監査計画とは?リスクベースと計画書

公開: 更新: カテゴリ: マネジメント系

30秒で結論

監査計画とは(全体像)

監査計画とは、システム監査を始める前に、その進め方をあらかじめ決めておく活動のことだ。何を・どこまで・どんな手順で・いつ・誰が監査するかを、前もって計画する。いわば、監査の羅針盤だ。

ここで一番のポイント。監査計画は、リスクベースで立てる。これは、すべてを同じ深さで見るのではなく、リスクの高いところを重点的に見るという考え方だ。限られた時間で効果を上げるには、危ないところに力を入れるのが効率的、というわけだ。「全システムを平等に監査する」と思い込むと誤りになる。


詳しく:リスクベースと計画書

ここが心臓部。監査計画のポイントを見ておこう。

監査計画のポイント

ポイントやさしい意味
リスクベースリスクの高いところを重点的に見る
基本計画1年単位の、おおまかな計画
個別監査計画個々の監査ごとの、くわしい計画
監査手続書質問項目や、確認する資料をまとめたもの

まず、リスクベース。リスクの高い領域に重点を置いて計画する。

そして、計画は書類(計画書)にまとめる。1年単位の基本計画、個々の監査ごとの個別監査計画、そして質問項目や確認資料をまとめた監査手続書などを作る。「計画なしで、いきなり監査してよい」と思い込むと誤りだ。計画書を作るのが監査の基本になる。

なお、計画を立てるときも、監査人の独立性(利害から離れた立場)が大前提だ。

わかりやすく言い換えると

身近なたとえで整理しよう。

監査計画は、「健康診断を始める前に、どこを・どう調べるかの段取りを決めること」のイメージ。つまり、やみくもにではなく、計画してから調べる。

リスクベースは、「不安なところ(リスクの高いところ)を、重点的に調べる」こと。要するに、全部を同じ深さでなく、危ないところに力を入れる。

計画書は、「調べる項目や手順を、紙にまとめておくもの」。つまり、行き当たりばったりにしないための準備だ。


試験のツボ

🔴 一番出る:監査計画の正体

①監査を始める前に、進め方をあらかじめ決めておく活動

②何を・どこまで・どんな手順で・いつ・誰が、を決める

🔴 次に出る:リスクベース

①すべてを平等に見るのではない

②リスクの高いところを重点的に見る

🟡 押さえると安定:計画書づくり

①基本計画・個別監査計画・監査手続書を作る

②計画なしで監査せず、計画書づくりが基本


よくある間違い

「監査計画では、すべてのシステムを平等な深さで監査する」→ ✗  リスクの高いところを重点的に見る(リスクベース)のが基本。

「監査は、計画書を作らず、いきなり実施してよい」→ ✗  計画書づくりが監査の基本。あらかじめ進め方を決めておく。

「監査計画では、監査人の独立性は考えなくてよい」→ ✗  計画のときも、監査人の独立性(利害から離れた立場)が大前提。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(監査計画の正体)

📝 オリジナル問題 1 監査計画の正体

監査計画に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 社員の出退勤を記録して、毎月の給与を計算するためのしくみである
  2. 監査を始める前に、進め方をあらかじめ決めておく活動のことである
  3. 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指す
  4. 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動である
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 2 だ。

監査計画は、監査を始める前に、進め方をあらかじめ決めておく活動である。監査の羅針盤になるのだ。

選択肢1は給与計算、選択肢3は請求書の事務、選択肢4は広告で、どれも違う。

選択肢判定理由
1給与計算のしくみではない
2進め方をあらかじめ決める活動で正しい
3請求書の事務の話
4広告活動ではない

オリジナル問題2(リスクベース)

📝 オリジナル問題 2 リスクベース

監査計画の立て方として、最も適切なものはどれか。

  1. リスクの高いところを重点的に見る(リスクベース)で立てる
  2. すべてを完全に同じ深さで、平等に見ると決めて立てるものだ
  3. 社員の給与を計算することだけを重点に見ると決めて立てる
  4. 取引先へ請求書を郵送することだけを重点に見ると決めて立てる
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 1 だ。

監査計画は、リスクの高いところを重点的に見る(リスクベース)で立てる。限られた時間で効果を上げるためだ。

選択肢2の「平等に見る」、選択肢3の給与計算、選択肢4の請求書の事務は、いずれも違う。

選択肢判定理由
1リスクの高いところを重点で正しい
2平等に見るのではない
3給与計算が重点ではない
4請求書の事務が重点ではない

オリジナル問題3(計画書づくり)

📝 オリジナル問題 3 計画書づくり

監査計画と計画書に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 監査は、計画書を作らず、いきなり実施してよいとされているものだ
  2. 計画書は、社員の給与を計算するためだけに作るものだとされている
  3. 計画書は、取引先へ請求書を郵送するためだけに作るものだとされる
  4. 基本計画・個別監査計画・監査手続書などの計画書を作るのが基本だ
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 4 だ。

監査では、基本計画・個別監査計画・監査手続書などの計画書を作るのが基本である。計画なしで、いきなり実施はしないのだ。

選択肢1の「いきなり実施」、選択肢2の給与計算、選択肢3の請求書の事務は、いずれも違う。

選択肢判定理由
1計画書づくりが基本
2給与計算のためではない
3請求書の事務のためではない
4計画書を作るのが基本で正しい

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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