行政書士は独学で合格できる?コツと向き合い方

公開: 更新: カテゴリ: 学習法・キャリア

結論——独学でも、十分に合格できる

まず、いちばん気になるところから。行政書士は、独学でも十分に合格をねらえる資格です。

もちろん、「楽に受かる」という意味ではありません。一定の勉強時間と、続ける覚悟は必要です。でも、「予備校に通わないと無理」ということは、まったくありません。

実際、行政書士の合格者には、市販のテキストと問題集だけで、独力で受かった人がたくさんいます。働きながら、家のことをしながら、自分のペースで積み上げて。それが現実に可能な資格なんです。

正直なところ、「独学では受からない」というイメージだけで挑戦をためらうのは、もったいないと思います。まずは「独学でも十分に戦える」という事実を、心の支えにしてほしいんです。

では、なぜ行政書士は独学が成り立つのか。その理由を、次に見ていきましょう。


なぜ、行政書士は独学が成り立つのか

行政書士が「独学しやすい」と言われるのには、いくつかの理由があります。

ひとつは、市販の教材が豊富なこと。書店には、わかりやすいテキストや問題集がずらりと並んでいます。独学の最大の不安は「何を使えばいいか分からない」ことですが、行政書士はその選択肢に困りません。

もうひとつは、出題の傾向が安定していること。過去問を見れば、どんな分野が、どんな形で問われるかが、ある程度つかめます。つまり、的が見えやすい。これは、ひとりで進める独学にとって、大きな追い風です。

そして、忘れてはならないのが、行政書士が「絶対評価」の試験だということ。決められた点を取れば、全員が合格できます。他の受験者と席を奪い合うわけではないので、「予備校の情報網で出し抜く」必要がない。自分が基準に届けばいい、というシンプルさが、独学と相性がいいんです。

教材が豊富で、傾向が安定し、しかも絶対評価。この三つが揃う行政書士は、独学者にとってフェアな土俵なのである。戦う相手は他人ではなく、合格点という一本の線だ。

要するに、行政書士は「独学者に優しい設計」になっている資格。だから、ひとりで挑むことを、過度に恐れる必要はないんです。


いちばんのコツは、「思い出す」練習

ここからが、いちばん伝えたいことです。独学を成功させる、最大のコツ。それは、「思い出す」練習を中心に据えることです。

多くの人は、勉強というと「読む・覚える」ことを思い浮かべます。テキストを何度も読んで、頭に入れる。でも、実は、読むだけでは記憶は定着しにくいんです。

記憶を強くするのは、「思い出す」という行為のほう。心理学では「アクティブリコール」と呼ばれていて、覚えたことを、問題を解くなどして自分の力で引っぱり出す。その負荷こそが、記憶を深く刻むと言われています。

だから、独学では「読む2割、解く8割」くらいの気持ちでちょうどいい。テキストを一通り読んだら、すぐに問題演習へ。間違えたら、また戻る。この行き来が、独学のエンジンになります。

たとえば、行政法の行政規則のような論点も、説明を読むだけでなく、「これはどういう意味だったか」と問われて答える。その練習を重ねるうちに、知識は確かなものになっていきます。民法の物権変動のような難所も、同じです。

シカクエが4択問題を中心に据えているのも、この「思い出す」練習を、毎日の習慣にしてもらうため。読むだけで終わらせず、思い出す回数を増やす。それが、独学でいちばん効く工夫なんです。


独学を回す、シンプルな型

「思い出す練習が大事」と分かっても、具体的にどう進めればいいのか、迷いますよね。そこで、独学を回すシンプルな型を、ひとつ紹介します。

やることは三つだけです。読む、解く、見直す。まずテキストで一つの分野を読む。次に、その分野の問題をすぐ解く。そして、間違えたところをテキストに戻って見直す。これをぐるぐる回すだけです。

つまり、「読んで終わり」にせず、必ず「解く」と「見直す」をセットにする。わかりやすく言い換えると、知識を頭に入れる作業と、引っぱり出す作業を、いつも対にして進めるということです。

この型の良いところは、進めば進むほど、解ける問題が増えていく実感が得られること。読むだけだと「分かった気」で終わりがちですが、解くと「できる・できない」がはっきりします。要するに、自分の現在地が見えるから、迷子になりにくいんです。

最初のうちは、解いても間違いばかりかもしれません。でも、それでいいんです。間違いは、思い出す練習のいちばんの教材。どこが弱いかを教えてくれる、ありがたい目印だと思って、淡々と回していきましょう。間違えた数だけ、思い出す回数も増えて、知識はかえって強くなっていきます。


独学が向く人、通信講座が向く人

「では、自分は独学でいいのか、通信講座を使うべきか」。これも、よく迷うところですよね。

結論を先に言うと、これは「どちらが優れているか」ではなく、「自分に合うのはどちらか」という話です。

たとえば、Aさん。自分でペースを管理するのが得意で、コスト面でも一円でも抑えたい。こういう人は、独学が向いています。市販教材は安く、自分の裁量で進められる自由があります。

一方、Bさん。仕事が忙しくて教材選びに時間をかけられない、あるいは「強制力がないと続けられない」と感じる。こういう人は、通信講座のカリキュラムに乗るほうが、結果的に近道になることもあります。

どちらが正解、ということはありません。大事なのは、自分の性格や生活に合った方法を選ぶこと。そこを取り違えると、せっかくの教材も活きません。

そして、忘れてほしくないのが、「第3の道」もあるということ。基本は独学で進めつつ、苦手な分野だけ単科の講座や動画を使う。そんなハイブリッドな進め方も、いまはふつうにできます。独学か通信か、と二つに割り切らず、いいとこ取りをすればいいんです。


独学でつまずかないための工夫

独学には、独学ならではのつまずきポイントもあります。先回りして、対策を知っておきましょう。

ひとつ目は、「教材を増やしすぎない」こと。不安になると、あれもこれもと手を広げたくなります。でも、独学で大事なのは、一冊を繰り返すこと。同じ問題集を何度も解くほうが、新しい教材を次々こなすより、ずっと身につきます。

ふたつ目は、「分からないところで止まらない」こと。独学だと、つまずいたときに質問できる相手がいません。だから、一つの論点で立ち止まりすぎず、「いったん飛ばして、後で戻る」と割り切る勇気が大切です。意外と、先に進んでから振り返ると、すっと分かることも多いんです。

たとえば、民法の意思表示のような抽象的な論点は、最初は誰でもピンときません。でも、何度か関連する問題に触れるうちに、ある日「あ、そういうことか」とつながる。だから、一度で完璧を求めず、繰り返しのなかで理解が育つのを待つ。それが独学のコツです。

みっつ目は、「進み具合を見える化する」こと。ひとりだと、自分がどこまで来たか分かりにくい。問題集に印をつける、解いた数を記録する。そんな小さな工夫が、独学のモチベーションを支えてくれます。


独学でも、ひとりぼっちじゃない

最後に、ひとつだけ。独学と聞くと、「たったひとりで、孤独に戦う」イメージがあるかもしれません。でも、実はそうでもないんです。

いまは、同じ資格を目指す人の体験談や、わかりやすい解説が、たくさん見つかります。アプリを使えば、毎日の問題演習を、ゲーム感覚で続けることもできます。「ひとりで机に向かう」時間はあっても、「孤独に放り出される」わけではないんです。

それに、独学で身につくのは、知識だけではありません。「分からないことに出会ったとき、自分で調べて、自分なりの答えにたどり着く」。この力そのものが、独学を通して鍛えられます。これは、合格後に書類や法律と向き合う実務の場面でも、そのまま武器になる力です。

個人的には、独学のいちばんの魅力は、「自分のペースで、自分の頭で考え抜く力がつくこと」だと思っています。誰かに教わるだけでなく、自分で調べ、自分で思い出す。その過程で身につく力は、合格した後の実務でも、きっと役に立ちます。

だから、「独学でも大丈夫かな」とためらっているなら、その心配はいりません。教材を一冊、問題集を一冊。それと、毎日少しずつ思い出す習慣。その三つがあれば、あなたの独学は、もう始められます。



理解度チェック

ここまでの内容、どれくらい身についたかチェックしてみよう。

📝 オリジナル問題 1 独学の可否

行政書士の独学について、正しいものはどれか。

  1. 予備校に通わなければ合格は不可能である
  2. 市販教材を使った独学でも合格できる
  3. 独学なら勉強はほとんど要らなくなる
  4. 法学部卒でなければ独学では受からない
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 2 である。

行政書士は、市販の教材が豊富で、傾向も安定している。つまり、独学でも十分に合格をねらえる資格なのだ。

選択肢判定理由
1✗ 誤り独学でも合格は十分可能
2✓ 正解市販教材で独学合格できる
3✗ 誤り独学でも勉強は必要
4✗ 誤り出身学部は関係ない

要するに、独学を過度に恐れる必要はないのである。

📝 オリジナル問題 2 独学のコツ

独学で記憶を定着させるコツとして、正しいものはどれか。

  1. 問題を解いて思い出す練習を繰り返す
  2. ただ読むだけを何度も繰り返せばよい
  3. テキストに線を引けば自然に覚えられる
  4. ノートを美しくまとめることが最優先だ
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 1 である。

記憶を強くするのは「読む」より「思い出す」。わかりやすく言い換えると、問題を解いて自分の力で引っぱり出す練習が、いちばん効くのだ。

選択肢判定理由
1✓ 正解思い出す練習が記憶に効く
2✗ 誤り読むだけでは定着しにくい
3✗ 誤り線引きだけでは身につかない
4✗ 誤りまとめ作りが目的化しやすい

つまり、読む2割・解く8割くらいの気持ちでちょうどいいのである。

📝 オリジナル問題 3 独学と通信の選び方

独学と通信講座の選び方として、正しいものはどれか。

  1. 独学だけが唯一の正しい方法だとされる
  2. 通信講座に頼るのは甘えでしかないものだ
  3. 自分の性格や環境に合う方法を選べばよい
  4. 教材にお金をかけた人ほど有利になる
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 3 である。

独学か通信かは、優劣ではなく相性の話。つまり、自分の性格や生活に合う方法を選び、必要なら両方のいいとこ取りをすればよいのだ。

選択肢判定理由
1✗ 誤り唯一の正解とは限らない
2✗ 誤り通信は甘えではなく選択肢
3✓ 正解自分に合う方法を選ぶ
4✗ 誤り金額が合否を決めはしない

要するに、二択で割り切らず、しなやかに選ぶのが賢いのである。


「独学でも、ちゃんと戦える」と感じてもらえたなら、編集部としてはとても嬉しいです。

教材を一冊、問題集を一冊。そして、毎日少しずつ「思い出す」習慣。この三つがあれば、独学はもう始められます。苦手なところだけ講座を足す、そんな柔らかさも忘れずに。完璧な準備を待つより、まずは今日、一問を解いてみる。その小さな一歩が、独学のいちばん確かなスタートになります。

その「毎日の思い出す練習」に、4択で解けるシカクエのアプリも選択肢の一つです。通勤の途中でも寝る前でも、5分から触れられます。

アプリを見てみる

もちろん、市販のテキストでじっくり独学するのも、まったく問題ありません。

次に読むなら、こんな記事もどうぞ。

行政規則 — 問題で思い出して固めたい、行政法の頻出テーマ物権変動 — 繰り返し解いて身につけたい、民法の重要論点意思表示 — 何度も触れて腹落ちさせたい、民法の抽象テーマ

勉強は、クエストになった。

資格の勉強を、冒険に変えるRPG学習アプリ

App Storeで見る