公的年金等控除とは?年齢で変わる最低控除額

公開: 更新: カテゴリ: ライフプランニング

30秒で結論

公的年金等控除とは(全体像)

老齢基礎年金や老齢厚生年金などの公的年金等を受け取ると、その分は雑所得として所得税の対象になる。

ただし年金まるごとに課税されるわけではなく、公的年金等控除額を差し引いてから所得を計算する。

公的年金等の雑所得 = 公的年金等の収入 − 公的年金等控除額

ここで大事なのが、控除額には最低保証があり、その額が年齢で変わること。65歳以上のほうが多めに差し引ける。年金生活に入った人の負担を軽くするためのしくみ、と押さえるとよい。

なお、同じ「年金」でも障害年金・遺族年金は非課税で、そもそも所得税がかからない。この控除の話は老齢年金など課税される年金についてのもの。


詳しく:年齢で変わる最低控除額

ここが記事の心臓部。控除額の最低保証は、次のように年齢で分かれる(年金以外の合計所得が1,000万円以下の場合)。

公的年金等控除額の最低保証

年齢最低の控除額
65歳未満60万円
65歳以上110万円

たとえば67歳で公的年金等の収入が300万円なら、65歳以上なので最低でも110万円が差し引ける。実際の控除額は年金の収入が増えるほど大きくなるが、下限(最低額)が年齢で違うのがいちばんのポイント。

もう一つ、年金以外の所得が多い人は控除額が減る点も押さえる。

年金以外の所得と控除額

年金以外の合計所得控除額の扱い
1,000万円以下上の最低額(60万円/110万円)
1,000万円超段階的に少なくなる(逓減)

わかりやすく言い換えると

要するに、公的年金等控除は「年金の収入から、まず一定額を引いてから税金を考える」しくみ。

つまり、引ける最低額は「65歳未満は60万円・65歳以上は110万円」。65歳を境に増える、と覚える。

課税のされ方 … 公的年金等は雑所得

最低控除額 … 65歳未満60万円/65歳以上110万円

非課税の年金 … 障害年金・遺族年金は対象外(そもそも非課税)


試験のツボ

🔴 一番出る:最低控除額は年齢で差

①65歳未満 = 最低60万円

②65歳以上 = 最低110万円

🔴 次に出る:課税のされ方

①公的年金等は雑所得として課税

②所得 = 年金等の収入 − 公的年金等控除額

🟡 押さえると安定:非課税の年金と逓減

①障害年金・遺族年金は非課税(この控除の対象外)

②年金以外の合計所得が1,000万円超だと控除額は逓減


よくある間違い

「控除額は年齢に関係なく同じ」→ ✗  65歳未満は最低60万円、65歳以上は最低110万円で、年齢によって差がつく。

「年金はすべて非課税」→ ✗  老齢年金などは雑所得として課税される。非課税なのは障害年金・遺族年金。

「年金以外の所得がいくらでも控除額は変わらない」→ ✗  年金以外の合計所得が1,000万円を超えると、控除額は段階的に少なくなる。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(課税のされ方)

📝 オリジナル問題 1 公的年金等の課税区分

公的年金等にかかる税金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 老齢年金などの公的年金等は給与所得として、ほかの給与と合算して課税されるとされる
  2. 老齢年金などの公的年金等は雑所得として、公的年金等控除額を引いた残りに課税される
  3. 老齢年金などの公的年金等は一時所得として、特別控除を引いた半分が課税対象とされる
  4. 老齢年金などの公的年金等はすべて非課税で、所得税がいっさいかからないものとされる
インスキメ
インスキメ 解答・解説

解答は 2 だよ。

老齢年金などの公的年金等は雑所得として課税され、その所得は「年金等の収入 − 公的年金等控除額」で求める。つまり、年金まるごとではなく、控除を引いた残りに税金がかかるんだよ。

選択肢1の「給与所得」、選択肢3の「一時所得」、選択肢4の「すべて非課税」はどれも誤り。非課税なのは障害年金・遺族年金だけだよ。

選択肢判定理由
1給与所得ではなく雑所得
2雑所得・控除を引いて課税で正しい
3一時所得ではない
4老齢年金は課税される

オリジナル問題2(最低控除額)

📝 オリジナル問題 2 年齢による控除額の差

公的年金等控除額の最低保証に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 公的年金等控除額の最低保証は年齢にかかわらず一律で60万円に固定されているとされる
  2. 公的年金等控除額の最低保証は65歳未満が110万円、65歳以上が60万円とされている
  3. 公的年金等控除額の最低保証は、65歳未満が60万円、65歳以上が110万円である
  4. 公的年金等控除額の最低保証は年金の収入額だけで決まり、年齢とは関係がないとされる
プランリス
プランリス 解答・解説

解答は 3 だっ。

公的年金等控除額の最低保証は、65歳未満が60万円・65歳以上が110万円だよっ。65歳を境に増える、というのがポイントだっ。「ロクマル・ヒャクトオ」で覚えてねっ。

選択肢1の「一律60万円」、選択肢2の「65歳未満が110万・65歳以上が60万(逆)」、選択肢4の「年齢に関係ない」は、どれも誤りだよっ。

選択肢判定理由
1年齢で差があり一律ではない
265歳未満と以上が逆
365歳未満60万・65歳以上110万で正しい
4年齢で最低額が変わる

オリジナル問題3(非課税の年金)

📝 オリジナル問題 3 非課税となる年金

年金と税金の関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 障害年金や遺族年金も雑所得として、公的年金等控除を引いたうえで課税されるとされる
  2. 障害年金や遺族年金は給与所得として、ほかの所得と合算して課税されるものとされている
  3. 障害年金や遺族年金は一時所得として、受け取った年に半分だけ課税されるものとされる
  4. 障害年金や遺族年金は非課税で、公的年金等控除の対象になるのは老齢年金などに限られる
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 4 である。

同じ年金でも、障害年金や遺族年金は非課税で、そもそも所得税がかからない。公的年金等控除を引いて課税されるのは、老齢年金など課税される年金である。

選択肢1・2・3は、いずれも障害年金・遺族年金が課税される前提になっており誤りである。これらは非課税で、控除を考える必要もない。

選択肢判定理由
1障害・遺族年金は非課税
2給与所得ではない
3一時所得でもない
4非課税・控除対象は老齢年金などで正しい

まとめ

押さえどころ

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執筆: SikakuQuest編集部

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