「年間スケジュール」は、自分で作る時代になった
最初に、いちばん大事な前提を押さえておきましょう。
基本情報技術者試験は、通年CBT方式で実施されています。CBTは「会場のパソコンで解答する試験」のことで、「通年」というのは、ほぼ一年を通して受けられる、という意味です。
ここが、昔の制度と大きく違うところです。以前の基本情報は、春と秋の年2回、決まった日にしか受けられませんでした。だから受験生は、その日に向けて準備を合わせる必要があったんです。
ところが今は、全国のテストセンターで、自分の都合に合わせて受験日を予約できます。つまり「いつ試験があるか」を待つのではなく、「いつ受けるか」を自分で決める。これが、新しい基本情報の年間スケジュールの考え方です。
自由度が高いぶん、「自分で決めなければ、いつまでも受けない」ことにもなりがちです。だからこそ、早めに受験日の見当をつけておくのが、合格への近道になります。
基本情報は通年CBT。春秋の年2回ではなく、ほぼ一年中、自分の都合で受験日を予約できます。「試験日を待つ」のではなく「受ける日を自分で決める」——ここが、計画を立てるときの出発点です。
申込は、こんな流れで進む
では、実際の申込はどう進むのでしょうか。細かな画面は変わることがあるので、大きな流れをつかんでおきましょう。
おおまかには、次のステップで進みます。
申込のおおまかな流れ
ここで大切なのは、受験日・会場・時間を、空いている枠から自分で選ぶという点です。人気の会場や週末は早めに埋まることもあるので、受けたい時期が見えてきたら、余裕をもって枠を押さえておくと、当日まで気持ちにゆとりが生まれます。
会場選びにも、ちょっとしたコツがあります。自宅や職場から通いやすいテストセンターを選んでおくと、当日の移動で消耗せずに済みます。慣れない場所だと、道に迷うだけで気持ちが乱れてしまうもの。可能なら、アクセスや所要時間を事前に調べておき、当日は早めに着くつもりで動くと、落ち着いて本番に臨めます。時間帯も、自分が集中しやすい時間(朝が得意なら午前、夜型なら午後)を選べるのが、CBTのありがたいところです。
受験料は 7,500円(税込) が目安ですが、金額や支払い方法は見直されることがあります。申込の前に、IPA(情報処理推進機構)が案内する最新の情報を必ず確認してください。年度によって変わり得る部分は、公式の案内を一次情報として確かめるのが確実です。
受験日の「決め方」——逆算とちょっとの締め切り効果
申込の仕組みがわかったら、次は「いつに予約するか」です。ここには、ちょっとしたコツがあります。
おすすめは、学習計画から逆算して決めるやり方です。たとえば「いまの知識量なら、だいたい半年くらいかかりそう」と見積もれたら、半年後あたりに受験日の仮の見当をつける。そこから逆算して、今月・来月にやることを並べていく、という順番です。
そしてもうひとつ。思い切って先に受験日を予約してしまうのも、実は効果的です。日付が決まると、「その日までに仕上げよう」という気持ちが自然と働きます。締め切りがあると人は動きやすい、というのは、多くの人が経験的に知っているところですよね。わかりやすく言うと、ゴールテープが見えると走りやすくなる、ということです。
ただし、無理は禁物です。あまりに直前すぎる日付を入れると、かえって焦りにつながります。「少し背伸びすれば届きそう」くらいの、ちょうどいい距離感を選ぶのがコツです。要するに、ゆるすぎず・きつすぎず、自分が前向きに走れる日付を選ぶ、ということですね。
社会人や学生の方なら、仕事や学校の繁忙期を避けて日付を置くのも、賢い工夫です。決算期や試験期間と重なると、どうしても勉強時間が削られてしまいます。通年で受けられる今の制度は、こうした「自分の忙しさ」に合わせて受験日をずらせるのが、いちばんの強みです。生活のリズムと相談しながら、無理なく仕上げられる時期を選んでいきましょう。
学習計画から逆算して受験日の見当をつけ、思い切って先に予約すると、適度な締め切り効果で勉強が進みます。ただし直前すぎる日付は焦りのもと。「少し背伸びで届く」くらいの距離感が、いちばん力を出しやすいラインです。
再受験のルールと、当日までの注意点
通年で受けられるとはいえ、いくつか知っておきたい決まりや注意点があります。
まず、再受験のルールです。基本情報は通年で受けられますが、一度受験すると、次に受けるまでに一定の期間をあける決まりが設けられています。「今日落ちたから明日また」とはいかない、ということですね。この期間や扱いは変わることがあるので、具体的な日数は公式の案内で確認してください。
次に、当日の本人確認です。会場では、顔写真つきの本人確認書類などが必要になります。これを忘れると受験できないこともあるため、予約のときに「何が必要か」をしっかり確認しておきましょう。
そして、予約の変更・キャンセルについて。多くの場合、受験日の一定日数前までなら、日程の変更やキャンセルができる仕組みになっています。ただし、期限を過ぎると変更できなかったり、受験料が戻らなかったりすることがあります。ここも、申込時にルールを把握しておくと、後で困らずに済みます。
いずれも、共通しているのは「事前に公式の案内を読んでおく」ことです。制度や手続きの細部は更新されることがあるので、自分が受験する年度の最新情報を確かめておくのが、いちばん確実な備えになります。
学習計画に落とし込む——ゴールから今日へ
最後に、スケジュールを「絵に描いた餅」で終わらせないための落とし込み方です。
受験日というゴールが決まったら、そこから中間目標を置いていきます。たとえば「試験の2か月前には科目Aを一周する」「1か月前から科目Bの演習に集中する」といった具合に、大きな節目を先に置く。そうすると、今週・今日やることが自然と見えてきます。
このとき、学ぶ範囲を具体的にイメージしておくと、計画が立てやすくなります。科目Aなら、たとえば2の補数表現のような数の表し方や、KPIのような経営の指標まで、分野は広い。科目Bなら、スタック・キューのようなデータ構造を、手を動かして体に入れていく。こうした「何を・いつ」がはっきりするほど、計画はぐっと現実的になります。
つまり、ゴール(受験日)→ 中間目標 → 今日の一問、という順で降りてくる。この流れさえ作れれば、通年CBTの自由さは、あなたの味方になってくれます。
- 基本情報は通年CBT。試験日を待つのではなく、自分で受験日を予約する
- 申込は「利用者登録 → 日時・会場の予約 → 受験料支払い → 当日」の流れ
- 受験日は学習計画から逆算し、先に予約すると締め切り効果で進みやすい
- 再受験は一定期間をあける決まりあり。本人確認書類・変更期限も事前確認
- 受験料・制度の細部は受験年度にIPA公式で再確認(変わり得る)
理解度チェック
ここまでの内容が、どれくらい身についたか確かめてみましょう。
新しい基本情報の「年間スケジュール」の考え方として、正しいものはどれか。
- 春と秋の年2回、決まった日にしか受けられない
- 受験日は国が指定するので、自分では選べない
- 一度申し込むと、日程は一切変更できない
- 通年で実施され、受験日を自分で予約して決める
解答は 4 です。
基本情報は通年CBT方式で、ほぼ一年を通して受けられ、受験日は自分で予約して決めます。つまり「試験日を待つ」のではなく「受ける日を自分で決める」のが、今の仕組みです。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 「春秋の年2回」は改定前の方式 |
| 2 | ✗ 誤り | 国が日を指定するわけではない |
| 3 | ✗ 誤り | 期限内なら変更できる場合が多い |
| 4 | ✓ 正解 | 通年で、自分で受験日を予約する |
自由なぶん、早めに見当をつけておくのが近道ですよ。
受験日を先に予約することの利点として、ここまでで挙げたものはどれか。
- 予約しておけば、勉強しなくても合格できる
- 日付が決まると、まわりが代わりに勉強を進めてくれる
- ゴールが定まり、そこから逆算して計画を立てやすい
- 一度予約すると、二度と変えられず後戻りできない
解答は 3 です。
受験日を先に決めると、そこから逆算して計画を組み立てやすくなります。わかりやすく言うと、ゴールテープが見えると走りやすくなる、という締め切り効果が働くんです。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 予約だけで合格はできない |
| 2 | ✗ 誤り | 勉強は自分で進めるもの |
| 3 | ✓ 正解 | 逆算で計画を立てやすくなる |
| 4 | ✗ 誤り | 期限内なら変更できる場合が多い |
「少し背伸びで届く」くらいの日付が、力を出しやすいですよ。
申込や再受験について、ここまでの説明に合うものはどれか。
- 受験後は一定期間をあけてから再受験する決まりがある
- 一度落ちると、二度と受験できなくなってしまう
- 本人確認書類がなくても、当日は問題なく受験できる
- 受験日や会場は、申込後に変更も確認もまったくできない
解答は 1 です。
基本情報は通年で受けられますが、一度受験すると、次まで一定の期間をあける決まりがあります。要するに「今日落ちて明日また」とはいかない、ということです。期間の細部は変わり得るので、公式の案内で確認してください。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ 正解 | 再受験には一定期間をあける |
| 2 | ✗ 誤り | 期間をあければ再挑戦できる |
| 3 | ✗ 誤り | 本人確認書類は当日必要 |
| 4 | ✗ 誤り | 期限内なら変更・確認できる |
細部は受験年度の公式案内で確かめておくと安心ですよ。
「自分のペースで進められそう」と思ってもらえたなら、編集部としてはとても嬉しいです。
受験日を決めたら、あとは今日の一問を積み重ねるだけです。通勤の途中や寝る前に4択問題を1問ずつ解いてみたい人は、シカクエのアプリも選択肢の一つに入れてみてください。1問1分のリズムで、5分から積み重ねられます。
もちろん、市販のテキストで独学するのも、まったく問題ありません。大事なのは、自分で決めた日付に向けて、無理なく続けていくことです。
次に読むなら、こんな記事もどうぞ。
→ 2の補数表現 — マイナスの数をコンピュータが扱うための、基礎中の基礎の表し方 → スタック・キュー — データを出し入れする順番を決める、科目Bでも大事な基本構造 → KPI — 目標の達成度をはかる指標。ストラテジ分野で押さえておきたい考え方