他専門家連携とは(全体像)
FPはお金の幅広い相談にのるが、何でも一人でできるわけではない。税金・法律・社会保険・不動産取引などには、それぞれ法律で守られた専門家の独占業務がある。
押さえるのは、FPは一般的な説明までで、個別具体的な判断や手続きは各専門家につなぐこと。範囲を超えて踏み込まないのがFP2級でよく問われる。
詳しく:連携する専門家と役割
ここが記事の心臓部。連携先を表で押さえる。
FPが連携する主な専門家
| 専門家 | 連携する場面 |
|---|---|
| 税理士 | 個別の税務相談・税務書類の作成 |
| 弁護士 | 具体的な法律判断・法律事件の対応 |
| 社会保険労務士 | 社会保険や年金の手続きの代行 |
| 宅地建物取引士 | 不動産取引の重要事項説明など |
ポイントは、これらがそれぞれの専門家の独占業務だということ。たとえば、FPは税金の一般的なしくみは説明できるが、個別具体的な税額計算や税務書類の作成は税理士にしかできない。同じように、具体的な法律判断は弁護士、社会保険の手続き代行は社会保険労務士の役割だ。
だからFPは、自分の範囲を超える論点が出てきたら、ふさわしい専門家に紹介・連携する。一人で抱え込まず、チームで相談者を支えるのがFP実務だ。範囲は法律で決まっているので、受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておこう。
わかりやすく言い換えると
つまり、「FPは一般的な説明まで。個別の税務は税理士、法律は弁護士などにつなぐ」とイメージするとラク。
要するに、他専門家連携は独占業務は各専門家に任せ、FPはつなぎ役になるもの、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:FPの範囲を超えたら連携
①FPは一般的な説明にとどめる
②範囲を超える論点は専門家に紹介・連携
🔴 次に出る:連携する専門家
①個別の税務は税理士、法律判断は弁護士
②社保・年金は社会保険労務士、不動産取引は宅地建物取引士
🟡 押さえると安定:独占業務
①独占業務はFP単独では行えない
②一人で抱えず、チームで相談者を支える
よくある間違い
①「FPは個別の税額計算や税務書類の作成もできる」→ ✗ 個別の税務は税理士の独占業務。FPは一般的な説明まで。
②「具体的な法律判断もFPが一人で行ってよい」→ ✗ 具体的な法律判断は弁護士の役割。FPは踏み込まない。
③「専門家には連携せず、FPがすべて対応すべき」→ ✗ 範囲を超える論点は、ふさわしい専門家に紹介・連携する。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(FPの範囲)
他専門家連携に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- FPは、税務も法律も社会保険も、すべて一人で対応してよいものとされているのである
- FPは一般的な説明にとどめて、範囲を超える論点は専門家に紹介・連携するのがよい
- FPは、相談者をほかの専門家にいっさい紹介してはいけないものとされているのである
- FPの業務範囲には、何の制限もいっさいないものと決められているものとされている
解答は 2 である。
FPは一般的な説明にとどめ、範囲を超える論点は専門家に紹介・連携するのがよい。一人で抱え込まないのじゃ。
選択肢1の「すべて一人で」、選択肢3の「紹介してはいけない」、選択肢4の「制限がない」は、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 独占業務は各専門家の役割 |
| 2 | ✓ | 一般説明まで・専門家に連携で正しい |
| 3 | ✗ | ふさわしい専門家に紹介する |
| 4 | ✗ | 法律で範囲が決まっている |
オリジナル問題2(連携先)
連携する専門家に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 個別の税務も具体的な法律判断も、すべて税理士が行うと決められているのである
- 社会保険や年金の手続きは、宅地建物取引士が代行すると決められているものとされる
- 不動産取引の手続きは、社会保険労務士が行うと決められているものとされているのだ
- 個別の税務は税理士、具体的な法律判断は弁護士など、専門家ごとに違う役割がある
解答は 4 である。
個別の税務は税理士、具体的な法律判断は弁護士など、専門家ごとに役割がある。場面に応じてつなぐのじゃ。
選択肢1の「すべて税理士」、選択肢2の「社保は宅建士」、選択肢3の「不動産は社労士」は、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 法律判断は弁護士の役割 |
| 2 | ✗ | 社保や年金は社会保険労務士 |
| 3 | ✗ | 不動産取引は宅地建物取引士 |
| 4 | ✓ | 税務は税理士・法律は弁護士で正しい |
オリジナル問題3(独占業務)
専門家の独占業務に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 独占業務とは、FPが自由に行ってよい業務のことだと決められているものとされる
- 独占業務は、だれが行ってもよいものと決められているものとされているのである
- 個別の税務相談や税務書類の作成といった独占業務は、FP単独では行えないものだ
- 独占業務という考え方は、FPの実務にはいっさい関係しないものとされているのである
解答は 3 である。
個別の税務相談や税務書類の作成といった独占業務は、FP単独では行えない。資格を持つ専門家につなぐのじゃ。
選択肢1の「FPが自由に行える」、選択肢2の「だれが行ってもよい」、選択肢4の「関係しない」は、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | FPは独占業務を行えない |
| 2 | ✗ | 資格を持つ専門家のみ |
| 3 | ✓ | 独占業務はFP単独では不可で正しい |
| 4 | ✗ | 連携の判断に関係する |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 FPは一般的な説明まで。範囲を超える論点は専門家に紹介・連携する。
- 🔴 個別の税務は税理士、法律判断は弁護士、社保・年金は社会保険労務士、不動産取引は宅地建物取引士。
- 🟡 これらの独占業務はFP単独では行えない。一人で抱えず、チームで支える。
次に学ぶ
- FPの倫理 ── 業務範囲を守るコンプライアンスは倫理の柱の一つ。あわせて押さえられる。
- マネープラン6ステップ ── 連携が必要になる相談プロセス全体の流れ。
執筆: SikakuQuest編集部