年金分割(合意分割と3号分割)とは?2つの分割を比べる

公開: 更新: カテゴリ: 法改正時事

30秒で結論

年金分割とは(全体像)

年金分割は、離婚時に、婚姻期間中に納めた厚生年金(報酬比例部分)の記録を、夫婦で分けるしくみ。専業主婦(主夫)など、自分の年金が少なくなりがちな人の老後を支えるためのもの。

分け方は2種類あり、対象になる期間と、相手の合意がいるかどうかで違う。

つまり、いつの期間を分けるか相手の合意がいるかで使い分ける、というのが全体像。


詳しく:2つの分割を比べる

ここが記事の心臓部。年金分割で問われるのは、合意分割3号分割の違い。

合意分割と3号分割の違い

合意分割3号分割
対象期間婚姻期間全体2008年4月以降の第3号期間
分割の割合上限50%(合意で決める)自動的に50%
相手の合意必要(または裁判)不要(請求のみ)

まず合意分割。婚姻期間全体の厚生年金記録が対象で、分割の割合は当事者の合意で決める(上限50%)。話がまとまらなければ裁判で決めることもある。

次に3号分割2008年4月以降に第3号被保険者(会社員などに扶養される配偶者)だった期間が対象で、請求すれば自動的に50%に分けられる。相手の合意は不要

使い分けのイメージは、3号期間だけでよければ3号分割、共働き期間や2008年3月以前も含めたいなら合意分割。なお、合意分割を請求すると、その中の3号期間分も合わせて分割される。

制度の細部は改正で動くことがあるので、受験する年度の最新の内容を確認しておくと安心材料になる。

わかりやすく言い換えると

むずかしく考えず、こうイメージするとラク。

要するに、合意分割は「話し合って、婚姻期間全体を最大半分まで分ける」、3号分割は「2008年4月以降の扶養期間を、合意なしで自動的に半分にする」。

つまり、広く分けたいなら合意分割・もめても自動で分けたいなら3号分割、と押さえる。


試験のツボ

🔴 一番出る:合意分割

①対象は婚姻期間全体の厚生年金記録

②上限50%まで当事者の合意(または裁判)で決める

🔴 次に出る:3号分割

①対象は2008年4月以降の第3号被保険者期間

②自動的に50%・相手の合意は不要

🟡 押さえると安定:分けるのは厚生年金

分割の対象は厚生年金(報酬比例部分)で、老齢基礎年金は対象外。


よくある間違い

「年金分割は1種類だけ」→ ✗  合意分割と3号分割の2つがある。

「3号分割にも相手の合意が必要」→ ✗  3号分割は合意不要で自動的に50%。

「老齢基礎年金も分割される」→ ✗  分割の対象は厚生年金(報酬比例部分)。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(合意分割)

📝 オリジナル問題 1 合意分割

合意分割に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 合意分割は2008年4月以降の期間だけが対象で、相手の合意がなくても自動で50%分割されるとされる
  2. 合意分割は婚姻期間のうち共働きの期間だけが対象で、割合は一律3割と決まっている
  3. 合意分割は婚姻期間全体の厚生年金記録が対象で、上限50%までを当事者の合意によって決める
  4. 合意分割は分割の割合に上限がなく、一方が希望すれば全額を移すこともできるとされる
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 3 である。

合意分割は、婚姻期間全体の厚生年金記録が対象で、分割の割合は上限50%まで当事者の合意(または裁判)で決める。

選択肢1の「2008年4月以降だけ・合意なしで自動」は3号分割の説明で誤り。選択肢2の「共働き期間だけ・一律3割」も誤り。選択肢4の「上限なし・全額」も誤りで、上限は50%である。

選択肢判定理由
1自動50%は3号分割の特徴
2対象は婚姻期間全体・上限50%
3婚姻全体・上限50%・合意で決める
4上限は50%で全額は移せない

オリジナル問題2(3号分割)

📝 オリジナル問題 2 3号分割

3号分割に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 3号分割は婚姻期間全体が対象で、分割には必ず相手の合意が必要になるとされている
  2. 3号分割は2008年4月より前の期間も対象で、割合は当事者が自由に決められるとされている
  3. 3号分割は相手が同意した場合にだけ認められ、割合も最大3割までに限られるとされる
  4. 3号分割は2008年4月以降の第3号被保険者期間が対象で、自動的に50%・合意は不要
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 4 である。

3号分割は、2008年4月以降の第3号被保険者期間が対象で、請求すれば自動的に50%に分けられ、相手の合意は不要である。

選択肢1の「婚姻全体・合意必要」は合意分割の説明で誤り。選択肢2の「2008年4月より前も対象・自由に決める」も誤り。選択肢3の「同意した場合だけ・最大3割」も誤りで、合意不要・50%である。

選択肢判定理由
1婚姻全体・合意必要は合意分割
2対象は2008年4月以降
3合意不要・割合は50%
42008年4月以降・自動50%・合意不要

オリジナル問題3(2つの使い分け)

📝 オリジナル問題 3 2つの使い分け

年金分割の制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 年金分割の制度は1種類だけで、対象期間や合意の要否による違いはないとされる
  2. 年金分割には合意分割と3号分割の2つがあり、対象期間や合意の要否によって使い分ける
  3. 年金分割で分けられるのは老齢基礎年金の部分で、厚生年金は分割の対象にならないとされる
  4. 年金分割は離婚の原因にかかわらず、必ず財産の半分を渡す制度だとされている
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 2 である。

年金分割には合意分割3号分割の2つがあり、対象期間合意の要否によって使い分ける。

選択肢1の「1種類だけ」は誤りで、2つある。選択肢3の「分けるのは基礎年金」も誤りで、対象は厚生年金(報酬比例部分)。選択肢4の「必ず財産の半分」も誤りで、分けるのは年金記録であり割合も状況による。

選択肢判定理由
1合意分割と3号分割の2つがある
22つを対象期間・合意の要否で使い分け
3対象は厚生年金(報酬比例部分)
4分けるのは年金記録で割合も状況による

まとめ

押さえどころ

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執筆: SikakuQuest編集部

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