投資者保護とは(全体像)
投資は自己責任が基本だが、証券会社が破綻したり、合わない商品をすすめられたりしては、投資する人が落ち着いて取引できない。そこで用意されているのが投資者保護のしくみ。
押さえるのは、3つのしくみ。証券会社の破綻に備える投資者保護基金、顧客の資産を守る分別管理、合った商品をすすめる適合性の原則。ここがFP2級でよく問われる。
詳しく:3つのしくみ
ここが記事の心臓部。3つのしくみを整理する。
投資者保護の3つのしくみ
| しくみ | 中身 |
|---|---|
| 投資者保護基金 | 証券会社の破綻時に1人1,000万円まで補償 |
| 分別管理 | 顧客の資産と証券会社の資産を分けて管理 |
| 適合性の原則 | 顧客に合った商品を販売する |
整理のコツは、3つを「破綻・分ける・合った商品」で覚えること。投資者保護基金は、証券会社が破綻したときに1人1,000万円まで補償するしくみ。分別管理は、顧客の資産と会社の資産を分けて管理し、破綻しても顧客の資産が守られるようにすること。適合性の原則は、顧客の知識や目的に合った商品をすすめること。
なお、制度の内容は改正で変わることがある。受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておくとよい。
わかりやすく言い換えると
つまり投資者保護は、「投資する人が落ち着いて取引できるように用意された、守りのしくみ」だとイメージするとラク。
要するに、投資者保護基金は、証券会社が破綻したときに、1人1,000万円まで補償してくれるしくみ。分別管理は、顧客の資産と証券会社の資産を分けて管理し、会社が破綻しても顧客の資産が守られるようにすること。適合性の原則は、顧客の知識や目的に合った商品を販売すること。3つで投資する人を守る。
ひっかけは「分別管理は、顧客の資産と会社の資産をまとめて管理すること」という思い込み。分別管理は分けて管理すること、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:投資者保護基金は1人1,000万円まで
①証券会社の破綻時に補償する
②補償の上限は1人1,000万円
🔴 次に出る:分別管理と適合性の原則
①分別管理は顧客資産と会社資産を分けて管理
②適合性の原則は顧客に合った商品を販売
🟡 押さえると安定:守りの考え方
①投資する人が落ち着いて取引できるように
②3つのしくみで投資者を守る
よくある間違い
①「分別管理は、顧客の資産と会社の資産をまとめて管理することである」→ ✗ 分別管理は、顧客の資産と会社の資産を分けて管理すること。
②「投資者保護基金は、破綻時に1人1億円まで補償する」→ ✗ 投資者保護基金の補償は、1人1,000万円まで。
③「適合性の原則とは、だれにでも同じ商品をすすめることである」→ ✗ 適合性の原則は、顧客に合った商品を販売すること。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(分別管理)
分別管理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 分別管理は、顧客の資産と会社の資産をまとめて管理することである
- 分別管理は、資産という考え方がいっさいないものとされている
- 分別管理は、顧客の資産と会社の資産を分けて管理することである
- 分別管理は、投資者保護とはまったく関係のないものである
解答は 3 である。
分別管理は、顧客の資産と会社の資産を分けて管理することじゃ。会社が破綻しても顧客の資産が守られるぞ。
選択肢1は「まとめて管理」、選択肢2は「資産の考え方がない」、選択肢4は「保護と関係ない」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 分けて管理する |
| 2 | ✗ | 資産を分けて管理する |
| 3 | ✓ | 顧客資産と会社資産を分けて正しい |
| 4 | ✗ | 投資者保護のしくみ |
オリジナル問題2(投資者保護基金)
投資者保護基金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 投資者保護基金は、証券会社の破綻時に1人1,000万円まで補償する
- 投資者保護基金は、証券会社の破綻時に1人1億円まで補償するものである
- 投資者保護基金は、破綻してもいっさい補償しないものとされている
- 投資者保護基金は、投資とはまったく関係のないもののことである
解答は 1 である。
投資者保護基金は、証券会社の破綻時に1人1,000万円まで補償するのじゃ。万一のときの備えだぞ。
選択肢2は「1億円まで」、選択肢3は「補償しない」、選択肢4は「投資と関係ない」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 1人1,000万円まで補償で正しい |
| 2 | ✗ | 上限は1,000万円 |
| 3 | ✗ | 破綻時に補償する |
| 4 | ✗ | 投資者を守るしくみ |
オリジナル問題3(適合性の原則)
適合性の原則に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 適合性の原則は、だれにでも同じ商品をすすめることとされている
- 適合性の原則は、もっとも手数料の高い商品だけをすすめることである
- 適合性の原則は、商品とはまったく関係のないもののことである
- 適合性の原則は、顧客に合った商品を選んで販売することである
解答は 4 である。
適合性の原則は、顧客に合った商品を販売することじゃ。知識や目的に合わせるぞ。
選択肢1は「同じ商品」、選択肢2は「手数料の高い商品」、選択肢3は「商品と関係ない」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 顧客に合った商品をすすめる |
| 2 | ✗ | 手数料の高さでは選ばない |
| 3 | ✗ | 商品の販売に関わる |
| 4 | ✓ | 顧客に合った商品を販売し正しい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 投資者保護基金は1人1,000万円まで。証券会社の破綻時に補償する。
- 🔴 分別管理と適合性の原則。分別管理は顧客資産と会社資産を分けて管理、適合性の原則は顧客に合った商品を販売。
- 🟡 守りの考え方。投資する人が落ち着いて取引できるよう、3つのしくみで守る。
次に学ぶ
執筆: SikakuQuest編集部