行政立法とは?法規命令の2種類と対外効果

公開: 更新: カテゴリ: 行政法

30秒で結論

行政立法とは(全体像)

行政立法とは、行政機関が、一般的・抽象的な法規範(ルール)を定める作用のこと。法律はおおまかな枠を決めるだけのことが多く、細かい部分は行政が定めて具体化する。

大きく2つに分かれる。

いちばんの分かれ目は、国民を縛る対外効果があるか。あるのが法規命令、ないのが行政規則。


詳しく:法規命令の2種類と対外効果

ここが心臓部。法規命令の中身(委任命令・執行命令)と、行政規則との違いを押さえる。

法規命令の2種類

種類内容
委任命令法律の委任に基づき、新たに権利義務を定める
執行命令法律を執行するための手続などを定める

法規命令は2つに分かれる。委任命令は、法律から委任を受けて新たな権利義務を定めるもの。執行命令は、法律を実際に動かすための手続や様式などを定めるもので、新たな権利義務は作らない。

次に、法規命令と行政規則の違い。

法規命令と行政規則の違い

観点法規命令行政規則
対外効果あり(国民を縛る)なし(内部だけ)
政令・省令など訓令・通達・要綱

いちばんの違いは対外効果。法規命令は国民の権利義務を縛るが、行政規則は原則として行政の内部だけを縛り、国民を直接縛らない。なお、行政立法も法律に違反できない(法律の優位)。違法な行政立法は無効になる。

わかりやすく言い換えると

つまり、行政立法は「行政が作る細かいルール」。国民を縛る法規命令と、身内だけのルールである行政規則に分かれる。

法規命令の中身は「委任命令=新しい権利義務/執行命令=手続」。要するに、国民を縛るかどうかで法規命令か行政規則かを見分ける、と覚えるとよい。


試験のツボ

🔴 一番出る:法規命令と行政規則

法規命令は対外効果あり(国民を縛る)、行政規則は対外効果なし(内部だけ)。

🔴 次に出る:委任命令と執行命令

①委任命令 = 法律の委任で新たな権利義務を定める

②執行命令 = 法律の執行の手続などを定める

🟡 押さえると安定:行政立法も法律に違反できない

法律の優位により、違法な行政立法は無効になる。


よくある間違い

「行政立法はすべて国民を直接縛る対外効果をもつ」→ ✗  対外効果をもつのは法規命令。行政規則は内部だけを縛る。

「執行命令で、新たな権利義務を定めることができる」→ ✗  新たな権利義務を定めるのは委任命令。執行命令は手続などを定める。

「行政立法は、法律に違反しても有効である」→ ✗  法律の優位により、違法な行政立法は無効になる。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(行政立法の分類)

📝 オリジナル問題 1 行政立法の分類

行政立法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 行政立法は、国民を縛る法規命令と、内部だけを縛る行政規則に大別される
  2. 行政立法は、すべて国民の権利義務を縛る対外効果をもつものとされている
  3. 行政立法は、行政の内部だけを縛り、対外効果は一切ないものとされている
  4. 行政立法は、法律に違反しても当然に有効であるものとされている
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 1 である。

行政立法は、国民を縛る法規命令と、内部だけを縛る行政規則に大別されるのである。対外効果があるかどうかが分かれ目だ。

選択肢2の「すべて対外効果」、選択肢3の「対外効果は一切ない」、選択肢4の「法律に違反しても有効」は、いずれも誤りである。

選択肢判定理由
1法規命令と行政規則に大別で正しい
2行政規則に対外効果はない
3法規命令には対外効果がある
4違法な行政立法は無効

オリジナル問題2(委任命令と執行命令)

📝 オリジナル問題 2 委任命令と執行命令

法規命令の種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 委任命令は法律の執行の手続を定め、執行命令は新たな権利義務を定める
  2. 委任命令も執行命令も、どちらも新たな権利義務を定めるものとされている
  3. 委任命令は委任で新たな権利義務を定め、執行命令は執行の手続を定める
  4. 委任命令も執行命令も、まったく区別なく同じものであるものとされている
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 3 である。

委任命令は法律の委任で新たな権利義務を定め、執行命令は法律の執行の手続を定めるのである。新しいルールを作るのが委任命令、手続を整えるのが執行命令だ。

選択肢1は委任命令と執行命令が逆である。選択肢2の「どちらも権利義務」、選択肢4の「区別なく同じ」も誤りである。

選択肢判定理由
1委任命令と執行命令の説明が逆
2執行命令は新たな権利義務を定めない
3委任命令は権利義務・執行命令は手続で正しい
4両者は内容が異なる

オリジナル問題3(法規命令と行政規則)

📝 オリジナル問題 3 法規命令と行政規則

法規命令と行政規則の違いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 法規命令は内部だけを縛り、行政規則は国民を縛るものとされている
  2. 法規命令は国民を縛る対外効果をもち、行政規則は原則として内部だけを縛る
  3. 法規命令も行政規則も、どちらも国民を直接縛る対外効果をもつものとされる
  4. 法規命令も行政規則も、対外効果はまったくないものとされている
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 2 である。

法規命令は国民を縛る対外効果をもち、行政規則は原則として内部だけを縛るのである。政令や省令が法規命令、訓令や通達が行政規則だ。

選択肢1は法規命令と行政規則が逆である。選択肢3の「どちらも対外効果」、選択肢4の「どちらも対外効果なし」も誤りである。

選択肢判定理由
1法規命令と行政規則の説明が逆
2法規命令は対外効果・行政規則は内部だけで正しい
3行政規則に対外効果はない
4法規命令には対外効果がある

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

勉強は、クエストになった。

資格の勉強を、冒険に変えるRPG学習アプリ

App Storeで見る