【FP3級の実務】所得税と住民税、何が違う?──2つの税金をやさしく説明する
働き始めたお客様から、こんな相談が届く。
「給料から『所得税』と『住民税』の両方が引かれていました。どちらも収入にかかる税金なのに、なぜ2つに分かれているのですか? この2つは何が違うのか、初心者にもわかるように教えてほしいです。」
FPの実務では、税の基本をやさしく説明する場面が多い。力になるのは、こうしてお客様に「2つの違い」を渡せたときだ。この記事では、所得税と住民税の違いを整理する。
まず結論:違いは「納める先」と「いつの所得か」
大きな違いは2つ。納める先と、いつの所得で計算するかだ。表で並べると分かりやすい。
| 所得税 | 住民税 | |
|---|---|---|
| 納める先 | 国(国税) | 都道府県・市区町村(地方税) |
| いつの所得で計算 | その年の所得 | 前年1年間の所得 |
| 納め方(会社員) | 毎月の給料から天引き+年末調整で精算 | 原則として翌年に納める |
だから「翌年から住民税が出てくる」
住民税は前年の所得で計算されるので、働き始めた翌年から住民税の負担が出てくる、というイメージになる。「1年目は住民税が引かれていないのに、2年目から引かれる」のはこのためだ。ここは初心者がよく戸惑うポイントなので、先に伝えておくとよい。
住民税には「所得割」と「均等割」
住民税には、所得に応じてかかる「所得割」と、ほぼ一律にかかる「均等割」がある。同じ収入にかかる税でも、納め先と計算の時期が違う、と覚えておくと分かりやすい。
プロならこう説明する
大きな違いは「納める先」と「いつの所得で計算するか」の2つです。所得税は国に納める税金(国税)で、その年の所得に対してかかります。会社員の場合は毎月の給料から概算で天引きされ、年末調整で1年分を精算します。
一方、住民税はお住まいの都道府県・市区町村に納める税金(地方税)で、前年1年間の所得をもとに計算され、原則として翌年に納めます。だから働き始めた翌年から住民税の負担が出てくる、というイメージです。
住民税には所得に応じてかかる「所得割」と、ほぼ一律にかかる「均等割」があります。同じ収入にかかる税でも、納め先と計算の時期が違う、と覚えておくとわかりやすいです。
説明で外したくないポイント
- 納める先が違う:所得税は国、住民税は都道府県・市区町村。
- 計算の時期が違う:所得税はその年、住民税は前年の所得。
- 翌年から住民税:働き始めた翌年から負担が出てくる。
この場面で効いているFPの知識
- 所得税:国税・その年の所得にかかる・源泉徴収+年末調整で精算
- 住民税:地方税・前年の所得で計算・原則翌年に納付
- 住民税の内訳:所得に応じた所得割+ほぼ一律の均等割
「納め先と計算の時期が違う」という知識が、そのままやさしい税の説明になっている。
自分でやってみる
学習アプリ「シカクエ」の実務クエストでは、この相談に自分でやさしい説明を書いて採点を受けられる(架空の練習用)。2つの違いを、初心者に伝わる形で説明できるか、試してみると定着が進む。