宅建試験の核データとは
宅建試験のいちばん大切なところを、最初に1段落で。
毎年10月の第3日曜日に実施。受験料は8,200円。合格率は15〜19%(過去10年。令和7年度は18.7%)。受験資格はゼロ(学歴も年齢も職業も問われない)。これだけ覚えておけば、宅建受験の全体像はつかめます。
- 試験日: 毎年10月の第3日曜日(13:00〜15:00)
- 受験料: 8,200円
- 合格率: 15〜19%(過去10年の合格点 33〜38点 / 50点満点)
- 受験資格: なし
宅建は、「カレンダー1ページ分の段取り」で全体像が把握できる国家資格です。社労士の場合は実務経験や学歴の確認が必要ですし、税理士なら科目別合格の管理など、試験前の段取りそのものが複雑です。
宅建は「やる気だけ持ってきて」というシンプルさが、最初の一歩を軽くしてくれます。
なぜそう言えるのか、ここから順番に、申込から合格までを並走しながら見ていきます。
試験日と試験時間
試験は 毎年10月の第3日曜日 に1日で行われます。年に1回しかない、ということはまず頭に入れておきたい部分。
時間は 13時から15時までの2時間。50問のマークシート問題を、ちょうど2時間で解き切る形式です。
ここで一つだけ補足を。
5問免除制度 を使う方(登録講習を修了し、その修了試験に合格した宅地建物取引業の従業者)は、試験時間が 13時10分から15時まで に短縮されます。問題数も50問から45問に減ります。配点は同じで、合格基準点は一般受験者の合格点から5点引いた点になります(令和7年度は一般33点、5問免除者は45問中28点)。
試験当日のタイムテーブル
ちなみに、12時30分(5問免除者は12時40分)までに自席に着席することが求められています。注意事項の説明があるためで、ぎりぎりの到着では落ち着いて受験できません。
当日の朝に道に迷ったり交通機関が遅れたりすると、焦ったまま試験に入ることになります。前日のうちに会場までの経路を一度確認しておく方が、心理的にずいぶん楽です。
受験申込のタイミング
申込みは 毎年7月上旬から、インターネットは7月下旬まで・郵送は7月中旬まで。これを逃すと、その年の試験には参加できなくなります。
申込方法は2種類:
- インターネット申込(推奨)— 一般財団法人不動産適正取引推進機構のサイトから
- 郵送申込 — 願書を取り寄せて記入・郵送
受験票は10月初旬に郵送されます(令和8年度は10月2日発送予定)。インターネット申込みなら、8月下旬からマイページで試験会場を確認できます。受験票には試験会場が書かれているので、届いたら開封して内容を確かめておきましょう。
ここで気をつけたいのは、住所変更があった場合。申込時の住所宛に送られるため、引っ越しを挟む方は転居届の段取りも一緒に確認しておく必要があります。
受験料と受験会場
受験料は 8,200円。これは2022年度(令和4年度)から改定された金額で、それ以前は7,000円でした。支払方法は、インターネット申込みならクレジットカード・コンビニ・ペイジーから選べます。郵送申込みはペイジー(茨城県のみコンビニ)で、指定以外の方法で振り込むと受け付けてもらえません。
会場は 全国47都道府県に257か所(令和7年度)。受験地は原則として、申込み時点でお住まいの都道府県です。
受験会場の選び方
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 受験地 | 原則、申込み時点でお住まいの都道府県 |
| 住民票との関係 | 原則は住民登録地。学生・単身赴任などで別の場所に住んでいる場合は、現に住んでいる都道府県で受験できる |
| 他県での受験 | 他の都道府県に住む人の受験を受け入れている道県に限り申込みできる |
| 会場・試験地の変更 | 申込み後の変更は一切できない |
地方在住で会場まで遠い場合は、前泊を組み合わせる方法もあります。試験当日の朝に長距離を移動すると、疲れた状態で試験に臨むことになるからです。
東京・大阪・愛知・福岡といった大都市圏は会場数が多い一方、地方では会場まで時間がかかる場合もあります。会場は受験票(インターネット申込みならマイページ)で分かるので、分かった時点で当日のアクセスも確かめておくのが現実的です。
合格率と合格点
ここが多くの受験者が気になるところ。
合格率は 過去10年で15〜19%(令和7年度18.7%)。50問中の合格点は 33〜38点(過去10年)の範囲で、年によって変動します。
なぜ変動するかというと、宅建試験は 絶対評価ではなく相対評価 だから。問題が難しかった年は合格点が下がり、易しかった年は上がる。受験者全体の上位約15〜19%が合格圏に入る、という設計です。
合格率15〜19% は 受験者全員の中での比率。記念受験・申込んだのに来なかった人を除いた「本気組」だけで見ると、合格は十分に届く水準。数字に惑わされる必要はない。
統計データで公表されている過去5年(令和3〜7年度)の合格点は 33〜37点です。50問のうち、約7割を取れば合格圏、というのが実務的な目安。
母数の話をもう少しだけ。宅建試験の受験者数は近年、毎年22万人以上(令和7年度は約24.5万人)。これは日本でもっとも受験者の多い国家資格のひとつです。合格率だけ聞けば狭く感じますが、合格者は近年4万人前後(令和7年度は約4.6万人)出ているということでもあります。
1回で受からなくても、積み上げた知識は次年度に生きます。1回目で合格圏をわずかに外しても、翌年に同じ範囲をもう一周して仕上げる、という進め方ができるので、長い目で見れば「準備した人から順に合格していく」構造が見えてきます。
ちなみに合格率と合格点の関係は別記事で深掘りしているので、気になったらあわせて読んでみてください。
試験形式と科目構成
試験は 4肢択一のマークシート方式。50問すべてが「選択肢4つから1つ選ぶ」形で、記述問題はありません。
科目は4つに分かれます。
宅建試験の科目構成(一般受験者・50問)
| 科目 | 出題数 | 内容 |
|---|---|---|
| 宅建業法 | 20問 | 業法・重説・契約規制(高得点ゾーン) |
| 権利関係(民法等) | 14問 | 民法・借地借家法・区分所有法・不動産登記法 |
| 法令上の制限 | 8問 | 都市計画法・建築基準法・農地法など |
| 税・その他 | 8問 | 税金・地価公示・統計など |
ここがポイント。
20問の宅建業法は 満点近くを狙えるブロック で、17〜18問の正解を目標にするのが定番です。逆に権利関係は法律の条文・判例理解が問われるため、6〜10問程度が現実的なライン。
科目ごとに「取れるところで取り切る」戦略が、合格点突破の王道です。最初から全科目で満点を狙う必要はありません。
基本は「業法で稼いで権利関係は守る」という配点設計。1問の重みは同じなので、得点しやすい場所から積み上げる発想が効きます。
各科目の学習時間の目安としては、業法に全体の4割、権利関係に3割、法令上の制限と税・その他にそれぞれ1.5割ずつ、というのが標準的な配分。出題数の多い順に時間を投入する、というシンプルなルールです。
学ぶ順番についても、編集部としては「業法→権利関係→法令上の制限→税」を勧めたい。業法は高得点ゾーンで、序盤に固めると勉強の手応えが出やすく、続きやすいからです。逆に権利関係から始めると、民法の条文や判例で詰まりやすくなります。
試験までの全体スケジュール
ここまでの情報を、年間カレンダーに並べると次のようになります。
宅建試験の年間スケジュール
学習を始める時期は人それぞれですが、一般的には 試験の半年前(4月頃)から が標準的なペース。1日1時間で半年〜1年の積み上げで、合格圏に入ってくる目安です。
社会人の方なら、4〜5月の連休前後で「学習を始める」と決めて、申込時期の7月までに基礎を一周しておくと、後半が楽になります。
直前期にあたる9月〜10月は、過去問演習に時間を振るのが定番。新しいテキストを増やすより、解いたことのある問題集をもう一周する方が得点が伸びやすい。
試験当日に持参するものは、受験票・HBの鉛筆数本・消しゴム・腕時計。腕時計は会場の時計が見づらい席に当たることがあるため、シンプルな針時計を1つ持っていくと安心です。スマートウォッチは試験中に使えないので注意。
合格発表は11月下旬、Web上で受験番号一覧が公開されます。合格していたら、12月以降に登録実務講習や宅建士証交付の手続きへ進む流れ。受かった瞬間に宅建士になれるわけではない、という点だけ覚えておいてください。
- 試験日は 毎年10月第3日曜日、年に1回のみ
- 申込みは 7月上旬〜下旬(郵送は7月中旬まで。忘れたら1年待ち)
- 受験料は 8,200円、会場は全国257か所(令和7年度)
- 合格率 15〜19%、合格点は 33〜38点(過去10年)
- 試験形式は 4肢択一マークシート、50問・2時間
- 全体スケジュールは「学習→申込→受験→合格発表→登録」
理解度チェック
ここまでの内容、どれくらい身についたかチェックしてみよう。
宅建試験はいつ実施されるか。
- 毎年6月の第1日曜日
- 毎年10月の第3日曜日
- 毎年12月の第2土曜日
- 毎年7月と11月の年2回
解答は 2 である。
宅建試験は年に1回、毎年10月の第3日曜日に実施される。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 6月開催ではない |
| 2 | ✓ 正解 | 10月第3日曜日が試験日 |
| 3 | ✗ 誤り | 12月開催ではない |
| 4 | ✗ 誤り | 年1回のみ、複数回開催ではない |
年に1回しかない試験ゆえ、申込時期を逃すと1年待つことになる。カレンダーで段取りを押さえておくのである。
2022年度(令和4年度)以降の宅建試験の受験料はいくらか。
- 5,500円
- 7,000円
- 8,200円
- 12,000円
解答は 3 である。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | これより高い |
| 2 | ✗ 誤り | 2021年度までの旧価格 |
| 3 | ✓ 正解 | 2022年度から8,200円 |
| 4 | ✗ 誤り | これより安い |
受験料は2022年度に改定された。インターネット申込みならクレジットカード・コンビニ・ペイジーで支払えるのである。
宅建試験(一般受験者)の出題形式と問題数で正しいのはどれか。
- 記述式・40問
- 4肢択一マークシート・50問
- 5肢択一マークシート・100問
- 論述式・10問
解答は 2 である。
宅建試験は4肢択一のマークシート方式で、一般受験者は50問を2時間で解く。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 記述問題はない |
| 2 | ✓ 正解 | 4肢択一・50問が標準 |
| 3 | ✗ 誤り | 5肢択一でも100問でもない |
| 4 | ✗ 誤り | 論述形式ではない |
5問免除制度を使う場合は45問・1時間50分となる。合格基準点は一般の合格点から5点引いた点になるのだ。
「宅建、そろそろ動き出そうかな」と思ってもらえたなら、編集部としてはとても嬉しいです。
通勤の途中や寝る前に、4択問題で少しずつ感覚をつかみたい方は、シカクエのアプリも選択肢の一つとしてお使いください。スキマ時間で、5分から始められます。
もちろん、市販のテキストで独学するのもまったく問題ありません。大事なのは、自分に合うやり方で、無理なく続けていくこと。
次に読むなら、こんな記事もどうぞ。
→ 登録(宅建士) — 試験合格後に都道府県へ行う登録手続き → 宅建士証 — 合格・登録後に交付される宅建士の身分証明書 → 登録免許税 — 不動産の登記で国に納める税金(宅建士の登録で払うのは登録手数料37,000円で、別のもの)