テキストの選び方——3つのポイント
まずは、勉強の土台になるテキスト(参考書)から。ここを押さえれば遠回りせずに進めるので、3つのポイントを見ていきましょう。
テキスト選び 3つのポイント
| ポイント | 見るところ |
|---|---|
| ① 最新シラバス対応 | 出版年が新しいか・改訂版か |
| ② 図解とやさしい説明 | 初学者向けに噛み砕いてあるか |
| ③ 1冊に絞る | あれもこれもと手を広げない |
ポイント①:最新のシラバスに対応しているか。 iパスは、出題範囲をまとめた「シラバス」がときどき更新されます。近年は生成AIやDXに関する内容も加わってきました。だからこそ、なるべく新しい年度版のテキストを選ぶのが安全です。表紙に「○年度版」と書かれているので、最新のものを手に取りましょう。迷ったら、書店で長く売れている定番シリーズから選ぶのも手堅い方法です。多くの人に読まれてきた本は、それだけ説明がこなれていて、つまずきにくいことが多いからです。
ポイント②:図解が多く、やさしく説明してあるか。 これがいちばん大事かもしれません。iパスには、初めて見る技術用語がたくさん出てきます。文字だけでびっしり説明された本より、図やイラストで噛み砕いてある本のほうが、未経験者にはずっと頭に入ります。たとえばRAIDのようなしくみの話や、ウォーターフォールモデルのような開発の流れは、図で見たほうが断然わかりやすい。書店で実際に中身を開いて、「これなら読めそう」と感じたものを選ぶのがおすすめです。
ポイント③:1冊に絞る。 不安だからと何冊も買い込むのは、かえって逆効果です。あれこれ手を出すと、どれも中途半端になりがち。「これだ」と決めた1冊を、何度も繰り返すほうが知識は定着します。テキストは、浮気せず1冊と添い遂げる——これが鉄則です。
なお、紙の本でも電子書籍でも、中身が同じならどちらでも大丈夫です。持ち運び重視なら電子、書き込み重視なら紙、というふうに、自分のスタイルで選べば十分です。
正直なところ、テキストは「自分が読み続けられるか」がいちばん大事。評判のいい本でも、自分にとって読みにくければ続きません。中身を見て、相性のいい1冊を選んでください。
問題集・過去問の選び方
テキストで土台を作ったら、次は問題集です。iパスの勉強で、ある意味テキスト以上に大事なのが、この問題演習。なぜなら、iパスは過去問と似た問題が繰り返し出る傾向があるからです。
問題集は、答えだけでなく解説が詳しいものを選びましょう。なぜその選択肢が正解で、ほかがなぜ違うのか。そこまで書いてある問題集なら、間違えた問題が、そのまま学びに変わります。問題数の多さより、解説の丁寧さを優先するのがコツです。
過去問は、iパスの公式サイトでも公開されていて、無料で手に入ります。ただ、紙やPDFの過去問は解説が付いていないことも多い。そこで、解説のしっかりした市販の問題集や、スマホで解ける過去問アプリを併用すると、ぐっと効率が上がります。
どのくらいの量を解けばいいか、目安も示しておきます。過去問は、直近の数回分を繰り返し解くのが基本です。古すぎる回は、出題範囲が今と違っていることもあるので、新しいものを優先しましょう。同じ問題でも、二度三度と解くうちに、確実に解けるようになっていきます。
解き方にも一工夫を。はじめは分野ごとにまとめて解き、慣れてきたら本番と同じく全分野をまぜて解く。こうすると、最初は知識の確認に、後半は本番の予行演習にと、同じ過去問を二段階で活かせます。
とくにアプリは、スキマ時間と相性がいい。電車の中や休憩中に、4択を数問ずつ解ける。たとえばセキュリティ分野のランサムウェアのような身近なテーマは、アプリでくり返し解くうちに、自然と頭に残っていきます。手を動かして覚えるタイプの分野ほど、アプリの出番です。
つまり、理想は「テキスト1冊+問題集(またはアプリ)」の組み合わせ。テキストで理解し、問題集で定着させる。この二本立てが、独学のいちばん効率のいい形です。要するに、読んで終わりにせず、必ず解く工程をセットにする、ということ。
通信講座は必要?——基本は「なくてもいい」
さて、いちばん気になる通信講座の話です。結論を先に言うと、iパスは独学で十分に合格をねらえるので、通信講座は必須ではありません。
iパスは出題範囲が決まっていて、4択中心。市販の教材も充実しています。多くの人が、テキストと問題集だけで合格しています。まずは独学から始めて、まったく問題ない試験です。
そもそも通信講座とは、動画講義や添削、質問への対応などをセットにしたサービスのこと。独学にない「教えてもらえる安心感」と「決まったペース」が、その価値の中心です。逆に言えば、その二つを自分で用意できる人なら、講座がなくても進められる、ということでもあります。
ただし、通信講座が「向く人」もいます。たとえば、一人だと続けられず、強制力がほしい人。あるいは、短期間で確実に仕上げたくて、効率のいいカリキュラムに沿いたい人。こういうタイプなら、講座にお金を払う価値は十分にあります。大事なのは「必須かどうか」ではなく、「自分に合うかどうか」です。
費用の感覚も知っておきましょう。市販のテキストと問題集なら、合わせて数千円ほど。通信講座になると、数千円のものから数万円のものまで幅があります。この差をどう見るかは、人それぞれ。「お金をかけてでも確実に、早く」と思うか、「まずは安く独学で」と思うか。自分の事情に合わせて選べばよいでしょう。
個人的には、まず独学で始めてみて、つまずいたら講座を検討する、という順番をおすすめします。最初から高い講座に飛びつかなくても、iパスは独学で届く試験。やってみて「やっぱり一人だと厳しい」と感じたら、そのとき講座を足せばいい。後戻りのできない選択ではないので、気負わず、まずは手元の1冊から始めてみてください。
もし講座が気になるなら、多くのサービスが無料のサンプル講義やお試し期間を用意しています。お金を払う前に、まず一度試して、説明の分かりやすさや進め方が自分に合うかを確かめる。それだけで、講座選びの失敗はぐっと減らせます。
そろえた教材を、どう使う?
教材を選んだら、最後に使い方も少しだけ。良い教材も、使い方しだいで効果が変わります。
基本の流れは、テキストで1単元読んだら、すぐにその範囲の問題を解くこと。読んで「分かったつもり」になっても、いざ問題になると解けない、はよくあること。読んだ直後に問題を解けば、理解できているかをその場で確かめられます。
間違えた問題には、印をつけておきましょう。そして、後日もう一度解き直す。この「印をつけて、戻ってくる」を繰り返すと、自分の弱点だけを効率よくつぶせます。問題集は、きれいに残すものではなく、書き込んで汚しながら使う道具だと考えてください。
仕上げの段階では、テキストをいったん閉じて、問題集や過去問だけを解く時間を作ります。本番では、当然テキストは見られません。何も見ずに解けるかどうかを、早めに試しておくと、当日あわてずに済みます。
つまり、「読む→すぐ解く→間違いに印→解き直す→何も見ずに解く」。この流れに沿えば、手元の教材を最大限に活かせます。教材選びと同じくらい、使い方も合否を左右するんです。
- テキストは「最新シラバス対応・図解が多い・1冊に絞る」で選ぶ
- 問題集は問題数より「解説の詳しさ」を優先する
- 過去問アプリはスキマ時間と相性がよく、定着に効く
- 理想は「テキスト1冊+問題集(アプリ)」の二本立て
- 通信講座は必須ではない。続かない人・短期で確実に仕上げたい人には有効
理解度チェック
ここまでの話、どれくらい整理できたか確かめてみましょう。
本文が勧める、ITパスポートのテキストの選び方として正しいものはどれか。
- 不安なので、評判のよい本を何冊もまとめて買い込む
- 安ければよいと、中古の旧年度版だけで済ませる
- 文字ばかりの上級者向け専門書を、あえて選ぶ
- 最新シラバスに対応した、図解の多い本を1冊選ぶ
解答は 4 である。
テキストは、最新シラバスに対応し、図解で噛み砕いてある本を1冊に絞るのがよい。つまり、何冊も広げるより、相性のいい1冊を繰り返すほうが定着するのである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 何冊も手を出すと中途半端 |
| 2 | ✗ 誤り | 旧年度版は範囲が古いことも |
| 3 | ✗ 誤り | 未経験者には図解が要る |
| 4 | ✓ 正解 | 最新・図解多め・1冊に絞る |
自分が読み続けられる1冊を選ぶのが、いちばん大切なのである。
本文が勧める、問題集を選ぶときに最も優先したい点はどれか。
- 答えに加えて、解説までしっかり載っていること
- とにかく収録された問題数が、ほかより最も多いこと
- 表紙のデザインが、いちばん格好いいこと
- ベテラン向けに、難問ばかりを数多く集めてあること
解答は 1 である。
問題集は、解説の詳しさを優先したい。なぜ正解で、なぜ他が違うのか。そこまで書いてあれば、間違えた問題がそのまま学びに変わる。要するに、問題数より中身の丁寧さなのである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ 正解 | 解説が学びに直結する |
| 2 | ✗ 誤り | 数より解説の質が大事 |
| 3 | ✗ 誤り | 見た目は理解に関係ない |
| 4 | ✗ 誤り | 難問偏重は初学者に不向き |
間違いを学びに変えられる問題集が、いちばん力になるのである。
本文の説明する、通信講座についての考え方として正しいものはどれか。
- 講座を申し込まなければ、iパスにはまず合格できない
- 独学は遠回りで、誰もが講座を使うべきだ
- 必須ではないが、続かない人や短期狙いには有効
- 費用が高いほど、合格が確実に保証されるものである
解答は 3 である。
iパスは独学で十分に受かるので、通信講座は必須ではない。ただし、一人だと続かない人や、短期で確実に仕上げたい人には向いている。噛み砕いて言えば、「必須かどうか」ではなく「自分に合うかどうか」で選ぶということなのである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 独学でも十分に合格できる |
| 2 | ✗ 誤り | 独学で受かる人が大多数 |
| 3 | ✓ 正解 | 向く人には講座も選択肢 |
| 4 | ✗ 誤り | 費用は合格を保証しない |
まず独学で始め、つまずいたら検討する順番がおすすめなのである。
「ITパスポート、これなら教材選びで迷わずに済みそう」と思ってもらえたなら、編集部としては嬉しいです。
テキストの友に、スキマ時間で解ける過去問を探している人は、シカクエのアプリを使ってみるのも一つの方法です。1日10問、5分のスキマ時間から、解説とセットで積み上げられます。
もちろん、市販の問題集だけで進めるのもいい方法です。大事なのは、相性のいい1冊を選び、読むだけでなく、必ず問題を解く工程をセットにすることだと思います。
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