DRAM・SRAMとは(全体像)
DRAMもSRAMも、電源を切ると内容が消える「揮発性メモリ」。どちらも書き換えが速いが、作り方と役割が違う。
- DRAM … 各ビットをコンデンサ(電気をためる部品)で保持。安くて大容量なので、メインメモリに使う。
- SRAM … 各ビットをフリップフロップ(電気回路)で保持。速いが高価で小容量なので、CPUのキャッシュに使う。
身近にたとえると、DRAMは安い大きなノート(たくさん書けるが、たまに書き直しが必要)、SRAMは高級なホワイトボード(瞬時に書けるが、狭くて高い)。用途で使い分ける。
詳しく:DRAM・SRAM・HBMの違いだけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。まず2つを対比しよう。
DRAMとSRAMの違い
| 項目 | DRAM | SRAM |
|---|---|---|
| 速さ | 中くらい | 速い |
| 容量・値段 | 大容量・安い | 小容量・高い |
| リフレッシュ | 必要(電荷を定期的に再充電) | 不要 |
| 用途 | メインメモリ | CPUのキャッシュ |
DRAMで覚えておきたいのがリフレッシュ。コンデンサにためた電気は少しずつ抜けるので、定期的に充電し直す必要がある。これがDRAMの特徴で、SRAMはこれが要らない。
DRAMのリフレッシュとHBM
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| リフレッシュ | DRAMは電荷が抜けるので、定期的に再充電が必要(SRAMは不要) |
| DDR5 | 現代のパソコンで標準のDRAMの規格 |
| HBM | GPU・AI向けの「広帯域メモリ」。DRAMを積み重ねて一気に大量のデータを運ぶ |
つまり、安く大量に置くDRAM(メイン)、速くて高いSRAM(キャッシュ)という住み分け。さらにAIやグラフィックでは、一度に大量のデータを運ぶHBMが活躍する、というわけだね。
わかりやすく言い換えると
要するに、DRAMとSRAMは「安くて大きいか、速くて高いか」の違いだ。
①DRAM … 安い大きなノート(メインメモリ)。たまに書き直し(リフレッシュ)が要る
②SRAM … 高級ホワイトボード(キャッシュ)。瞬時で書けてリフレッシュ不要だが高い
③HBM … GPU・AI向けに一度に大量のデータを運ぶ広帯域メモリ
「SRAMは速いが高い(安くない)」「DDRはメイン、HBMはGPU向け」だけは取り違えやすい。
試験のツボ
🔴 一番出る:DRAMとSRAMの違い
①DRAMは安価・大容量でメインメモリ
②SRAMは高速・高価でキャッシュ
🔴 次に出る:リフレッシュ
①DRAMは電荷が抜けるので定期的に再充電が必要
②SRAMはリフレッシュ不要
🟡 押さえると安定:HBM
①GPU・AI向けの広帯域メモリ
②DRAMを積み重ねて一気に大量のデータを運ぶ
よくある間違い
①「SRAMは安くて大容量」→ ✗ SRAMは速いが高価で小容量。安くて大容量なのはDRAM。
②「DRAMはリフレッシュが要らない」→ ✗ DRAMは電荷が抜けるので定期的なリフレッシュが必要。SRAMが不要。
③「DDRとHBMは同じ用途」→ ✗ DDRはメインメモリ系、HBMはGPU・AI向け。用途が違う。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(DRAMとSRAMの違い)
DRAMとSRAMに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- DRAMは高速で高価なキャッシュ用、SRAMは安価で大容量のメインメモリ用とされる
- DRAMは安価で大容量のメインメモリ用、SRAMは高速で高価なキャッシュ用である
- DRAMもSRAMもまったく同じもので、速さや値段や用途に違いはないものとされる
- DRAMもSRAMも電源を切っても内容が残る、不揮発性のメモリであるとされている
解答は 2 である。
DRAMは安価で大容量のメインメモリ用、SRAMは高速で高価なキャッシュ用なのだ。安い大ノートと高級ホワイトボードの関係なるぞ。
選択肢1はDRAMとSRAMが逆。選択肢3の「同じ」、選択肢4の「不揮発性」も誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | DRAMとSRAMが逆 |
| 2 | ✓ | DRAM=メイン・SRAM=キャッシュ |
| 3 | ✗ | 速さや用途が違う |
| 4 | ✗ | どちらも揮発性 |
オリジナル問題2(リフレッシュ)
リフレッシュに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- DRAMは電荷が抜けるので定期的な再充電(リフレッシュ)が必要、SRAMは不要だ
- SRAMは電荷が抜けるのでリフレッシュが必要で、DRAMはリフレッシュが不要である
- DRAMもSRAMもリフレッシュが必要で、両者にこの点での違いはないものとされる
- リフレッシュはメモリとは無関係で、ディスクの読み書きの速さを上げる操作である
解答は 1 である。
DRAMは電荷が抜けるので定期的な再充電(リフレッシュ)が必要、SRAMは不要なのだ。コンデンサにためた電気が少しずつ抜けるからなるぞ。
選択肢2はDRAMとSRAMが逆。選択肢3の「両方必要」、選択肢4の「ディスクの操作」も誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | DRAMは必要・SRAMは不要 |
| 2 | ✗ | DRAMとSRAMが逆 |
| 3 | ✗ | SRAMは不要 |
| 4 | ✗ | メモリの話 |
オリジナル問題3(HBM)
HBMに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- HBMはメインメモリ専用で、GPUやAIにはいっさい使われないものとされている
- HBMは電源を切っても残る不揮発性メモリで、ファイルの保存に使うものである
- HBMはGPU・AI向けの広帯域メモリで、DRAMを積み重ねて大量のデータを運ぶ
- HBMはSRAMより遅く小容量で、現代ではほとんど使われていないものとされている
解答は 3 である。
HBMはGPU・AI向けの広帯域メモリで、DRAMを積み重ねて大量のデータを一気に運ぶのだ。AI学習の生命線なるぞ。
選択肢1の「メイン専用」、選択肢2の「不揮発性」、選択肢4の「遅く小容量」はどれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | GPU・AIで活躍 |
| 2 | ✗ | 揮発性メモリ |
| 3 | ✓ | 積層の広帯域メモリ |
| 4 | ✗ | 広帯域で活躍中 |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 DRAMとSRAM = DRAMは安価・大容量でメイン、SRAMは高速・高価でキャッシュ。
- 🔴 リフレッシュ = DRAMは電荷が抜けるので再充電が必要、SRAMは不要。
- 🟡 HBM = GPU・AI向けの広帯域メモリ。DRAMを積み重ねて大量のデータを一気に運ぶ。
次に学ぶ
執筆: SikakuQuest編集部