行政書士試験の過去問の使い方|最強の教材を活かす

公開: 更新: カテゴリ: 学習法・キャリア

結論——過去問は、合格への最短ルート

まず、いちばん大切な話から。行政書士試験の合格を目指すなら、過去問は、避けて通れない最強の教材です。

理由はシンプルです。過去問には、「実際に問われた知識」と「問われ方」が、そのまま詰まっています。試験を作る側が、何を、どんな角度で聞いてくるのか。それを知るいちばん確かな方法が、過去問を解くことなんです。

ただし、過去問は「ただ解けばいい」というものではありません。一度解いて、答えを確認して、それで終わり――では、せっかくの教材を活かしきれません。大切なのは、なぜ間違えたかを分析し、思い出す練習として繰り返すこと。使い方しだいで、得られる効果は、何倍にも変わります。

つまり、過去問は「正しく使えば最強、漫然と使えばただの問題集」。その「正しい使い方」を、順を追って見ていきます。まずは、なぜ過去問がそれほど効くのか、その理由からです。


なぜ過去問が効くのか

過去問が効果的な理由は、大きく二つあります。順に見ていきましょう。

一つ目は、「出題の傾向がつかめる」こと。行政書士試験には、よく問われるテーマや、問われ方のパターンがあります。たとえば行政法では、行政が法律に基づいて判断する行政行為や、行政の判断の余地を意味する行政裁量が、くり返し題材になります。過去問を解くと、こうした「よく出るところ」が、自然と見えてきます。だから、限られた時間を、重要なところに集中できるんです。

二つ目は、もっと大切な理由です。それは、「思い出す練習になる」こと。人の記憶は、ただ読んで覚えるよりも、自分の頭から「思い出す」ときに、強く定着します。過去問を解くという行為は、まさにこの「思い出す」練習そのもの。問題を見て、学んだ知識を引っぱり出す。この作業をくり返すことで、知識は使える形で根づいていきます。

テキストを読んで「分かったつもり」になっても、いざ問題を前にすると、意外と出てこない。その「出てこなさ」に気づき、思い出す練習を重ねることが、本番で使える力を育てます。読むだけの勉強と、解く勉強の差は、ここにあるんです。

過去問は、出題傾向を映す鏡であり、思い出す力を鍛える道場でもある。読んで分かった気になるだけでは、知識は眠ったまま。問いを前に、己の中から答えを引き出す――その反復こそが、本番で使える力を鍛えるのである。

要するに、過去問は「傾向を知り、思い出す力を鍛える」二重の効果を持つ教材。だからこそ、最強と呼ばれるんです。


過去問の正しい使い方——四つの手順

では、具体的に、どう使えばよいのか。効果的な使い方を、四つの手順に分けて見ていきます。

一つ目は、「早めに始める」こと。過去問は、すべて学び終えてから解くもの、と思われがちですが、それは少しもったいない使い方です。基礎をひと通りさらったら、早い段階で過去問に触れてみる。すると、「どんなことが問われるのか」が分かり、その後の勉強に、ぐっと方向性が出ます。

二つ目は、「解いたら、必ず答え合わせと分析をする」こと。正解か不正解かを確認するだけでは、半分しか終わっていません。大事なのは、「なぜその答えになるのか」「自分はどこで間違えたのか」を、解説を読んで理解すること。ここに、いちばん学びがあります。

三つ目は、「繰り返す」こと。過去問は、一度解いて終わりではありません。時間をおいて、もう一度解く。間違えた問題は、できるようになるまで、何度でも。くり返すたびに、思い出す力が鍛えられ、知識が定着していきます。

四つ目は、「解説を読み込む」こと。過去問の解説には、その問題を解くために必要な知識が、コンパクトにまとまっています。問題と解説をセットで学ぶことで、効率よく理解が深まります。解説は、もう一つのテキストだと考えてください。

早めに始める。解いたら分析する。できるまで繰り返す。解説を読み込む――この四つを守るだけで、同じ過去問が、何倍もの力を返してくれる。漫然と解くのではなく、一問ずつ、意味を持って向き合うのである。

要するに、過去問は「早く始め、分析し、繰り返し、解説を読み込む」。この四つを順に押さえれば、最強の教材が、本当の力を発揮します。


間違えた問題こそ、宝物

過去問の使い方で、いちばん大切な心構えをお伝えします。それは、「間違えた問題を、味方にする」ということです。

正解できた問題は、もうできる問題です。一方、間違えた問題は、「まだ身についていないところ」を、はっきり教えてくれます。つまり、間違いは、あなたの弱点を映し出す、貴重な情報なんです。だから、間違えても落ち込む必要はありません。むしろ、「伸びしろが見つかった」と前向きにとらえてください。

おすすめは、間違えた問題を、自分なりに記録しておくこと。「どの分野で」「なぜ間違えたか」をメモしておくと、自分の弱点が、だんだん見えてきます。試験が近づいたら、そのメモを見返す。すると、苦手なところを、効率よく復習できます。

間違えた問題を恐れるな。それは、まだ身についておらぬ場所を照らす光だ。記録し、見返し、できるまで繰り返す。間違いと向き合う者ほど、確かに伸びていく。正解の数より、間違いから学んだ数を誇るがよい。

個人的には、過去問の本当の価値は、「自分の弱点を、正直に教えてくれること」だと思います。間違いから目をそらさず、一つずつつぶしていく。その地道な積み重ねが、合格へとつながっていきます。同じ問題で二度とつまずかない――その状態を一問ずつ増やしていくことが、いちばん着実な前進なんです。


年度別と分野別、どう使い分ける

過去問題集には、大きく「年度別」と「分野別」の二つのタイプがあります。それぞれの特徴を知って、うまく使い分けましょう。

年度別は、実際の試験と同じ形で、一年分の問題がまとまっているタイプです。本番と同じ流れで解けるので、時間配分の練習や、実力だめしに向いています。学習が進んだ段階で、本番のシミュレーションとして使うと効果的です。

分野別は、テーマごとに問題が整理されているタイプです。苦手な分野を集中的に練習したり、学んだ範囲をすぐに問題で確認したりするのに向いています。学習の途中で、知識を固めながら進めるのに便利です。

どのくらいの量を解けばよいか、気になるところだと思います。一般には、直近の数年分を、一度ではなく複数回くり返すのが効果的だと言われます。たくさんの年度を一周だけするより、絞った量を、できるまで何度も解くほうが、力になりやすいんです。大切なのは、こなした年数ではなく、「身についた問題の数」だと考えてください。

つまり、学習の途中では分野別で知識を固め、仕上げの段階では年度別で本番に慣れる。この使い分けが、効率のよい進め方です。両方を、目的に応じて使えると、過去問の力を、さらに引き出せます。


やってはいけない、過去問の使い方

最後に、効果を下げてしまう「やってはいけない使い方」を、二つお伝えします。心当たりがないか、確かめてみてください。

一つ目は、「答えを丸暗記してしまう」こと。同じ問題を繰り返すうちに、問題文を見ただけで答えの番号を覚えてしまうことがあります。でも、それでは思い出す練習になりません。大切なのは、答えの番号ではなく、「なぜその答えになるのか」という理由。理由を説明できるかどうかを、自分に問いながら解きましょう。

二つ目は、「一度解いて満足してしまう」こと。過去問は、一周しただけでは、力になりきりません。間違えた問題を放置したまま次へ進むと、同じところで、またつまずきます。面倒でも、できるようになるまで繰り返す。その手間が、確かな力に変わります。

要するに、過去問は「理由を理解し、繰り返す」のが正解。番号の暗記や、一周で満足する使い方では、せっかくの最強教材が、もったいないことになります。なお、過去問は法改正の影響を受けることもあるので、古い問題を解くときは、最新の制度に合っているかを、解説などで確かめておくと安心です。



理解度チェック

ここまでの内容、どれくらい身についたかチェックしてみよう。

📝 オリジナル問題 1 過去問が効く理由

過去問が効果的な教材とされる理由として、正しいものはどれか。

  1. 出題傾向がつかめて思い出す練習にもなる
  2. 答えの番号さえ覚えれば本番で必ず役立つ
  3. 読むだけで知識が自動的に身につくからだ
  4. 試験とは無関係な知識が幅広く手に入る
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 1 である。

過去問には、出題の傾向が詰まっている。さらに、解くこと自体が思い出す練習になる。つまり、傾向把握と記憶定着の、二重の効果があるのだ。

選択肢判定理由
1✓ 正解傾向把握と記憶定着
2✗ 誤り番号暗記は無意味
3✗ 誤り解いてこそ身につく
4✗ 誤り実際の出題が詰まる

要するに、過去問は傾向を知り、思い出す力を鍛える教材なのである。

📝 オリジナル問題 2 間違えた問題の扱い

過去問で間違えた問題への向き合い方として、正しいものはどれか。

  1. 間違えた問題は気にせず次へ進むのがよい
  2. 弱点を教える情報として記録し復習する
  3. 間違えたら落ち込んで勉強をやめるべきだ
  4. 正解した問題だけを解き直せばよい
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 2 である。

間違えた問題は、まだ身についていないところを教えてくれる。わかりやすく言い換えると、弱点を映す貴重な情報として、記録し復習するのが賢いのだ。

選択肢判定理由
1✗ 誤り放置は伸びない
2✓ 正解弱点として活用
3✗ 誤り間違いは伸びしろ
4✗ 誤り苦手こそ復習

つまり、間違いは宝として拾い、つぶしていくのである。

📝 オリジナル問題 3 過去問の使い方

過去問の使い方として、最も適切なものはどれか。

  1. 答えの番号だけを覚えて満足してしまうのがよい
  2. すべて学び終えてから一度だけ解く
  3. 一周だけ解いて間違いは放置しておく
  4. 理由を理解し、繰り返し解いて身につける
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 4 である。

過去問は、答えの理由を理解し、できるまで繰り返すのが正解だ。つまり、番号の暗記や一周での満足ではなく、理解と反復が力を生むのである。

選択肢判定理由
1✗ 誤り番号暗記は無意味
2✗ 誤り早めに繰り返す
3✗ 誤り間違いは放置しない
4✓ 正解理由の理解と反復

要するに、理由を理解し繰り返すことが、過去問活用の王道なのである。


「過去問は、正しく使えば最強の教材になる」と感じてもらえたなら、編集部としてはとても嬉しいです。

過去問は、ただ解くだけでは、力の半分も引き出せません。出題傾向を知り、思い出す練習として繰り返し、間違えた問題を味方にする。この使い方を意識するだけで、同じ過去問が、何倍もの効果を発揮します。完璧に解けなくても大丈夫。間違いを一つずつ拾い集めることが、合格への、いちばん確かな一歩になります。

その「思い出して解く」練習に、4択でくり返し問題に挑めるシカクエのアプリも選択肢の一つです。スキマ時間に、5分から試せます。

アプリを見てみる

もちろん、市販の過去問題集で、自分のペースで進めるのも、まったく問題ありません。

次に読むなら、こんな記事もどうぞ。

行政行為 — 過去問でくり返し問われる、行政法の中心概念行政裁量 — 頻出テーマの一つ、行政の判断を読み解く論点意思表示 — 民法でよく問われる、契約を支える基本テーマ

勉強は、クエストになった。

資格の勉強を、冒険に変えるRPG学習アプリ

App Storeで見る