TL;DR(30秒で結論)
- ふるさと納税は、令和元年(2019年)6月1日から総務大臣が対象の自治体を指定する制度になった。
- 指定の基準は3つ。募集適正基準・返礼割合3割以下基準・地場産品基準。
- 返礼品の返礼割合は、寄附額の3割以下。
- 募集に要する費用の総額は、寄附金額の5割以下。ワンストップ特例の事務や寄附金受領証の発行など、付随する費用も含めて数える。
- 地場産品基準では、熟成肉と精米は同一都道府県内産の原材料に限る。地場産品と附帯品の組合せは、地場産品の価値が全体の7割以上の場合に限り認められる。
ふるさと納税の返礼品基準とは(全体像)
ふるさと納税は、自治体に寄附をすると、自己負担2,000円を除いた分が所得税や住民税から差し引かれる制度である。
かつては返礼品の競争が過熱したため、令和元年6月1日から指定制度が導入された。総務大臣が基準を満たす自治体を指定し、指定を受けた自治体への寄附だけがふるさと納税の対象になる。
指定の基準は3つある。募集適正基準、返礼割合3割以下基準、地場産品基準である。
詳しく:3割と5割と7割
数字が3つ出てくるので、何に対する割合かを分けて覚えるのがこの論点の要である。
ふるさと納税の指定基準のキホン
| 基準 | 内容 |
|---|---|
| 指定制度の開始 | 令和元年6月1日 |
| 返礼割合3割以下基準 | 返礼品の返礼割合は、寄附額の3割以下 |
| 募集適正基準 | 募集に要する費用の総額は、寄附金額の5割以下 |
| 5割に含めるもの | ワンストップ特例の事務、寄附金受領証の発行などの付随費用も含む |
| 地場産品基準 | 熟成肉と精米は同一都道府県内産の原材料に限る |
| 組合せの扱い | 地場産品と附帯品の組合せは、地場産品の価値が全体の7割以上の場合に限る |
つまり、3割は返礼品そのもの、5割は募集にかかる費用の総額、7割は組合せのときの地場産品の割合である。数字だけを取り違えて出す選択肢が作られやすい。
わかりやすく言い換えると
要するに、「返礼品で釣りすぎない」ためのルールである。
寄附を集めるためにかけてよいお金には上限があり、返礼品そのものは寄附額の3割まで、送料や事務にかかる費用まで含めた全体は5割までとされている。
地場産品基準は、その土地と関係のないものを返礼品にしないためのものである。熟成肉や精米のように加工の度合いが大きいものは、原材料が同じ都道府県内のものでなければ認められない。
試験のツボ
- 指定制度の開始は令和元年6月1日。
- 返礼割合は3割以下。返礼品そのものの話である。
- 募集に要する費用の総額は5割以下。付随費用も含めて数える。
- 熟成肉と精米は同一都道府県内産の原材料に限る。
よくある間違い
- 3割と5割を逆にする。返礼品が3割、募集費用の総額が5割である。
- 募集費用に付随費用を含めないと覚える。ワンストップ特例の事務や受領証の発行も含めて数える。
- 地場産品基準に産地の条件がないと覚える。熟成肉と精米には同一都道府県内産という条件がある。
- 指定制度の開始を令和5年と覚える。令和元年6月1日である。
試験での出題パターン
オリジナル問題1(返礼割合)
ふるさと納税の返礼品の返礼割合に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 返礼品の返礼割合は、寄附額の5割以下とすることが求められる
- 返礼品の返礼割合は、寄附額の4割以下とすることが求められる
- 返礼品の返礼割合は、寄附額の3割以下とすることが求められる
- 返礼品の返礼割合は、寄附額の2割以下とすることが求められる
解答は 3 だよ。
返礼品の返礼割合は寄附額の3割以下だよ。
5割という数字も出てくるけれど、そちらは「募集に要する費用の総額」の基準だね。混ざりやすいところなんだ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 5割は募集費用の基準 |
| 2 | ✗ | 4割という基準は無い |
| 3 | ✓ | 返礼割合は3割以下 |
| 4 | ✗ | 2割という基準は無い |
オリジナル問題2(募集に要する費用)
募集に要する費用の総額に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 募集に要する費用の総額は、寄附金額の5割以下とする基準がある
- 募集に要する費用の総額は、寄附金額の3割以下とする基準がある
- 募集に要する費用の総額は、寄附金額の7割以下とする基準がある
- 募集に要する費用については、金額の基準が設けられていないのだ
解答は 1 だっ。
募集に要する費用の総額は、寄附金額の5割以下とする基準があるんだっ。
大事なのは、この5割に付随する費用も含めることだよっ。ワンストップ特例の事務や、寄附金受領証の発行にかかる費用も数に入るんだっ。返礼品そのものの3割とは別の話だから、分けて覚えてねっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 寄附金額の5割以下 |
| 2 | ✗ | 3割は返礼割合の基準 |
| 3 | ✗ | 7割は組合せのときの割合 |
| 4 | ✗ | 基準は設けられている |
オリジナル問題3(地場産品基準)
地場産品基準における熟成肉と精米の扱いに関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 熟成肉と精米は、原材料の産地を問わず地場産品として認められる
- 熟成肉と精米は、地場産品としてはいっさい認められないとされる
- 地場産品と附帯品の組合せは、価値の割合を問わず認められている
- 熟成肉と精米は、同一都道府県内産の原材料に限り認められている
解答は 4 である。
熟成肉と精米については、原材料が当該地方団体と同一の都道府県内産であるものに限り、地場産品として認められるのである。
加工の度合いが大きい品目は、産地との結びつきが薄くなりやすいため、原材料の段階で線が引かれている。なお、地場産品と附帯品を組み合わせる場合は、地場産品の価値が返礼品全体の価値の7割以上であることが求められるので、選択肢3も誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 産地の条件がある |
| 2 | ✗ | 条件を満たせば認められる |
| 3 | ✗ | 7割以上という条件がある |
| 4 | ✓ | 同一都道府県内産に限る |
まとめ
押さえどころ
覚えるのは数字の3つである。返礼品は3割、募集に要する費用の総額は5割、組合せのときの地場産品は7割。それぞれ何に対する割合かをセットで持っておけば、入れ替えられても気づける。
そこに「指定制度は令和元年6月1日から」「熟成肉と精米は同一都道府県内産に限る」を足しておけばよい。
次に学ぶ
ふるさと納税の控除そのものは、自己負担2,000円を除いた額が所得税と住民税から差し引かれる形である。住民税特例分には所得割額の2割という上限があり、ワンストップ特例は寄附先が5団体以下であることが要件になる。基準と控除は別の論点なので、分けて確認しておきたい。