等な関係を支える救済の入り口だということ。

「もめごとはいきなり裁判で決める」と思い込まないこと。まずこの委員会が中立に審査する、というワンクッションが置かれている。


詳しく:委員の構成と、勧告の効力

ここが心臓部。だれで構成され、勧告にどんな力があるのかを上から俯瞰する。

委員会の基本

項目内容
置かれる場所総務省
委員の数5名
任期・任命任期3年。両議院の同意を得て総務大臣が任命

まず構成。委員会は総務省に置かれ、委員は5名。任期は3年で、両議院の同意を得て総務大臣が任命する。「5名・3年」とセットで覚えよう。

そして一番のヤマ、勧告の効力。委員会は、国の関与を違法・不当と判断すれば、国に必要な措置を勧告する。ただし、この勧告に法的な拘束力はない

勧告に従わないとき

段階内容
委員会審査し、必要なら国に勧告する(拘束力なし)
国が従わないとき地方は関与取消訴訟を提起できる
最終的な解決裁判所が判断する

委員会は行政機関であって、裁判所ではない。だから勧告で国を強制はできない。国が勧告に従わないときなどは、地方は関与取消訴訟を起こせる。最終的な決着は裁判所がつける、というわけだ。

わかりやすく言い換えると

要するに、国地方係争処理委員会は「国と地方のもめごとを中立にさばく、最初の相談窓口」

つまり、①国の関与に納得できない地方が、「中立の人に見てほしい」と申し出る先がこの委員会。総務省に置かれ、メンバーは5人、任期は3年だ。

②委員会は審査して、おかしければ国に「直してね」と勧告する。ただし、これは審判のお願いであって、強制ではない(法的な拘束力なし)。

③だから国が勧告を聞かないときは、地方は裁判(関与取消訴訟)へ進める。委員会はあくまで行政機関で、最後に強制力をもって決めるのは裁判所だ、と押さえておこう。


試験のツボ

🔴 一番出る:勧告に法的拘束力はない

①違法・不当と判断すれば国に勧告する

②勧告に法的拘束力はなく、従わなければ関与取消訴訟へ

🔴 次に出る:行政機関であって裁判所ではない

①総務省に置かれる第三者機関

②最終的な解決は裁判所が担う

🟡 押さえると安定:委員の構成

①委員は5名、任期は3年

②両議院の同意を得て総務大臣が任命する


よくある間違い

「委員会の勧告は国を法的に拘束する」→ ✗  勧告に法的拘束力はない。国が従わないときは関与取消訴訟へ進む。

「委員会は裁判所の一種である」→ ✗  総務省に置かれる行政機関。最終的な解決は裁判所が担う。

「委員は10名で任期は5年である」→ ✗  委員は5名、任期は3年。両議院の同意を得て総務大臣が任命する。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(委員会の役割)

📝 オリジナル問題 1 委員会の役割

国地方係争処理委員会に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 国が地方の事務に不服をもったとき、地方を審査して国に有利な勧告を出す機関である
  2. 住民が地方公共団体に不服をもったとき、その当否を審査する機関であるものとされる
  3. 国の関与に不服がある地方が申し出たとき、中立の立場から審査し勧告する機関である
  4. 地方公共団体どうしのもめごとだけを審査し、国の関与は対象としない機関であるとされる
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 3 だ。

上から見渡そう。国地方係争処理委員会は、国の関与に不服がある地方が申し出たとき、中立の立場から審査して勧告する第三者機関だぞ。国と地方のもめごとをさばく窓口だ。

選択肢1のように「国に有利な勧告」を出すのではない。あくまで中立の立場で審査する。

選択肢判定理由
1国に有利にではなく中立に審査する
2住民の不服ではなく国の関与が対象
3国の関与への不服を中立に審査し勧告する
4地方どうしではなく国の関与が対象

オリジナル問題2(勧告の効力)

📝 オリジナル問題 2 勧告の効力

委員会の勧告の効力に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 勧告に法的拘束力はなく、国が従わないときは地方が関与取消訴訟を起こせる
  2. 勧告は国を法的に拘束し、国は必ず従わなければならないものとされている
  3. 勧告が出た時点で国の関与は当然に取り消され、訴訟は不要であるものとされる
  4. 勧告には従う義務があり、地方が訴訟を起こすことはできないものとされている
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 1 だ。

全体像を俯瞰しよう。委員会の勧告には法的な拘束力はない。国が従わないときは、地方は関与取消訴訟を起こせるぞ。最終的な決着は裁判所がつける。

選択肢2のように「国を法的に拘束する」のではない。「勧告」の語感に引きずられないこと。

選択肢判定理由
1拘束力はなく、従わなければ関与取消訴訟へ
2勧告に法的拘束力はない
3勧告で当然に取り消されるのではない
4地方は関与取消訴訟を起こせる

オリジナル問題3(委員の構成)

📝 オリジナル問題 3 委員の構成

国地方係争処理委員会の委員の構成に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 委員は10名で任期は5年、内閣総理大臣が単独で任命するものとされている
  2. 委員は3名で任期はなく、終身その地位にあるものとされている
  3. 委員は7名で任期は2年、衆議院の同意だけで任命するものとされている
  4. 委員は5名で任期は3年、両議院の同意を得て総務大臣が任命する
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 4 だ。

高みから見渡そう。委員会の委員は5名で、任期は3年両議院の同意を得て総務大臣が任命するぞ。「5名・3年」でセットに覚えよう。

選択肢1の「10名・5年」など、数字を取り違えないこと。

選択肢判定理由
15名・3年で、内閣総理大臣の単独任命ではない
2任期はあり、3年である
35名・3年で、衆議院だけの同意ではない
45名・3年・両議院の同意で総務大臣が任命

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

勉強は、クエストになった。

資格の勉強を、冒険に変えるRPG学習アプリ

App Storeで見る