バスアーキテクチャとは(全体像)
バスは、CPUと他の装置の間でデータをやり取りする通信経路のこと。役割によって3つに分かれる。
- 内部バス … CPUの中(コアやキャッシュの間)をつなぐ。
- システムバス … CPUとメインメモリをつなぐ。
- 拡張バス … CPUとSSDやGPUなどの周辺機器をつなぐ。今の主流がPCIe。
身近にたとえると、内部バスは家の中の廊下、システムバスは家から駅までの道、拡張バス(PCIe)は高速道路。外の装置とやり取りする「高速道路」がPCIeだ。
押さえたいのは、拡張バスの主役がPCIeで、その速さは「世代」と「レーン数」で決まる、という点だ。
詳しく:PCIeの世代とレーン数だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。まず3種のバスを整理しよう。
3種類のバス
| 種類 | つなぐ相手 | 高速道路のたとえ |
|---|---|---|
| 内部バス | CPUの中(コア・キャッシュ) | 家の中の廊下 |
| システムバス | CPU⇔メインメモリ | 家から駅までの道 |
| 拡張バス(PCIe) | CPU⇔周辺機器(SSD・GPU) | 高速道路 |
つまりPCIeの速さは、「世代(Gen)」と「レーン数」の2つで決まる。
PCIeの世代とレーン数
| 要素 | 意味 | 高速道路のたとえ |
|---|---|---|
| 世代(Gen3→4→5→6) | 1レーンあたりの速さ。新しいほど速い | 制限速度が上がる |
| レーン数(x1/x4/x16) | 同時に通れる車線の数 | 車線が増える |
帯域(全体の速さ)は、世代の速さ × レーン数で決まる。だから「世代が新しければ常に速い」とは限らず、レーン数が少ないと、新しい世代でも古い世代の多レーンに負けることがある(たとえばGen5 x1 < Gen4 x4)。
用途の目安は、NVMe SSDはx4、ハイエンドGPUはx16。SSDよりGPUのほうが多くの車線(レーン)を使う。
レーン数の使い分け
| レーン数 | おもな用途 |
|---|---|
| x4 | NVMe SSD |
| x16 | ハイエンドGPU |
なお、PCIとPCIeは別物。PCIeはPCIの後継で、信号のやり方がまったく違う。名前が似ているので混同しやすいが、別規格だと押さえておこう、というわけだね。
わかりやすく言い換えると
要するに、バスは「CPUと装置をつなぐ通り道」で、PCIeはその高速道路だ。
①3種 … 内部(家の廊下)・システム(駅までの道)・拡張=PCIe(高速道路)
②PCIeの速さ … 世代(制限速度)× レーン数(車線)で決まる
③注意 … 世代が新しくてもレーンが少なければ遅いことがある。PCIとPCIeは別物
「速さは世代だけでなくレーン数も効く」「PCIとPCIeは別規格」だけは取り違えやすい。
試験のツボ
🔴 一番出る:3種のバス
①内部バス(CPUの中)・システムバス(CPU⇔メモリ)
②拡張バス(CPU⇔周辺機器)の主流がPCIe
🔴 次に出る:速さは世代×レーン数
①世代(Gen)が新しいほど1レーンが速い
②レーン数が多いほど車線が増える(両方で帯域が決まる)
🟡 押さえると安定:用途とPCI/PCIe
①NVMe SSDはx4、ハイエンドGPUはx16
②PCIとPCIeは別規格(PCIeが後継)
よくある間違い
①「世代が新しければ常に速い」→ ✗ 速さは世代×レーン数。レーンが少ないと、新世代でも古い世代の多レーンに負ける。
②「PCIとPCIeは同じもの」→ ✗ PCIeはPCIの後継で、信号のやり方がまったく違う別規格。
③「拡張バスはCPUの中だけをつなぐ」→ ✗ CPUの中をつなぐのは内部バス。拡張バスはCPUと周辺機器をつなぐ。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(3種のバス)
バスの種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 拡張バスはCPUの内部だけをつなぐ通り道で、周辺機器とはつながらないものとされる
- システムバスはCPUと周辺機器をつなぎ、拡張バスはCPUとメモリをつなぐものである
- 内部バスはCPUの中、システムバスはCPU⇔メモリ、拡張バスは周辺機器をつなげる
- バスは1種類しかなく、内部・システム・拡張という区別は存在しないものとされている
解答は 3 である。
内部バスはCPUの中、システムバスはCPU⇔メモリ、拡張バスはCPU⇔周辺機器をつなぐのだ。拡張バスの主流がPCIeなるぞ。
選択肢1の「拡張バスは内部だけ」、選択肢2のシステムと拡張の取り違え、選択肢4の「1種類だけ」はどれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 拡張バスは周辺機器をつなぐ |
| 2 | ✗ | システムと拡張が逆 |
| 3 | ✓ | 内部・システム・拡張の3種 |
| 4 | ✗ | 3種に分かれる |
オリジナル問題2(速さの決まり方)
PCIeの速さに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- PCIeの速さは世代とレーン数の両方で決まり、世代が新しくても遅くなることがある
- PCIeの速さは世代だけで決まり、レーン数は速さにいっさい関係しないものとされる
- PCIeの速さはレーン数だけで決まり、世代は速さにいっさい関係しないものとされる
- PCIeの速さはどんな構成でも同じで、世代もレーン数も関係ないものとされている
解答は 1 である。
PCIeの速さは世代とレーン数の両方で決まるのだ。だから世代が新しくても、レーンが少なければ遅いことがあるなるぞ(Gen5 x1 < Gen4 x4)。
選択肢2の「世代だけ」、選択肢3の「レーン数だけ」、選択肢4の「関係ない」はどれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 世代×レーン数で決まる |
| 2 | ✗ | レーン数も効く |
| 3 | ✗ | 世代も効く |
| 4 | ✗ | 構成で速さが変わる |
オリジナル問題3(PCIとPCIe)
PCIとPCIeに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- PCIとPCIeはまったく同じ規格で、信号のやり方にも違いはないものとされている
- PCIeはPCIの後継で信号のやり方が異なる別規格であり、名前が似て混同しやすい
- PCIeはPCIより古い規格で、現代ではPCIに置きかえられて消えたものとされている
- PCIもPCIeもバスとは無関係で、ディスクの保存方式を指す言葉であるとされている
解答は 2 である。
PCIeはPCIの後継で、信号のやり方が異なる別規格なのだ。名前が似ているので混同しやすいが、別物として押さえることなるぞ。
選択肢1の「同じ規格」、選択肢3の「PCIeが古い」、選択肢4の「保存方式」はどれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 信号方式が異なる |
| 2 | ✓ | PCIeはPCIの後継・別規格 |
| 3 | ✗ | PCIeが新しい |
| 4 | ✗ | どちらもバスの規格 |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 3種のバス = 内部(CPUの中)・システム(CPU⇔メモリ)・拡張(CPU⇔周辺機器、主流はPCIe)。
- 🔴 PCIeの速さ = 世代(1レーンの速さ)×レーン数(車線)で決まる。世代だけでは決まらない。
- 🟡 用途とPCI/PCIe = NVMe SSDはx4、ハイエンドGPUはx16。PCIとPCIeは別規格。
次に学ぶ
- NVMe SSD ── PCIe(x4)に直結して速くなる高速ストレージの代表。
- GPU・TPU・NPU ── PCIe(x16)を多く使うGPUなど、バスにつながる装置の例。
執筆: SikakuQuest編集部