ARM・RISC-Vとは?現代のRISC系CPUの2大潮流

公開: 更新: カテゴリ: テクノロジ系

30秒で結論

ARM・RISC-Vとは(全体像)

ARMもRISC-Vも、CPUが理解する命令の作り方(ISA)の一種で、どちらもRISC系(単純な命令を速くこなす考え方)に属する。

身近にたとえると、ARMは一流レストランのレシピを会費を払って借りる(各店が独自にアレンジできる)、RISC-Vはレシピがオープンに公開されている(誰でも自由に料理できる)イメージだ。同じ「RISC料理」でも、提供のされ方が違う。


詳しく:提供形態とコードの違いだけ覚えれば戦える

ここが記事の心臓部。2つを表で対比しよう。

ARMとRISC-Vの違い

項目ARMRISC-V
提供のされ方有料ライセンス(設計を貸す)完全オープン・無料
作るのは誰か各社が独自に実装(Apple・Qualcomm等)誰でも自由に実装できる
おもな用途スマホ・タブレット・サーバー組込み・研究・新しい開発

ARMで覚えておきたいのがbig.LITTLE。これは、高性能なコアと省電力なコアを混ぜて積むしくみで、重い処理は高性能コア、軽い処理は省電力コアに振り分ける。これでスマホの電池持ちを良くする

ARMのbig.LITTLE

コア役割
高性能コア重い処理を速くこなす
省電力コア軽い処理を電池にやさしくこなす

そして大事な注意点。ARMとRISC-Vは別物で、片方向けに作った機械語のコードは、もう片方ではそのまま動かない(互換ではない)。ただし「単純な命令を速く」という設計の考え方は近い

つまり、ARMは有料で各社が作るスマホの標準、RISC-Vは無料で誰でも使えるオープンな存在。同じRISC系でも提供のされ方が正反対、というわけだね。

わかりやすく言い換えると

要するに、ARMとRISC-Vは「同じRISC系だが、貸し出し方が違う」関係だ。

ARM … 設計を会費で借りる(各社がアレンジ)。スマホの標準。big.LITTLEで電池長持ち

RISC-V … レシピがオープンで無料(誰でも料理できる)

注意 … 別物なのでコードは互換ではない。ただし考え方は近い

「ARMは特定1社のCPUではない」「RISC-VはARM互換ではない」だけは取り違えやすい。


試験のツボ

🔴 一番出る:提供形態の違い

①ARMは有料ライセンス(ARM社が設計を貸す)

②RISC-Vは完全オープンで無料

🔴 次に出る:ARMは各社が実装する

①ARM社は設計を提供するだけ

②作るのはApple・Qualcomm・Amazonなど各社

🟡 押さえると安定:big.LITTLEとコード互換

①big.LITTLEは高性能+省電力コアで電池長持ち

②ARMとRISC-Vは別物でコードは互換ではない


よくある間違い

「ARMは特定の1社が作るCPUの名前」→ ✗  ARM社は設計を提供するだけ。作るのはApple・Qualcomm・Amazonなど各社。

「RISC-VはARMと互換で、同じコードが動く」→ ✗  別物でコードは互換ではない。ただし設計の考え方は近い。

「RISC-Vは有料ライセンスが必要」→ ✗  RISC-Vは完全オープンで無料。誰でも自由に実装できる。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(ARMの提供形態)

📝 オリジナル問題 1 ARMの提供形態

ARMに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. ARMは特定の1社だけが製造するCPUの製品名で、ほかの会社は作れないものとされる
  2. ARMはARM社が設計を提供し、Qualcommなど各社が独自に実装するものである
  3. ARMは完全に無料でオープンなISAで、ライセンス料はいっさいかからないものとされる
  4. ARMはスマホにはいっさい使われず、大型サーバーだけに使われるものとされている
ネトスパ
ネトスパ 解答・解説

解答は 2 である。

ARMはARM社が設計を提供し、各社が独自に実装するものなのだ。会費でレシピを借り、各店がアレンジするイメージなるぞ。

選択肢1の「1社だけが製造」、選択肢3の「無料でオープン」、選択肢4の「サーバーだけ」はどれも誤りである。

選択肢判定理由
1各社が実装する
2ARM社は設計提供・各社が実装
3ARMは有料ライセンス
4スマホで広く使う

オリジナル問題2(RISC-Vの特徴)

📝 オリジナル問題 2 RISC-Vの特徴

RISC-Vに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. RISC-Vは高額なライセンス料を払わないと、いっさい使えないものとされている
  2. RISC-VはARMとまったく同じISAで、ARM向けのコードがそのまま動くものである
  3. RISC-Vは完全にオープンで無料のISAで、誰でも自由に実装できるものである
  4. RISC-Vは特定の1社だけが秘密に管理する、非公開のISAであるとされている
ネトスパ
ネトスパ 解答・解説

解答は 3 である。

RISC-Vは完全にオープンで無料のISAで、誰でも自由に実装できるのだ。レシピがオープンに公開されている料理のようなものなるぞ。

選択肢1の「高額ライセンス」、選択肢2の「ARMと同じ」、選択肢4の「非公開」はどれも誤りである。

選択肢判定理由
1無料で使える
2ARMとは別物
3オープンで無料・誰でも実装可
4オープンに公開

オリジナル問題3(ARMとRISC-Vの関係)

📝 オリジナル問題 3 ARMとRISC-Vの関係

ARMとRISC-Vの関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. ARMとRISC-Vはまったく別物で、片方のコードはもう片方ではそのまま動かない
  2. ARMとRISC-Vのコードはつねに完全互換で、そのまま動かせるものとされている
  3. ARMもRISC-VもRISC系ではなく、どちらもCISC系に分類されるものとされている
  4. ARMとRISC-Vは同じ会社が同じISAとして提供しているものであるとされている
ネトスパ
ネトスパ 解答・解説

解答は 1 である。

ARMとRISC-Vは別物で、片方のコードはもう片方ではそのまま動かないのだ。ただし「単純な命令を速く」という設計の考え方は近いなるぞ。

選択肢2の「完全互換」、選択肢3の「CISC系」、選択肢4の「同じ会社・同じISA」はどれも誤りである。

選択肢判定理由
1別物でコードは互換ではない
2コードは互換ではない
3どちらもRISC系
4別のISAで提供元も違う

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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