キャッシュフローとは?一定期間の現金の出入り

公開: 更新: カテゴリ: ストラテジ系

30秒で結論

キャッシュフローとは(全体像)

キャッシュフローとは、会社に実際に入ってきた現金と、出ていった現金の流れのこと。損益計算書の「利益」は帳簿のうえの計算だが、キャッシュフローは本当に動いた現金を表す。

なぜ大事かというと、利益が出ていても、手元の現金が足りなければ会社は止まってしまうから。支払いはいつも現金で行うので、現金の流れを見ておく必要がある。この現金の出入りを、活動の種類で3つに分けて見るのが基本だ。


詳しく:3区分とフリーキャッシュフローを押さえる

ここが心臓部。次の表で、3区分とその「符号の意味」を整理しよう。

キャッシュフローの3区分

区分何の現金かふつうの符号と意味
営業CF本業で生み出した現金プラスが健全(本業で現金を稼げている)
投資CF設備や株などへの投資マイナスが多い(将来のために投資している)
財務CF借入・返済・配当など借りればプラス、返せばマイナス

特に大事な2つを掘り下げよう。

ひとつめ。営業CFと投資CFの符号の意味。営業CFはプラスが健全——本業でちゃんと現金を稼げている印だ。一方、投資CFはマイナスのことが多い。これは悪い意味ではなく、将来のために設備などへお金を使っている(成長投資)からだ。逆に投資CFがプラスなら、資産を売って現金を回収している状態を意味する。

ふたつめ。フリーキャッシュフロー(FCF)。これは会社が自由に使える現金で、営業CF + 投資CFで求める。本業で稼いだ現金(営業CF)から、投資に使った分(投資CF、ふつうマイナス)を反映した残りで、借金の返済や株主への配当などに回せる。会社の価値を測るときの基礎にもなる。

なお、黒字倒産という言葉も大事。損益計算書では黒字(利益が出ている)なのに、現金が足りなくて支払いができず倒れてしまうことだ。利益と現金は別物、という典型例として押さえておこう。

わかりやすく言い換えると

身近なたとえで整理しよう。

3区分は、家計でイメージできる。営業CFは「給料で入る現金」、投資CFは「家具や家電を買って出ていく現金」、財務CFは「ローンを借りたり返したりする現金」。つまり、お金の出入りを目的別に分けて見るということ。

黒字倒産は、「売ったのに代金は来月、でも今日支払日」の場面。帳簿上はもうかっているのに、財布が空で払えない。要するに、もうけと手元の現金は同じではない、ということ。


試験のツボ

🔴 一番出る:3区分と符号の意味

①営業CF = 本業の現金(プラスが健全)

②投資CF = 投資の現金(マイナスが多い=成長投資)/財務CF = 借入・返済の現金

🔴 次に出る:黒字倒産

①損益は黒字でも、現金が足りず支払えないと倒産する

②利益と現金は別物なので、現金の流れを見る必要がある

🟡 押さえると安定:フリーキャッシュフロー

①FCF = 営業CF + 投資CF

②会社が自由に使える現金で、返済や配当に回せる


よくある間違い

「投資CFはプラスが健全だ」→ ✗  投資CFはふつうマイナス(将来への投資)。プラスは資産を売って現金を回収している状態。

「利益が出ていれば現金も必ず足りている」→ ✗  利益と現金は別物。黒字でも現金不足で倒れる「黒字倒産」がある。

「フリーキャッシュフローは営業CFから財務CFを引いた値だ」→ ✗  フリーキャッシュフローは営業CF+投資CFで求める。財務CFではない。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(3区分の符号)

📝 オリジナル問題 1 営業CFと投資CFの符号

キャッシュフローの符号の意味に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 営業CFはマイナスが健全で、投資CFはプラスが健全という符号の関係になっていると説明している
  2. 営業CFはプラスが健全で、投資CFは将来への投資でマイナスのことが多いと説明しているもの
  3. 営業CFも投資CFも、つねにプラスでなければ会社として成り立たないと言い切れると説明している
  4. 営業CFも投資CFも、現金とは関係なくある時点の財産だけを表す符号のことだと説明している
ビズラビ
ビズラビ 解答・解説

解答は 2 だよ。

営業CFはプラスが健全(本業で現金を稼げている)、投資CFはマイナスのことが多い(将来への成長投資)だよ。投資CFのマイナスは悪い意味ではないんだ。

選択肢1は符号の意味が逆、選択肢3は「つねにプラス」が誤り、選択肢4は「財産だけ」が誤りだね。

選択肢判定理由
1営業CFと投資CFの符号の意味が逆
2営業CF=プラス健全、投資CF=マイナス多めで正しい
3投資CFはマイナスでも問題ない
4C/Fは現金の動きを表す

オリジナル問題2(黒字倒産)

📝 オリジナル問題 2 黒字倒産

黒字倒産に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 損益計算書では黒字なのに、手元の現金が不足して支払えず倒れてしまうことだと説明しているもの
  2. 損益計算書が赤字のときにだけ起こる、現金とは無関係な倒産のことを指すものだと説明している
  3. 利益が出ていれば現金も必ず足りているので、黒字の会社は決して倒れないことだと説明している
  4. 黒字倒産は、ある時点の資産と負債の関係を表すB/Sのなかだけで使う用語だと説明しているもの
ビズラビ
ビズラビ 解答・解説

解答は 1 だよ。

黒字倒産は、損益計算書では黒字(利益が出ている)のに、手元の現金が足りずに支払えず倒れてしまうことだよ。利益と現金は別物、という典型例だね。

選択肢2は「赤字のときだけ」が誤り、選択肢3は「必ず足りている」が誤り、選択肢4はB/Sの話で別物だね。

選択肢判定理由
1黒字でも現金不足で倒れることで正しい
2黒字のときに起こるから黒字倒産
3利益が出ても現金不足は起こりうる
4B/S専用の用語ではない

オリジナル問題3(フリーキャッシュフロー)

📝 オリジナル問題 3 フリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフロー(FCF)の求め方に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. フリーキャッシュフローは、財務CFから営業CFを引いて求める値のことを指すものだと説明している
  2. フリーキャッシュフローは、3つの区分をすべて足してから2で割った値のことだと説明しているもの
  3. フリーキャッシュフローは、営業CFと投資CFを足して求める自由に使える現金だと説明している
  4. フリーキャッシュフローは、資産から負債を引いた純資産の金額のことだと説明しているもの
ビズラビ
ビズラビ 解答・解説

解答は 3 だよ。

フリーキャッシュフロー(FCF)は「営業CF + 投資CF」で求める、会社が自由に使える現金のことだよ。借金の返済や配当などに回せるお金だね。

選択肢1は財務CFを使っていて誤り、選択肢2は計算が誤り、選択肢4は純資産の話で別物だね。

選択肢判定理由
1財務CFではなく投資CFを使う
2足して2で割る計算ではない
3営業CF+投資CFで正しい
4これは純資産の説明

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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