コンプライアンス実務とは(全体像)
コンプライアンスは「法令遵守」のこと。FP倫理の柱の一つでもあるが、ここで見るのは実際の業務でどう守るかという実務面だ。
押さえるのは、個人情報の適切な取扱い・関連業法の遵守・記録の保存の3つ。倫理としての考え方はFPの倫理でまとめている。ここでは具体的な法令と実務に絞る。これがFP2級でよく問われる。
詳しく:守るべき法令と実務
ここが記事の心臓部。コンプライアンス実務の中身を表で押さえる。
コンプライアンス実務の3つの柱
| 区分 | 実務の内容 |
|---|---|
| 個人情報の保護 | 個人情報保護法に従い、目的の範囲で適切に取り扱う |
| 関連業法の遵守 | 金融商品取引法・保険業法などの法令を守る |
| 記録の保存 | 相談や提案の記録を残し、保存する |
ポイントは、まず個人情報の保護。相談で知った顧客情報は、個人情報保護法に従い、集めた目的の範囲で使い、外に漏らさないよう適切に管理する。
次に関連業法の遵守。金融商品の説明には金融商品取引法、保険の取扱いには保険業法など、扱う分野ごとに守るべき法律がある。さらに、相談や提案の記録を残して保存することも実務上たいせつだ。あとから内容を確認でき、トラブルを防げる。法令を実際に守るのがFP実務だ。法令は改正されるので、受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておこう。
わかりやすく言い換えると
つまり、「顧客情報は個人情報保護法で守り、金商法や保険業法を守り、記録を残す」とイメージするとラク。
要するに、コンプライアンス実務は個人情報の保護・関連業法の遵守・記録の保存の3つ、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:個人情報の保護
①個人情報保護法に従って顧客情報を扱う
②集めた目的の範囲で使い、外に漏らさない
🔴 次に出る:関連業法の遵守
①金融商品取引法・保険業法などを守る
②扱う分野ごとに守るべき法令がある
🟡 押さえると安定:記録の保存
①相談や提案の記録を残して保存する
②あとから確認でき、トラブルを防げる
よくある間違い
①「顧客情報は、集めた目的以外にも自由に使ってよい」→ ✗ 個人情報保護法に従い、集めた目的の範囲で適切に扱う。
②「FPは関連業法を守らなくてもよい」→ ✗ 金融商品取引法や保険業法など、関連業法を守る。
③「相談の記録は残さなくてよい」→ ✗ 記録を残して保存することで、あとから確認でき、トラブルを防げる。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(個人情報の保護)
コンプライアンス実務の個人情報の取扱いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 顧客情報は、個人情報保護法に従い、集めた目的の範囲内で適切に取り扱っていく
- 顧客情報は、集めた目的以外にも自由に使ってよいものと決められているのである
- 顧客情報は、外部にいくら漏らしても問題ないものと決められているものとされる
- 個人情報保護法は、FPの業務にはいっさい関係しないものとされているのである
解答は 1 である。
顧客情報は、個人情報保護法に従い、集めた目的の範囲で適切に取り扱う。目的外に使ったり漏らしたりしないのじゃ。
選択肢2の「目的以外にも自由に」、選択肢3の「漏らしても問題ない」、選択肢4の「関係しない」は、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 個人情報保護法で目的の範囲で扱うで正しい |
| 2 | ✗ | 目的の範囲で使う |
| 3 | ✗ | 漏らさないよう管理する |
| 4 | ✗ | FPの業務に関係する |
オリジナル問題2(関連業法)
コンプライアンス実務の関連業法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- FPは、金融商品取引法も保険業法もいっさい守らなくてよいとされているのである
- 関連業法は、扱う分野に関係なくつねに無視してよいと決められているものとされる
- 法令は守らず、FP自身のやり方を優先してよいものと決められているものとされる
- 金融商品取引法や保険業法など、扱う分野ごとにある関連業法を守るのが基本になる
解答は 4 である。
金融商品取引法や保険業法など、扱う分野ごとの関連業法を守るのが基本じゃ。分野に応じた法令があるのじゃ。
選択肢1の「守らなくてよい」、選択肢2の「無視してよい」、選択肢3の「自分のやり方を優先」は、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 関連業法を守る |
| 2 | ✗ | 分野ごとに守る法令がある |
| 3 | ✗ | 法令を優先して守る |
| 4 | ✓ | 分野ごとの関連業法を守るで正しい |
オリジナル問題3(記録の保存)
コンプライアンス実務の記録の保存に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 相談や提案の記録は、いっさい残してはいけないものと決められているのである
- 記録の保存は、コンプライアンスにはいっさい関係しないものとされているのである
- 相談や提案の記録をきちんと残して保存し、あとから確認できるようにするのがよい
- 記録は残さず、すべて口頭ですませてよいものと決められているものとされている
解答は 3 である。
相談や提案の記録を残して保存し、あとから確認できるようにするのがよい。記録はトラブルを防ぐ備えになるのじゃ。
選択肢1の「残してはいけない」、選択肢2の「関係しない」、選択肢4の「口頭ですませる」は、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 記録を残して保存する |
| 2 | ✗ | 記録保存も実務の柱 |
| 3 | ✓ | 記録を残しあとから確認で正しい |
| 4 | ✗ | 記録を残して保存する |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 顧客情報は個人情報保護法に従い、目的の範囲で適切に取り扱う。
- 🔴 金融商品取引法・保険業法など、扱う分野ごとの関連業法を守る。
- 🟡 相談や提案の記録を残して保存し、あとから確認できるようにする。
次に学ぶ
執筆: SikakuQuest編集部