容積率とは?敷地に対して建物の延べ面積(各階の床面積の合計)をどこまで建ててよいかを示す割合

公開: 更新: カテゴリ: 不動産

30秒で結論

容積率とは(全体像)

容積率は、敷地に対して建物の延べ面積(各階の床面積の合計)をどこまで建ててよいかを示す割合。算式は延べ面積÷敷地面積×100(%)

ここでよく混同するのが建ぺい率。建ぺい率は建築面積÷敷地面積×100で、建物を真上から見た広がり(水平方向)を制限する。容積率は延べ面積を使うので、高さ方向もふくめた規模を制限する——この対比が試験の入口になる。

容積率の上限は2つの見方で決まる。用途地域ごとの上限と、前面道路の幅による制限。狭い道路に大きなビルが建つと交通や採光に問題が出るので、道路が狭いほど容積率を抑えるしくみになっている。


詳しく:この表だけ覚えれば戦える

ここが記事の心臓部。容積率の中身は、次の表に全部つまっている。

用途地域ごとの容積率の上限

用途地域指定容積率の選択範囲
低層住居専用・田園住居50/60/80/100/150/200%
中高層住居専用・住居・準住居100/150/200/300/400/500%
近隣商業・準工業100/150/200/300/400/500%
商業200〜1300%(100きざみで12種類)
工業・工業専用100/150/200/300/400%

商業地域だけ、都心の超高層ビルを建てられるように100きざみで最大1300%まで用意されている。「商業だけ刻みが細かくて大きい」と押さえればいい。

前面道路の幅による制限と加重平均

項目内容
発動する条件前面道路の幅が12m未満のとき(12m以上なら用途地域の上限だけで判定)
住居系の係数道路の幅(m)×4/10(0.4)
その他(商業など)の係数道路の幅(m)×6/10(0.6)
どちらを使う?上で出した値と用途地域の上限の小さいほうが実際の上限
道路が複数あるときいちばん幅の広い道路を基準にする
加重平均敷地が2つの用途地域にまたがるとき、各部分の上限×面積割合を合計(例:200%地域60%+300%地域40%=240%)

たとえば指定容積率200%の住居系で前面道路が4mなら、4×0.4=1.6=160%。用途地域の200%より小さい160%が実際の上限になる。商業地域(指定400%)で前面道路4mなら、4×0.6=2.4=240%が上限になる。

容積率に入れなくてよい床面積(不算入)

対象限度
共同住宅などの共用廊下・階段全部
エレベーターの昇降路全部
住宅などの地下室住宅部分の床面積合計の1/3まで
自動車車庫など建物全体の延べ面積の1/5まで

共用廊下やエレベーターは「住む・働く」空間ではないので延べ面積から外し、実際に使える床面積を増やせるようにしている。地下室は1/3、車庫は1/5という上限の数字が試験で問われる。

わかりやすく言い換えると

要するに、容積率は「敷地に対して、上にどれだけ積めるか」のメーター。建ぺい率が「土地をどれだけ覆えるか(平面)」なのに対して、容積率は「全部の階を足してどれだけ建てられるか(立体)」と覚えるとラク。

つまり、上限の決まり方は2段構え。まず用途地域の上限を見て、次に前面道路が12m未満なら道路からの計算値もチェックし、小さいほうを採る——この順番だけ押さえればいい。


試験のツボ

🔴 一番出る:算式と建ぺい率との区別

①容積率 = 延べ面積÷敷地面積×100

②建ぺい率 = 建築面積÷敷地面積×100(混同に注意)

🔴 次に出る:前面道路の幅による制限

①発動するのは前面道路が12m未満のとき

②住居系×0.4・その他×0.6で計算

③用途地域の上限と比べて小さいほうが実際の上限

🟡 押さえると安定:商業地域は200〜1300%(100きざみ12種類)で他より大きい

🟡 押さえると安定:不算入の数字は地下室1/3・車庫1/5


よくある間違い

「容積率は建築面積÷敷地面積×100」→ ✗  それは建ぺい率の算式。容積率は延べ面積÷敷地面積×100。

「前面道路の制限は12m以上で発動する」→ ✗  発動するのは12m未満のとき。12m以上なら用途地域の上限だけで判定する。

「商業地域は50%きざみ」→ ✗  商業地域は100きざみで200〜1300%の12種類。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(算式論点)

📝 オリジナル問題 1 算式論点

容積率の算式に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 容積率は敷地面積を延べ面積で割って100を掛けた割合で、分母に延べ面積を置いて計算するとされている
  2. 容積率は延べ面積(各階の床面積の合計)を敷地面積で割って100を掛けた割合として計算するとされる
  3. 容積率は各階の床面積のうち住居部分だけを足した面積を敷地面積で割った割合として計算するとされる
  4. 容積率は建築面積を敷地面積で割って100を掛けた割合で、建ぺい率と全く同じ算式で計算するとされる
プランリス
プランリス 解答・解説

解答は 2 だっ。

容積率は延べ面積÷敷地面積×100で計算するよっ。延べ面積は各階の床面積を全部足したものだから、高さ方向もふくめた建物の規模を表すんだっ。

わかりやすく言い換えると、建築面積÷敷地面積×100は建ぺい率の算式で、容積率とは別もの。建築面積は真上から見た広がりだから、平面の制限だっ。ここの混同が一番のひっかけだから、対にして覚えてねっ。

選択肢判定理由
1分母と分子が逆。延べ面積÷敷地面積が正しい
2延べ面積÷敷地面積×100で正しい
3住居部分だけでなく各階の床面積の合計を使う
4建築面積÷敷地面積は建ぺい率の算式

オリジナル問題2(前面道路幅員制限論点)

📝 オリジナル問題 2 前面道路幅員制限論点

前面道路の幅による容積率の制限に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 前面道路の制限は道路の幅が6m未満のときだけ発動し、住居系もその他も同じく道路幅×5/10で計算するとされる
  2. 前面道路の制限では住居系が道路幅×6/10、その他が道路幅×4/10で計算し、大きいほうを上限に使うとされている
  3. 前面道路の制限は道路の幅が12m以上のときに発動し、用途地域の上限とは無関係に道路幅だけで決まるとされている
  4. 前面道路の制限は道路幅12m未満のとき発動し、住居系×4/10・その他×6/10で計算し小さいほうを使うとされる
インスキメ
インスキメ 解答・解説

解答は 4 だよ。

前面道路の制限は、道路の幅が12m未満のときに発動するよ。住居系は道路幅×4/10、その他は道路幅×6/10で計算して、用途地域の上限と比べて小さいほうが実際の上限になるんだ。

つまり、道路が12m以上あれば用途地域の上限だけで判定する。12mが境界線、と覚えてね。たとえば住居系で道路4mなら4×0.4=160%が制限値になるよ。

選択肢判定理由
1境界は6mでなく12m未満。係数も住居0.4・その他0.6の2種類
2係数が逆で、使うのは大きいほうでなく小さいほう
3発動は12m未満のとき。12m以上なら用途地域の上限で判定
412m未満で発動・住居0.4/その他0.6・小さいほうで正しい

オリジナル問題3(不算入論点)

📝 オリジナル問題 3 不算入論点

容積率の計算に入れなくてよい床面積(不算入)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 住宅などの地下室は、住宅部分の床面積合計の1/4を限度として容積率の計算に入れなくてよいとされている
  2. 自動車車庫などは、建物全体の延べ面積の1/3を限度として容積率の計算に入れなくてよいとされている
  3. 住宅などの地下室は住宅部分の床面積合計の1/3まで、自動車車庫は延べ面積の1/5まで不算入とされる
  4. 共同住宅の共用廊下やエレベーターの昇降路は、すべて容積率の計算にそのまま算入するものとされている
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 3 である。

容積率に入れなくてよい床面積(不算入)のうち、数字が問われるのは地下室と車庫だ。住宅などの地下室は住宅部分の床面積合計の1/3まで、自動車車庫などは建物全体の延べ面積の1/5まで不算入になる。

要するに、共用廊下やエレベーターの昇降路は全部不算入で、地下室1/3・車庫1/5と限度のついたものを区別する。数字を取り違える出題が多いので「地下1/3・車庫1/5」で固めておけ。

選択肢判定理由
1地下室の限度は1/4でなく1/3
2車庫の限度は1/3でなく1/5
3地下室1/3・車庫1/5で正しい
4共用廊下や昇降路は不算入で、そのまま算入しない

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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