RAIDとは(全体像)
RAIDは、複数のディスクを1つにまとめて、速くしたり、壊れにくくしたりする技術のこと。1台だけだと、壊れたらデータが消えるし、速さにも限界がある。そこで複数台を組み合わせる。
ねらいは2つ。速さ(性能)と、壊れてもデータが残ること(冗長性)。レベルによって、どちらをどれだけ重視するかが違う。
身近にたとえると、大事な書類を1人で持つ(1台)より、コピーを分けて持つほうが、なくしにくい。RAIDはこの「分け方・コピーの取り方」を整理したものだ。
詳しく:5つのレベルと耐故障数だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。代表的な5つのレベルを表で押さえよう。
RAIDの代表5レベル
| レベル | 方式 | 最小台数 | 耐えられる故障 | ねらい |
|---|---|---|---|---|
| RAID 0 | ストライピング(分散) | 2 | なし | 速さだけ |
| RAID 1 | ミラーリング(コピー) | 2 | 1台 | 二重化 |
| RAID 5 | 分散パリティ | 3 | 1台 | 容量と冗長のバランス |
| RAID 6 | 二重パリティ | 4 | 2台 | 高い信頼性 |
| RAID 10 | 1+0の組合せ | 4 | (ミラー単位) | 性能と冗長の両取り |
ここで取り違えやすいのがRAID 0。番号が小さく基本のように見えるが、冗長性はなく、速くするだけ。1台でも壊れると全データが消えるので注意だ。
そしてRAID 5と6の耐故障数。RAID 5は1台まで、RAID 6は2台まで壊れても復元できる。
パリティで復元するしくみ(RAID 5・6)
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| パリティ | 復元用の「合言葉」のような情報(XORという計算で作る) |
| RAID 5 | パリティを分散。1台壊れてもパリティから復元 |
| RAID 6 | パリティを2重に持つ。2台壊れても復元 |
つまり、速さだけならRAID 0、コピーで守るならRAID 1、容量と冗長のバランスならRAID 5、より高い信頼ならRAID 6、両取りならRAID 10、という使い分け。RAID 0だけは冗長性がない、というのが大事なポイント、というわけだね。
わかりやすく言い換えると
要するに、RAIDは「複数のディスクで、速さと壊れにくさを調整するしくみ」だ。
①RAID 0 … 書類を2人で分担して速いが、1人欠けたら全部失う(冗長なし)
②RAID 1 … 同じ書類のコピーを2部持つ(1部失ってもOK)
③RAID 5・6 … みんなで分担+合言葉(パリティ)。5は1台、6は2台まで復元できる
「RAID 0は速いだけで冗長なし」「RAID 5は1台・RAID 6は2台」だけは取り違えやすい。
試験のツボ
🔴 一番出る:各レベルの方式
①0=速さだけ、1=コピー、5=分散パリティ
②6=二重パリティ、10=性能と冗長の両取り
🔴 次に出る:RAID 0は冗長なし
①速くするだけで、壊れに弱い
②1台でも壊れると全データ消失
🟡 押さえると安定:耐故障数
①RAID 5は1台まで復元できる
②RAID 6は2台まで復元できる
よくある間違い
①「RAID 0は冗長性が高い」→ ✗ RAID 0は冗長なし。速くするだけで、1台壊れると全データ消失。
②「RAID 5は2台壊れても復元できる」→ ✗ RAID 5は1台まで。2台に耐えたいならRAID 6。
③「RAID 1は容量が減らずにそのまま全部使える」→ ✗ RAID 1はコピーを持つので、使える容量は半分(50%)になる。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(各レベルの方式)
RAIDのレベルに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- RAID 0はコピーで二重化する方式、RAID 1は分散して速くするだけの方式である
- RAID 0は分散で速くする、RAID 1はコピーで二重化、RAID 5はパリティだ
- RAID 5もRAID 6もパリティをいっさい使わず、ただ分散するだけの方式とされている
- RAID 10はディスク1台だけで動く方式で、複数台を組み合わせないものとされている
解答は 2 である。
RAID 0は分散で速くするだけ、RAID 1はコピーで二重化、RAID 5は分散パリティなのだ。番号と役割をセットで覚えることなるぞ。
選択肢1は0と1が逆。選択肢3の「パリティを使わない」、選択肢4の「1台だけ」も誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 0と1が逆 |
| 2 | ✓ | 0=分散・1=コピー・5=分散パリティ |
| 3 | ✗ | 5・6はパリティを使う |
| 4 | ✗ | RAID 10は複数台を組み合わせる |
オリジナル問題2(RAID 0の冗長性)
RAID 0に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- RAID 0は冗長性がなく速くするだけで、1台壊れると全データがすべて消えてしまう
- RAID 0は冗長性がとても高く、何台壊れてもデータは安全だとされているものである
- RAID 0はコピーを2部持つ方式で、片方が壊れてももう片方で復元できるものとされる
- RAID 0は書き込み専用で、データを読み出すことはいっさいできないものとされている
解答は 1 である。
RAID 0は冗長性がなく速くするだけで、1台でも壊れると全データが消えるのだ。番号は小さいが無防備、名前の罠なるぞ。
選択肢2の「冗長性が高い」、選択肢3の「コピーを2部」、選択肢4の「書き込み専用」はどれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 冗長なし・1台で全消失 |
| 2 | ✗ | 冗長性はない |
| 3 | ✗ | コピーはRAID 1 |
| 4 | ✗ | 読み書きできる |
オリジナル問題3(RAID 5と6の耐故障数)
RAID 5とRAID 6に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- RAID 5は2台まで、RAID 6は1台までの故障に耐えられるという関係になっている
- RAID 5もRAID 6も故障にはいっさい耐えられず、1台壊れると全消失するものである
- RAID 5は1台まで、RAID 6は2台までの故障に耐えてデータをきちんと復元できる
- RAID 5は10台まで、RAID 6は無制限の台数の故障に耐えられるものとされている
解答は 3 である。
RAID 5は1台まで、RAID 6は2台までの故障に耐えて復元できるのだ。2台に備えたいならRAID 6を選ぶことなるぞ。
選択肢1は5と6が逆。選択肢2の「耐えられない」、選択肢4の「10台・無制限」はどれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 5と6が逆 |
| 2 | ✗ | パリティで復元できる |
| 3 | ✓ | 5は1台・6は2台 |
| 4 | ✗ | 耐故障数は限られる |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 各レベルの方式 = 0=速さだけ、1=コピー、5=分散パリティ、6=二重パリティ、10=両取り。
- 🔴 RAID 0は冗長なし = 速くするだけ。1台でも壊れると全データ消失(名前の罠)。
- 🟡 耐故障数 = RAID 5は1台まで、RAID 6は2台まで復元できる。
次に学ぶ
執筆: SikakuQuest編集部